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SAPジャパン、SCM/CRMシステムの新製品『SAP SCM 4.0』と『SAP CRM 4.0』を発表

2003年06月24日 21時45分更新

文● 編集部 栗山博行

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SAPジャパン(株)は24日、サプライチェーン・マネジメント(SCM)ソフトウェア『SAP SCM 4.0』と、顧客関係管理(CRM)ソフトウェア『SAP CRM 4.0』を発表した。SAP SCM 4.0は今秋、SAP CRM 4.0は25日に出荷を開始する。価格は、SAP CRM 4.0を20ユーザー規模のコールセンターに導入した場合、2000万円など。

藤井清孝氏
SAPジャパン代表取締役社長 藤井清孝氏

SAP SCM 4.0

SAP SCM 4.0は、生産/調達/物流/販売という一連の業務プロセスを管理するSCMの手法を、企業の内部だけでなくサプライヤーから小売店までのサプライチェーン全体に適用可能なSCMソフトウェア。パートナー企業のシステムと協調することで、管理業務(在庫/物流管理)などの効率を高くできるという。

『SAP SCM 4.0』
『SAP SCM 4.0』による在庫管理。個々の企業ではなく、サプライチェーン全体で在庫を管理する

SAP SCM 4.0の主要コンポーネントは、

  • 『SAP Advanced Planning & Optimization(SAP APO)』:需要計画や生産計画、輸送計画などを策定する計画管理ソフトウェア。
  • 『SAP Inventory Collaboration Hub(SAP ICH)』:パートナー企業との情報共有を行なうソフトウェア。IBMのWebSphereやマイクロソフトの.NETなどと連携可能な、同社の統合アプリケーションプラットフォーム『SAP NetWeaver』上で動作する。
  • 『SAP Event Management (SAP EM)』:サプライチェーン内の物流を管理するソフトウェア。購買から生産、出荷までの物流スケジュール立案のほか、スケジュールの遅れに対する警告の通知、各プロセスのパフォーマンス測定などを行なえる。

の3つ。同社は2003年度の目標を「SCMソリューションのリーダー的地位を確保する」こととし、年内の出荷目標を40件とした。

SAP CRM 4.0

SAP CRM 4.0は、CRMのコア機能に加えハイテク/自動車/医薬など、23業界に向けた業界特有のコンポーネントを搭載したCRMソフトウェア。業界向けコンポーネントは、SAP CRM 2.0/3.0の顧客企業が実際に利用している業務プロセスを元に開発され、業界の一般的な業務プロセスを実現しているという。

『SAP CRM 4.0』
『SAP CRM 4.0』。各社のSAP CRMの上で業界固有のプロセスが稼動している

同社ではSAP CRM 4.0を、商品/業界特性への対応が強く求められるCRMシステムを、自社の経営環境に合わせ、導入費用や期間を節約しながら構築可能なパッケージとして販売する。25日時点で12社への出荷が決定しており、2003年度の販売目標は30社。

市場シェア
ERP、SCM、CRM各市場のマーケットシェア

新製品発表会に出席したSAPジャパン代表取締役社長 藤井清孝氏は、「企業は、高いROI(Return on Investment)、低いTCO(Total Cost of Ownership)の達成が可能なシステムを求めている。これを実現するためにSAPでは、特定分野で競合に勝つ製品を作るだけでなく、システムを組み合わせたパッケージとしてさらに価値を高める“Best of Suites”な製品群を提供する」とした。

今後は、業務ごとに最適なパッケージを個別導入する“Best of Breed”のアプローチに対し、システム統合コストなどを含む総合的な価値により、差別化を図りたいという。

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