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NEC、インターネット機能を強化し、自然な音声読み上げが可能な音声認識ソフトの新バージョン『SmartVoice(Ver3.0)』を発売

2000年01月31日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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日本電気(株)は、音声認識ソフト『SmartVoice』の新バージョンとして、『SmartVoice(Ver3.0) i』、および『SmartVoice(Ver3.0) c』を2月10日に発売する。

『SmartVoice(Ver3.0) i』は、インターネット関連機能が強化されており、音声対応ウェブブラウザー『SmartVoice Web』と、音声対応電子メールソフト『みんなでメール(Ver1.0) for SmartVoice』を装備する。
『SmartVoice(Ver3.0) i』は、インターネット関連機能が強化されており、音声対応ウェブブラウザー『SmartVoice Web』と、音声対応電子メールソフト『みんなでメール(Ver1.0) for SmartVoice』を装備する。



SmartVoice Webは、音声によるホームページ閲覧操作が可能なツールで、表示したホームページ上のリンク部分に、専用の番号や、発声可能なリンク名に専用の吹き出しマークを付加する。その番号やリンク先を発声することで、リンク先にジャンプできる。番号や吹き出しマークを付加できるのはHTMLタグで貼られたリンク先のみで、Javaスクリプトによるリンクなどには音声対応していない。また、ホームページの内容を自動的にスクロールしながら読み上げ可能。読み上げている箇所を反転表示させながら、読み上げている文章の位置を自動でスクロール表示できる。SmartVoice Webは、Internet Explorer 5.0をベースに音声対応機能を追加したもので、利用するにはInternet Explorer 5.0が必要。

『SmartVoice Web』画面。Internet Explorerと同様のホームページ表示画面のほかに、音声コントロール用のウインドーが表示され(写真右側)、ホームページ内容にオレンジ色で番号と吹き出しが付加される
『SmartVoice Web』画面。Internet Explorerと同様のホームページ表示画面のほかに、音声コントロール用のウインドーが表示され(写真右側)、ホームページ内容にオレンジ色で番号と吹き出しが付加される



みんなでメール(Ver1.0) for SmartVoiceは、同社開発の音声対応電子メールソフトで、音声でメールの送受信やメール文の入力が可能。例えば、あらかじめ“田中”という人物のアドレスを登録しておくと、「田中さんにメール」と発声すれば、田中さんのアドレスが宛先に入力されたメール作成画面が自動的に起動する。また、受信したメールの内容を自動スクロールしながら音声で読み上げることも可能。受信メール一覧の画面ではそれぞれのメールに番号が振られており、「3番へジャンプ」と発声すると、3番目のメールにジャンプし、内容を表示できる。メールを受信すると、着信が1件でアドレスが登録されている人からのメールの場合は「XXさんからメールが届いています」、着信が複数の場合は「メールがX件届いています」と音声で通知する。

音声での読み上げには、同社開発の“ハイブリッド対応NEC音声合成エンジン4.0”を採用している。これは、音声メッセージのうち、定型の部分は録音した音声のイントネーション情報と音韻情報を用い、任意の部分は従来利用されている音声合成音を使用するというもの。例えば「メールが4件届いています」という音声メッセージの場合、“メールが”と“届いています”という定型部分は、録音した音声をベースにし、“4件”という任意の部分は通常の合成音を利用して出力することで、これまでの合成音より自然な感じでメッセージを伝えられるという。

また、同社開発のインターネット関連ツール『ホームページスクラップブックEX』(別売、1万2000円)や『いま、いくら? その2』(別売、5800円)と連携している。『ホームページスクラップブックEX』を利用すると、ホームページで指定した範囲をスクラップして画面表示/読み上げが可能。一方、『いま、いくら? その2』は音声でインターネット接続料金を確認できる。「今月はいくら?」と発声すると、「今月のプロバイダー料金は3000円、電話料金は1670円です」と音声で通知される。なお、『SmartVoice(Ver3.0) i』には、『ホームページスクラップブックEX』と『いま、いくら? その2』の試用版が添付されている。

そのほか、音声によるアプリケーションソフトの起動やメニュー操作、音声による文章入力が可能。専用ヘッドセットマイクが付属する。対応OSはWindows 95/98/2000/NT4.0。価格は1万6000円。

『SmartVoice(Ver3.0) c』は、『SmartVoice(Ver3.0) i』からインターネット関連の機能を外し、従来からの音声入力やアプリケーションの音声操作機能のみを搭載した廉価版で、専用ヘッドセットマイクが付属する。対応OSはWindows 95/98/2000/NT4.0で、価格は7800円。また、アップグレード版の『SmartVoice(Ver3.0) i アップグレード』は、2月25日発売。ヘッドセットマイクはついておらず、格は7800円。

同社パーソナルソフトウェア事業部事業部長代理の光岡誠治氏(右)と、パーソナルソフトウェア事業部マネージャーの瀬沼訓行氏。光岡氏は「SmartVoiceは、プレインストール版を含めて累計80万本出荷となっている。今回のSmartVoice(Ver3.0)では、年間5万本(iが3万本、cが1万本、バージョンアップ版が1万本)が目標」としている
同社パーソナルソフトウェア事業部事業部長代理の光岡誠治氏(右)と、パーソナルソフトウェア事業部マネージャーの瀬沼訓行氏。光岡氏は「SmartVoiceは、プレインストール版を含めて累計80万本出荷となっている。今回のSmartVoice(Ver3.0)では、年間5万本(iが3万本、cが1万本、バージョンアップ版が1万本)が目標」としている

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