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ロペ、ストリーミングコンテンツ管理ソフト『Movie Station』を発売

2002年06月14日 16時47分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)ロペは13日、都内に報道関係者を集め、同社が4月24日に発表し、6月10日に販売を開始したイントラネット向けのストリーミングコンテンツ管理ソフト『Movie Station』についての製品説明会を開催した。

Movie Stationは、ストリーミングコンテンツを作成する際のエンコーディング、動画ファイルの情報付けとデータベースへの登録、データベース内の動画ファイルの検索、および再生といったプロセスを、ウェブブラウザー上で行なえるソフト。主に、企業や学校などにおいて、映像資料をアーカイブ化し、イントラネット内で共有するVODシステムとしての利用を見込んでいるという。

中野氏
ロペ取締役企画開発部長の中野一起氏

発表会で行なわれたデモンストレーションで、同社取締役企画開発部長の中野一起氏は「Movie Stationは、“動画のエンコード”、“動画の登録”、“公開対象の設定”、“動画の検索”、“動画の閲覧”、および“ユーザーの管理”といった、ストリーミングコンテンツを扱うための6つの機能を備えている」と述べ、「利用するためには、Movie Stationとデータベース、およびストリーミングサーバーが必要で、1台のサーバー、あるいは複数台のサーバーでシステムを構築できる。1サーバー構成では、最大約5000のユーザーと、最大約5000件程度の動画ファイルの管理を行なえる」とした。

動画の管理
動画ファイルをエンコードし、情報を付与してデータベースに登録する

Movie Stationの具体的な機能とプロセスについては以下の通り。動画のエンコードでは、AVI形式、QuickTime形式、およびMPEG-1形式の動画ファイルを、Real Media形式のストリーミングファイルにエンコードできる。動画ファイル以外にも、ビデオデッキやビデオカメラ、ウェブカメラなどから、キャプチャーカードを介してリアルタイムでエンコードを行なうこともできる。エンコードしたファイルは、動画のタイトル、一覧表示する際のサムネール、所属するグループやカテゴリー、検索時に対象となるキーワードと内容の詳細な説明、および関連サイトのURL、公開の可否などといった情報を付与してデータベースに登録する。公開の可否については、動画を公開する日時を指定したり、公開する対象の指定などを行なえるほか、ダウンロードの可否や、パスワードの要不要も設定できる。

動画の閲覧
動画の検索と閲覧を1つのブラウザー内で行なえる。画面中央に検索を行なうためのテキストボックスやプルダウンメニューが表示され、画面上半分で動画の再生を行ない、下半分で検索結果の表示を行なう

動画の検索と閲覧は1つのブラウザー内で行なえる。画面中央に検索を行なうためのテキストボックスやプルダウンメニューを表示し、画面上半分で動画の再生、およびタイトルと詳細情報を表示する。そして、下半分には検索結果として動画のサムネールが表示される。検索は、キーワード検索・カテゴリー検索・グループ検索という、3つの検索方法を利用できる。

ユーザーの管理
ユーザーごとに利用できる機能の制限を設定できる。ユーザーをグループ分けし、グループごとに管理することも可能

また、動画を利用するイントラネット内のユーザーの管理も可能。ユーザーをグループ分けしたり、利用できる機能の制限などを設定できる。例えば学校での利用の場合、教師に動画の登録と閲覧を行なえる権限を設定し、生徒は閲覧のみを行なえるといった設定が可能。また生徒をクラスや学年ごとにグループ分けし、特定のグループごとに動画を公開するなどといった設定も行なえる。

片岡氏
営業部長の片岡義広氏

同社営業部長の片岡義広氏は、同製品について「コンセプトは、企業や学校などで、動画の素材を手軽に活用しようというもの。従来、ストリーミングコンテンツを扱うとなると、高価で専門的な複数のソフトを用いなければならなかった。同製品は、これ1本でストリーミングコンテンツの作成や管理を行なえるほか、ユーザーの管理や権限の設定まで行なえる」と述べ、「ターゲット市場は文教分野。ストリーミング関連のソフトの4割近くは文教分野で利用されている。同製品は、三鷹市と日本アイ・ビー・エム(株)の“三鷹市・学校・地域連携教育プロジェクト”で、学校向けのストリーミングコンテンツ管理ソフトとして採用された、わが社の『ビデオサーチくん』が元になっており、三鷹市の小学校では、同ソフトを利用して、学校のイベントや授業風景を、地域のイントラネットに向けて配信している。Movie Stationで、ストリーミングコンテンツを日常的に使ってほしいというのが我々の狙い」としている。

同製品の動作環境は以下の通り。サーバーOSはWindows 2000 Serverに対応し、データベースはDB2 Ver7.2、もしくはSQL Server Workgroup Editionを用いる。ウェブサーバーにはIISを利用する。このほかストリーミングサーバーソフトとして『RealServer Plus 8.0』が必要。1サーバーでシステムを構築する場合に必要な動作環境は、CPUがPentium III-800MHz以上、1024MB以上のメモリーと、9GB以上のHDD、および10/100BASE-TX対応LANカード×2。

動画のエンコードや管理を行なうためのパソコンに必要な動作環境は、CPUがMMX Pentium-233MHz以上で、メモリーは128MB以上、1024×768ドット以上の画面解像度。OSはWindows 98/Me/2000、ウェブブラウザーはInternet Explorer 5.01以上に対応する。このほか、映像や音声のエンコーディングソフト『RealProducer 8.5』が必要。ストリーミングコンテンツの試聴には、Internet Explorer 5.01以上、Netscape Navigator 4.7x以上のウェブブラウザーと、『RealPlayer 8.0 Basic』が必要となっている。

価格は、1サーバーを1ライセンスとして、1ライセンスあたり90万円。同社では、12月の決算までに、40本から50本の販売を見込んでいる。

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