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NTT-AT、映像をつかんで動かすコンテンツ編集ソフト『DRAGRI』を発売


2002年6月13日

NTTアドバンステクノロジ(株)(NTT-AT)は13日、マウスをドラッグすることで映像を動かせる“ドラッグモーションムービー”を作成できる映像コンテンツ編集ソフト『DRAGRI(ドラグリ)』のダウンロード販売を開始したと発表した。

DRAGRI標準版画面
DRAGRI標準版の画面

DRAGRIは、デジタルビデオカメラ等で撮影した映像データを取り込んで、被写体の動きに合わせた軌道(パス)を付加した“ドラッグモーションムービー”を作成できるソフト。ドラッグモーションムービーはJavaアプレットとHTMLファイル、画像ファイルとして保存されるため、既存のウェブブラウザーで閲覧可能。ブラウザー上でドラッグモーションムービーのパスに沿ってマウスをドラッグすることで、映像内の被写体の動きを自由に操作できる。通常の動画再生と異なりドラッグで操作できるため、思い通りのスピードで被写体の動きを再生できるほか、任意のシーンで映像を止めたり、巻き戻しや繰り返し再生が容易となっている。

DRAGRIのベースとなる技術は、1998年7月にNTTヒューマンインタフェース研究所映像処理研究部が開発したインタラクティブ映像インターフェース“CyberCoaster”。その後改良を続け、DRAGRIとして実用化したという。

DRAGRIを利用してドラッグモーションムービーを作成するには、まずDRAGRI画面上で任意の映像データを取り込み、被写体が動きはじめたシーン(開始点)と、動きが終わったシーン(終了点)をそれぞれ指定し、その後動きに合わせて任意の軌道(パス)を描くと、自動的に映像の時間軸を画面上にマッピングし、パスと被写体の動きが連動するようになる。これで基本操作は終了で、保存ボタンを押すとドラッグモーションムービー付きのHTMLファイルを作成できる。

ドラッグモーションムービーは、Java1.1.8をサポートするウェブブラウザーで閲覧可能で、同社が動作検証済みなのはWindowsの場合Internet Explorer 4.0以上、Netscape Navigator 4.7以上。Macintoshの場合Internet Explorer 5.0以上+MRJ 2.2.4、Netscape Navigator 6.0以上。ムービー全体のファイルサイズ(Javaアプレット、HTML、画像を含む)は、映像の長さや大きさに依存するが、1ムービー当たり200〜400KB程度。

DRAGRIは、クリエイター向けの標準版と、一般ユーザー向けの簡易版『DRAGRI Lite』の2種類が用意される。いずれも上記の要領でドラッグモーションムービーを作成できるが、DRAGRI Liteは映像を取り込んだ後は、ボタン操作とパス描画だけでドラッグモーションムービーを作成できるウィザード形式のシンプルなインターフェースであるのに対し、DRAGRI標準版はタイムライン編集が可能なほか、取り込んだ映像の簡易編集(サイズ変更など)や、描画したパスの編集(線幅や色変更など)も行なえる。

また、入出力可能なファイル形式も標準版とDRAGRI Liteでは若干異なる。取り込み可能なデータは、標準版がAVI/QuickTime/JPEG/MPEG-1/MPEG-2/PNG/GIF/WAV/AU、LiteがAVI/QuickTime/MPEG-1/JPEG/PNG。また出力するJavaアプレットも、標準版が音声付き画像であるのに対し、Liteは画像のみとなっている。両製品とも、対応OSはWindows 98/Me/2000/XP。なお、Macintosh版(Mac OS 8.5以降対応予定)も開発中という。

DRAGRI標準版は、本日より専用ウェブサイトでダウンロード販売される。価格は1万4800円。DRAGRI Liteは7月1日に同じくダウンロード販売され、価格は4980円。

同社代表取締役社長の田崎公郎氏は、「DRAGRIは、NTT-ATの研究者自身が市場調査を行ない、一般ユーザー向けにNTT研究所の技術をカスタマイズして商品化にトライした最初の製品であり、簡便で価格も安い」としている。

NTT-AT田崎社長
NTT-AT代表取締役社長の田崎公郎氏
デジハリ杉山学校長
ゲストとして登場したデジタルハリウッド学校長の杉山知之氏。「日本では通常優秀な研究者や技術が外に出てこない。今回画期的なものができた。NTTという看板が付いてこの値段の製品はなかなかない、いい試みだと思う。これは作るのも簡単だが、実際にムービーを触るとその良さが分かる」

発表会場で行なわれたDRAGRIのデモンストレーションには、ゲストとして元テニスプレイヤーの神尾米さんが登場、実際にDRAGRIとドラッグモーションムービーを体験した。

神尾さん自身のテニスのフォーム映像を元に作成したムービーをドラッグ操作してみた神尾さんは、「通常のビデオだと、ボールを打つ瞬間にうまく映像を止めるのは難しいんですが、これは簡単ですね。止めたいシーンですぐ止められるのがすごくいい。おもしろーい。(神尾さん自身の)ホームページでも、サーブの打ちかたなどについて質問を受けるのでお答えしているのですが、言葉だけで説明するのはすごく大変。このムービーがあればわかりやすく説明できますね」とコメントした。

神尾米さんとNTT-AT佐藤氏
DRAGRIの開発者であるNTT-AT営業本部ビジネス開発部主査で工学博士の佐藤隆氏(右)と、ゲストの神尾米さん(左)。神尾さんは、DRAGRI Liteを使ってドラッグモーションムービー作成にチャレンジ
DRAGRI Lite画面
DRAGRI Liteの画面。DRAGRI標準版と異なりボタン操作が中心のシンプルなインターフェースとなっている。神尾さんの動きをPCカメラでキャプチャーし、ドラッグモーションムービーを作成。写真は開始点、終了点を指定後、パスを描画した場面。パス部分の数値は映像のフレーム番号

なお同社は、DRAGRIで作成したドラッグモーションムービーを利用したオリジナルグリーティングカード作品を一般公募し、優秀作品を表彰する“GRIグリーティングコンテスト2002”を実施する。作品募集期間は7月1日〜9月30日。グランプリ受賞者には賞金50万円などが贈呈され、作品が専用ウェブサイトに掲載される。

(編集部 桑本美鈴)


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