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日本IBM、視覚障害者の就労を支援する読み上げソフトの最新版を発売

2003年02月03日 21時20分更新

文● 編集部

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日本アイ・ビー・エム(株)は3日、視覚障害者の就労を支援するWindows画面読み上げソフトの最新版として、読み上げ可能なアプリケーションを追加し、操作性を向上させた『JAWS for Windows(IBM Version) V4.5』を28日から順次販売すると発表した。対応OSはWindows 2000(SP3以上)/XP SP1以上。

“JAWS”は“Job Access With Speech”の略で、Windows上のメニューバーやアイコンの文字をはじめ、Windows上で稼動するワープロ・表計算などのオフィスアプリケーションやウェブブラウザーなどの画面情報、入力内容を音声で読み上げることで、視覚障害者の就労を支援するスクリーンリーダー。読み上げは、マウスを使用せずにキーボードの操作だけで行なえる。日本IBMアクセシビリティ・センター(神奈川県大和市の日本IBM東京基礎研究所内)と視覚障害者向けソフト開発会社である米Freedom Scientific社が共同開発した。

最新版で読み上げ可能なアプリケーションは、アドビシステムズ(株)のPDFファイルビューワー『Acrobat Reader 5.05』、ロータス(株)のグループウェア『Notes R5/R6』とリアルタイムコラボレーションツール『Sametime Connect Client V2.5/V3.0』、マイクロソフト(株)のワープロソフト『Word 2000/2002』と表計算ソフト『Excel 2000/2002』、電子メール・情報管理ソフト『Outlook 2000/2002』、電子メールソフト『Outlook Express 6』、ウェブブラウザー『Internet Explorer 6』、(株)医学書院の医学従事者向けデータベース『今日の診療 Vol.12 ハイブリッドCD-ROM版』。読み上げ手順を記述するプログラミング機能“スクリプト”により、そのほかのアプリケーションの読み上げにも対応が可能となる。

また、Windowsやアプリケーションの画面で表示される“ボタン”や“チェックボックス”などの操作方法のヒントを聞ける“チューター・メッセージ”を追加するほか、読み上げ対象の操作方法や情報を聞ける“画面対応ヘルプ”の内容を画面にも表示する機能を追加し、矢印キーを使用して1行または1文字ずつ聞くことが可能となった。従来の日本アイ・ビー・エム(株)の音声合成ソフト『ProTALKER 97』に加えて、文字のフォント属性などを同時に読み上げる機能を搭載し、読上げ時間の短縮が可能となった。

さらに、日本IBM東京基礎研究所とソフトウェア開発研究所との共同開発による自動点訳エンジンを組み込むことで、点字ピンディスプレーに正式に対応し、画面の情報を点字でも出力できるようになった。

価格は、Windows XP Home Edition版が10万円、Windows XP,Windows 2000版が15万円。今回新たに用意した5ライセンスパックは、Windows XP Home Edition版が35万円、教育機関/福祉団体向けWindows XP Home Edition版が27万5000円、Windows XP,Windows 2000版が52万5000円、教育機関/福祉団体向けWindows XP,Windows 2000版が41万2000円。バージョンアップ版は、V3.7のWindows 98版ユーザー向けWindows XP Home Edition版が6万2000円、V3.7のWindows 2000版ユーザー向けWindows XP,Windows 2000版が9万3000円。

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