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サイボウズ、“エージェント指向”のグループウェア『サイボウズ AG』のベータ版を配布開始


2002年3月6日

サイボウズ(株)は5日、都内に報道関係者らを集め、同社のグループウェア『サイボウズ Office』シリーズの後継となる製品『サイボウズ AG(エージー)』のベータ版の配布を、同社ウェブサイト上で6日に開始すると発表した。

左から最高執行責任者(COO)の青野慶久氏、代表取締役兼最高経営責任者(CEO)の高須賀宣氏、最高技術責任者(CTO)の畑慎也氏
左から最高執行責任者(COO)の青野慶久氏、代表取締役兼最高経営責任者(CEO)の高須賀宣氏、最高技術責任者(CTO)の畑慎也氏

同社では1997年以来、“簡単”“お手軽”“シンプル”をコンセプトにしたグループウェア『サイボウズ Office』シリーズを提供し続けてきた。しかし、情報の共有をグループウェアで行なうことに限界を感じているという。たとえば、グループウェアで情報を共有している全員に、大量の情報が流れていくことで、情報を選択するという新たな“仕事”が生まれてしまい、豊富な機能がかえって扱いづらくなるとしている。

必要な機能を、ユーザーの行動原理に即してワンストップで提供するサイボウズ AG
必要な機能を、ユーザーの行動原理に即してワンストップで提供するサイボウズ AG

この問題を解決するために、同社はユーザーが必要な情報と機能を、必要なタイミングで提示することによって、定型的な作業にかかる時間とストレスを軽減するという、“エージェント指向のグループウェア”サイボウズ AGを開発した。同製品は、グループウェアとして必要な機能は一通り揃えているが、各機能の利用方法は、ユーザーの行動パターンに従って、必要な時点で提供されるようになっている。

トップページ。シンプルな構成を心がけたという。“受信箱”には、ユーザーに届くメッセージがすべて届くようになっている
トップページ。シンプルな構成を心がけたという。“受信箱”には、ユーザーに届くメッセージがすべて届くようになっている

サイボウズ AGはウェブブラウザーをインターフェースとしており、トップページには“スケジュール”や“受信箱”、“ニュース”など、ユーザーに必要な機能のみを表示する。この中の“受信箱”には、電子メールやインスタントメッセージ、電話メモ、各種の申請書、特定の場所にある文書ファイルの更新情報など、ユーザーに対してのあらゆるメッセージが届く。また、申請書などが届いた際には、閲覧画面上に処理を行なうためのフォームやボタンが表示される。スケジュールに関わるメッセージの場合は、そこからスケジュール欄に登録を行なえる。また、ニュースには、インターネットからのニュースだけでなく、社内のイントラネット上のニュースも表示できる。このように同製品は、インターネットとイントラネットの境界線を気にすることなく、ワンストップで処理を行なえるようになっている。また、オプションの『サイボウズ AG ケータイ/ポケット』や『サイボウズ AG シンク(for Palm OS/for Pocket PC)』などを用いれば、携帯電話やPDAとも、情報の同期が行なえる。

アドレス帳に企業名を入力して“企業サーチ”ボタンを押せば、企業情報の検索が行なえ、その情報をアドレス帳に反映できる
アドレス帳に企業名を入力して“企業サーチ”を行なえば、企業情報の検索が行なえ、その情報をアドレス帳に反映できる

また、業務上必要なインターネット上のコンテンツを、同製品上から利用できる。たとえばアドレス帳に企業名を入力すれば、そこから企業情報の検索を行なえる。郵便番号からは住所の検索を行なうことができ、住所からは地図の検索、路線の検索も行なえる。そして、これらの検索によって得た情報は、アドレス帳やカレンダーにまとめて反映できる。企業検索機能は、(株)東京商工リサーチとの、地図検索機能と路線検索機能は、(株)アルプス社と(株)ヴァル研究所との提携によるもの。また、スケジュールと行き先が確定していれば、スケジュール機能から、総合旅行予約サイト“旅の窓口”にリンクして、宿の予約なども行なえる。旅の窓口は、マイトリップ・ネット(株)との提携によるものとなっている。

スケジュールが決まっていれば、スケジュールの画面から“宿泊予約”を押して、直接宿泊予約を行なえる
スケジュールが決まっていれば、スケジュールの画面から“宿泊予約”を押して、直接宿泊予約を行なえる
高須賀氏。「妻にごちゃごちゃしていてわかりにくいと言われ、これはいかんと思った」と語った
高須賀氏。「妻にごちゃごちゃしていて分かりにくいと言われ、これはいかんと思った」と語った

同社代表取締役兼最高経営責任者(CEO)の高須賀宣氏は、「妻にサイボウズ Office 4の画面を見せた時、『ごちゃごちゃしていて分かりにくい』と言われ、これはいかんと思った。会社で使う情報や機能はどんどん増えていく。それに即して1つ1つポータル上に表示する小窓を増やしていったとき、それは果たして使いやすいのかと疑問を持ち、エージェントという概念を思いついた」と述べている。

同製品の未来について語った青野氏
同製品の未来について語った青野氏

また、同社最高執行責任者(COO)の青野慶久氏は、同製品の未来について「あくまで人を中心と考えて、人がやりたいことができるように作り上げた。今後、あらゆるシステムや機能と同製品を連携させていきたい。社内のシステムに限ったことではなく、もっと日常的な情報やシステムとも連携できるようになるだろう。たとえば会社で家の風呂のスイッチを入れておけば、帰宅してすぐに風呂に入ることができる。サイボウズ AGを通じて、快適な時間を提供したい。これからオフィスで働く人々は、サイボウズ AGを日常的に使うようになるだろう」と語った。また同氏は「非常に大きな可能性を秘めた製品だが、(同製品は)まだ第一歩にすぎない。しかしこの一歩は、ソフトが人間に向けて踏み出した、大きな一歩だと考えている」と述べた。

あらゆるシステムや機能と連結するという、サイボウズ AGの未来像
あらゆるシステムや機能と連結するという、サイボウズ AGの未来像

同社では、ベータ版の利用者から意見を反映させて、製品版のブラッシュアップを図るという。製品版の提供時期は、2002年の第2四半期(4〜6月)の予定。価格は、10ユーザー6万8000円、20ユーザー9万8000円、50ユーザー19万8000円、100ユーザー38万円、200ユーザー72万8000円と、これまでより細かいライセンス体系となっている。なお今回、無制限ライセンス版は用意していない。また同社は、3月1日以降に、『サイボウズ Office SOHO4』、『サイボウズ Office パック EX 4』を購入したユーザーは、サイボウズ AGを購入する際に、前バージョン購入時の代金分の割引を受けるサービスを用意しているという。

今回、ベータ版として提供を開始するのは、基幹となる『サイボウズ AG 基本セット』のほか、プロジェクトの共通作業場を提供し、情報共有を支援するアプリケーション『同 プロジェクト』、電子決済アプリケーション『同 ワークフロー』の3つで、ダウンロードファイルにすべてのアプリケーションを含んでいる。

製品は、サーバーとなるパソコンにインストールし、クライアントパソコンからアクセスして利用する。対応するサーバーOSは、Windows、Linux、FreeBSD、Solarisの4種類。Windowsは、Windows NT 4.0(SP3以降)/NT Server 4.0(SP3以降)/2000 server/2000 Professional/XP Professionalに対応する。Linuxは、インテルもしくはインテル互換のCPUを搭載するハードウェア上でのみ動作し、kernel 2.2x以上(2.4xも含む)、glibc 2.1以上に対応する。FreeBSDも、インテルもしくはインテル互換のCPUを搭載するハードウェア上でのみ動作し、FreeBSD 4.xに対応する。Solarisは、SPARC版でのみ動作し、Solaris 7/8に対応する。

サーバーに必要な動作環境は、CPUが、Windows版/Linux版/FreeBSD版は、Pentium-300MHz以上、SolarisはUltraSPARC II-400MHz以上。メモリーは64MB以上必要、HDDの空き容量は50MB以上必要となっている。

クライアントパソコンではウェブブラウザーが必要で、Windowsの場合、Internet Explorer 5.01/5.5/6.0、Netscape 4.7x/6.2以上に対応する。Mac OSの場合、Internet Explorer 5.0以上、Netscape 4.7x/6.2以上に対応する。

(編集部 田口敏之)


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