このページの本文へ

Vistaで選んでコンビニで写真プリント!?――マイクロソフト、“セブン-イレブン店頭プリント”を1月30日から開始

2006年12月25日 16時40分更新

文● 編集部 小西利明

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
7-11全店の店頭に設置されているマルチコピー機。パソコンをベースとした端末が付属し、SDメモリーカードなどに記録された写真をその場でプリントできる

マイクロソフト(株)、(株)セブン-イレブン・ジャパン(以下7-11)、富士ゼロックス(株)は25日、Windows Vista上で選んだデジタル写真を、コンビニエンスストア店頭のマルチコピー機でプリントするサービス“セブン-イレブン店頭プリント”を、Vistaのパッケージ版発売日である2007年1月30日より開始すると発表した。価格はLサイズ(127×89mm)1枚で30円。

同日には、2007年1月1日から1月26日まで、7-11店頭でWindows Vistaのパッケージ製品の予約販売を行なうことも発表された。対象となるエディションは、Windows Vista Home Premiumアップグレード版とWindows Vista Ultimateアップグレード版。価格はそれぞれ、1万8800円と2万9970円。予約特典として、7-11での買い物に使用できる商品券“クオカード”500円券1枚が付属する。

全国に約1万1500店舗ある7-11の店内には、同社と富士ゼロックスが共同開発したネットワーク対応のマルチコピー機が設置されている。このマルチコピー機では、デジタル写真を収めたSDメモリーカードやメモリースティックなどを挿入して、その場で写真をプリントする機能がある。1月30日から開始されるサービスでは、メディアを持ち込むことなくインターネット経由で、Vista搭載パソコンにある写真をマルチコピー機でプリントできるようになる。

Vistaの写真管理・閲覧機能“Windowsフォトギャラリー”。XP自体のビューワーより、大幅に機能強化されている
Vistaの写真管理・閲覧機能“Windowsフォトギャラリー”。XP自体のビューワーより、大幅に機能強化されている

プリントの方法も簡単で、まずVistaが標準で備える画像ビューワー“Windowsフォトギャラリー”上で、印刷したい写真(最大10枚まで)を選択。ツールバーにある印刷メニューから“セブン-イレブン 店頭プリントからプリントを注文する”を選択する。すると店頭プリント注文用のサービスが起動して、選択した写真をプリントするよう注文すると、写真データは富士ゼロックスが管理するデータセンターに送られて、英数字8桁の“プリント予約番号”が発行される。その後ユーザーは7-11店頭に出向いて、マルチコピー機の端末で“ネットプリント”を選択。タッチパネルからプリント予約番号を入力すると、注文しておいた写真がマルチコピー機でプリントされるという仕組みとなっている。プリント枚数もその場で指定できる。

プリントしたい写真を選択した状態で“印刷”のボタンを押すと、メニューに店頭プリントが表われる 店頭プリントのトップ画面
プリントしたい写真を選択した状態で“印刷”のボタンを押すと、メニューに店頭プリントが表われる店頭プリントのトップ画面
選択した写真の中から、実際にプリントしたい写真を選び出す データセンターへの送信に成功すると、プリント予約番号が発行される。指定したメールアドレスにも番号がメールで送信される
選択した写真の中から、実際にプリントしたい写真を選び出すデータセンターへの送信に成功すると、プリント予約番号が発行される。指定したメールアドレスにも番号がメールで送信される

プリント予約番号は注文時に画面に表示される番号をメモするほか、注文時に指定するメールアドレス宛に番号を送信させることもできる。携帯電話機等に送信しておけば、プリント時に携帯電話機のメールを見て、番号を確認するといった使い方を想定している。プリント予約番号を知っていれば誰でもプリントできるため、番号を友人に教えれば簡単に写真を共有できる。プリントした写真を郵便で送るといった手間やコストもかかからないわけだ。注文した写真データは、1週間までデータセンターに保存されている。その間は何度でもプリント可能で、不要であればプリント後にデータセンターから削除することも可能である。

店頭のマルチコピー機で印刷。操作は分かりやすいタッチパネル式 プリント時にプリント部数の指定も行なえる。ただし写真ごとではなく、すべての写真が指定部数分プリントされる
店頭のマルチコピー機で印刷。操作は分かりやすいタッチパネル式プリント時にプリント部数の指定も行なえる。ただし写真ごとではなく、すべての写真が指定部数分プリントされる

同日、東京都内にて開かれた記者説明会でマイクロソフト 執行役常務 デジタルエンターテイメント パートナー統轄本部担当の堺和夫氏は、デジタルカメラの普及とブロードバンド化の進展により、デジタル写真のプリントや共有についてのニーズの高まりを挙げた。そしてVistaでの写真管理の中核となるWindowsフォトギャラリーを通じて、保存や共有、プリントやDVD作成など多彩な楽しみ方が可能になるとした。

左から、マイクロソフト 執行役常務の堺和夫氏、セブン-イレブン ジャパン 執行役員の鎌田靖氏、富士ゼロックス 取締役専務執行役員の小山眞一氏
左から、マイクロソフト 執行役常務の堺和夫氏、セブン-イレブン ジャパン 執行役員の鎌田靖氏、富士ゼロックス 取締役専務執行役員の小山眞一氏

店頭サービスを展開する7-11 執行役員 商品本部 雑貨部長の鎌田靖氏はサービス展開の意図について、既存のマルチコピー機でのデジタル写真印刷は、主婦や中高年齢層のユーザーが利用する割合が多いと述べたうえで、同サービスの展開によって、若い男性客主体のコンビニの客層を広げる効果に期待を示した。

今回のサービスは、Windows Vistaの日本語版ユーザー向けに実施されるもので、Vista以外のOSでは、今ところ実施される予定はない。Vistaには5種類のエディションがあるが、どのエディションでも利用できる。また日本語版を対象とした地域限定サービスであるため、日本語版以外のVistaからはこのサービスを利用できないという(Vista日本語版であれば、海外から注文することも可能)。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン