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セールスフォース・ドットコムとKDDI、ウェブサービスと携帯電話の直接通信を可能にした“salesforce.com Mobile Edition for au”を発表――携帯電話の法人需要強化を目指す


2005年6月13日
lackBerry端末を手に、モバイル機器との連携について語る米セールスフォース・ドットコム社代表取締役社長のジム・スティール氏
BlackBerry端末を手に、モバイル機器との連携について語る米セールスフォース・ドットコム社代表取締役社長のジム・スティール氏

(株)セールスフォース・ドットコムとKDDI(株)は13日、auの携帯電話から直接オンデマンドCRMサービス“salesforce”を利用する月額制の業務向けソリューション『salesforce.com Mobile Edition for au』(以下salesforce for au)を共同販売すると発表した。7月1日から試験サービスを行ない、8月1日に無料サービス開始、10月1日には有料サービスを開始するとしている。

報道関係者向けの発表会で、米セールスフォース・ドットコム社代表取締役社長のジム・スティール(Jim Steele)氏は、オンデマンドCRM分野で世界1位の利用者を誇る同社と、3G携帯電話の国内累積契約数1位のKDDIの提携によって、日本の中堅企業へのビジネスを本格的に開始したいと語った。またスティール氏は、欧米で人気のPDAと携帯電話が一体化されたカナダResearch In Motion社の携帯端末“BlackBeery”を手に取り、欧米ではこれが過去2年間で5倍と、非常に急速に伸びていると語り、BlackBerryに同社のアプリケーションが搭載されたことにより、ビジネスマンは外出先から会社に戻ることなく、効率よく営業活動が行なえるようになり、営業のスタイルを変えていくとした。

salesforce for auは、KDDIのau携帯電話向けアプリケーションプラットフォーム“BREW”上で動作するアプリケーションと、salesforce.comサーバーの組み合わせで動作する。クライアント側アプリケーションは、KDDIのパートナーである(株)テクノフェイスが開発した、BREW上で動作するSOAP/XML対応のミドルウェアの上で動作する。従来のソリューションで携帯電話から各企業のウェブサービスに接続するには、ゲートウェイ機能を持つサーバーを用意して、ゲートウェイ経由でアクセスする必要があった。そのためシステム導入・維持管理コストは増大し、IT投資規模の小さな中小企業が導入するのは困難だった。それに対してsalesforce for auなら、ゲートウェイ不要で企業内のsalesforceサーバーに接続できるため、システム構築・運用のコストは大幅に削減できる。

salesforce for auのアーキテクチャーの図。赤枠内の部分が、KDDI開発のミドルウェア
salesforce for auのアーキテクチャーの図。赤枠内の部分が、KDDI開発のミドルウェア

携帯電話上では、スケジュールカレンダーやToDoリスト、取引先に関する情報や進行中のプロジェクトの概要と進捗状況といったデータを閲覧できるほか、データの編集や新規登録も行なえる。また携帯電話側にダウンロードしたデータとサーバー側データの同期機能も備えており、通信できない状態でも携帯電話側にダウンロードしたデータを閲覧したり検索したりも可能となっている。また携帯電話の盗難や紛失による情報漏洩対策として、リモートから携帯電話側にダウンロードされたデータを削除する機能も用意されているとのこと。

salesforce for auのサービスにログインした画面
salesforce for auのサービスにログインした画面
商談に関するデータを修正している様子。“フェーズ”の部分が選択されていて、プルダウンメニューになっている
商談に関するデータを修正している様子。“フェーズ”の部分が選択されていて、プルダウンメニューになっている
携帯電話から変更したデータも、すぐにサーバー側に反映され、パソコン側からも参照/変更できる
携帯電話から変更したデータも、すぐにサーバー側に反映され、パソコン側からも参照/変更できる

salesforceのサービスは、基本的に月額料金制のサブスクリプションモデルを採用しているが、salesforce for auも同様の月額制となっている。料金は1ライセンス1575円と非常に安価で、1ライセンスから利用できる。そのため中小の企業でも導入しやすい価格と言えよう。当然だがsalesforce for au単体では利用できず、『salesforce.com Professional Edition』(1ライセンスあたり月額7875円)か、『salesforce.com Enterprise Edition』(1ライセンスあたり月額1万5750円)の契約も必要となる。

セールスフォース・ドットコム 代表取締役社長の宇陀栄次氏(左)と、スティール氏、KDDI執行役員 モバイルソリューション事業本部長の田中孝司氏(右)
セールスフォース・ドットコム 代表取締役社長の宇陀栄次氏(左)と、スティール氏、KDDI執行役員 モバイルソリューション事業本部長の田中孝司氏(右)

同社代表取締役社長の宇陀栄次(うだ えいじ)氏によれば、携帯電話でのサービス利用は、同社の顧客の70%以上が要望する機能であったという。また欧米でもBlackBerryでの利用が急速に増えており、携帯電話との連携サービスの提供で、欧米のサービス環境に追いつきたいとした。またKDDIを代表して出席した執行役員 モバイルソリューション事業本部長の田中孝司氏は、個人ユーザー向けの携帯電話市場が伸び悩む中、法人向けは年率5割程伸びている急成長市場であるという。法人ユーザーの半分は通話のみの使用であり、残る半数が携帯電話となんらかのソリューションを組み合わせて使用している。さらにその半数が、携帯電話をSFA(Sales Force Automation)/CRMソリューションの中で利用しているという。しかしそうしたユーザーは大企業が中心であり、中小企業でもSFA/CRMを簡単に使えるようなソリューションとして、セールスフォース・ドットコムの安価でパワフルなサービスを、KDDIの携帯電話で使えるようにしたと述べた。

salesforce for auに対応する携帯電話については、プレスリリースでは『W31K』と『W31SA』の2機種のみが記載されているが、順次対応を行ない、8月の無料サービス開始時点までにすべての“CDMA 1X WIN”対応端末に対応するとしている。

(編集部 小西利明)


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