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マクロメディア、Flashの最新版『Macromedia Flash MX 日本語版』を発売

2002年03月07日 19時20分更新

文● 編集部 増田悦子

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マクロメディア(株)は7日、ウェブアニメーション作成ソフト『Macromedia Flash』の最新版である『Macromedia Flash MX 日本語版』を29日に発売すると発表した。

米マクロメディア社上級副社長 ワールドワイドフィールドオペレーション担当のStephen A. Elop氏
米マクロメディア社上級副社長 ワールドワイドフィールドオペレーション担当のStephen A. Elop氏

同製品は、『Macromedia Flash5』の後継となる製品。ユーザーインターフェースには、従来のマクロメディア製品『Macromedia Dreamweaver』などと類似したものを採用している。また同製品は、ウェブデザイナーに加え、デベロッパーも利用できるようになったのが特徴。ECMAScript、HTML、XML、MP3、Unicodeなど、インターネットの標準規格をサポートしているほか、チェックボックスやラジオボタン、スプールバーなどのUIコンポーネントをデフォルトで搭載しており、ドラッグ&ドロップで使用できるようになっている。また、スキンを変更して利用することも可能で、コンポーネントをゼロから作成する手間を省けるようになっている。

Flash MXのインターフェース(スライド)
Flash MXのインターフェース
ユーザーインターフェース(スクリーンキャプチャー)
ユーザーインターフェースのサンプル

また、さまざまデバイスに対応したコンテンツの開発も可能になっている。Macromedia Flash Playerがサポートしている全てのブラウザー、プラットフォーム、およびデバイスを対象としており、Pocket PCやPlayStation 2、Macintosh、ソニー(株)の“エアボード”、フィンランドのノキア社のPDA機能付き携帯電話『Nokia 9200 Communicatorシリーズ』などに配布できるコンテンツを作成できる。

4つの動画を同時に再生することも可能になる
4つの動画を同時に再生することも可能になる
ビデオ編集画面
ビデオ編集画面

また、ビデオコンテンツを埋め込むことも可能となり、他のアプリケーションや他のプレーヤーを使用することなく、Flashサイトの中で再生することができるようになった。これにより、ウェブのデザインとして動画を使用することが可能になったとしている。加えて、同時に複数の動画コンテンツを再生できるほか、動画コンテンツを回転させたり、傾斜させたりすることもできるようになっている。動画でのマスク機能も強化されており、従来にはコストと時間を要した作業も容易に行なえるようになったという。同社では、コンテンツが面白くなることで、ページビューが120%上昇するほか、同一サイト内で動画も閲覧できることで、ユーザーの滞留時間の向上にもつながるとしている。

開発した例
開発した例

Flashで作成したテキストボックスなどのUIコンポーネントを利用することで、ホテルの予約サイトなども容易に構築できるようになったという。同社では、Flashを利用すれば、現在のインターネットの主流である“次から次へと新しいページを開くブラウジング”から、“1ページで必要なことが行なえる”サイトの構築へ移行できるとしている。これにより、必要な情報を入力して次のページに移るというような操作を行なわなくても、同一ページ上に必要な情報だけが現われるため、ユーザーがついやす時間だけでなく、トラフィックやオペレーションコストも削減でき、費用対効果を高められるとしている。

Mac OS Xのアイコン
Mac OS Xのアイコン

そのほか、視覚障害者に向け、Flashを用いたウェブページを読み上げる機能も備えている。従来のように、Flashを読み飛ばすことなく、読み上げることが可能になった。

同社では、Flash MXで“Experience;すべての人々にリッチなユーザー体験をもたらす”“Powerful;デザイナーとデベロッパーの両方のための開発環境”“Result;費用帯効果をあげる”という3つを提供したいとしている。

米マクロメディア社上級副社長 ワールドワイドフィールドオペレーション担当のStephen A. Elop(ステファン・エロップ)氏は、「今までのインターネットでは、1つのアプリケーションの中で、オンラインショッピングなどを完了することは体験できなかったことである。1つのアプリケーションで完了することができると、予約に要する時間も短縮され、閲覧すべきページも減る。トラフィックも少なくなり、オペレーションコストも削減できる。これはカスタマーにとっても良いことである。結果的に、投資の収益率がよくなる。これを実現したのが、マクロメディアのFlashである。MXは、ウェブデザイナーにとって、今までできなかったことをできるようにし、リッチアプリケーションの構築を容易にする。今後も、今までにインターネットで可能でなかったものを提供していきたい」と述べた。

製品パッケージ『Macromedia Flash MX 日本語版』パッケージ

価格は、『Macromedia Flash MX 日本語版』が5万8000円、エデュケーション版が1万2000円、アップグレード版が1万9800円。アップグレードの受付期間は3月7日から10月6日まで。なお、3月7日から5月7日までの期間に、『Macromedia Flash 5 日本語版(ステューデントバージョンを含む)』、『Flash 5 FreeHand 10 Studio 日本語版』を購入したユーザーは、無償アップグレードを受けることができる。無償アップグレードは、オンラインダウンロードとなる。対応OSは、Windows版がWindows 98 SE/2000/Me/XP/NT 4.0、Macintosh版がMac OS 9.1以降、Mac OS X 10.1以降。

また、同製品を使用したウェブサイトとして、5月10日に“Mr.Children”のオフィシャルサイトがオープンするほか、(株)ソニー・ミュージックエンタテインメントの“Sony Music Online Japan”や(株)カプコンのゲームソフト『鬼武者2』のサイトでも利用されるという。

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