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NEC、ICカードによる入退室/システム認証の連携を可能にする“UNIVERGE 社員証ICカードセキュリティソリューション”などのセキュリティー対策製品を発表――同社内への実証導入を実施


2005年7月20日

日本電気(株)(NEC)は20日、ICカードによる入退室管理/業務システムなどの認証を実現する“UNIVERGE(ユニバージュ) 社員証ICカードセキュリティソリューション”および、セキュリティー制限機能を適用できるファイルの種類の拡張などの機能強化が図られた情報漏えい対策ソフトウェア『InfoCage(インフォケイジ) 2.0』を発表した。また同社では、今回発表した新製品の同社内への適用・展開を進め、社員証の更新が行なわれる2006年4月を目標に“UNIVERGE 社員証ICカードセキュリティソリューション”の同社内(本社ビルおよび各地の事業所)での実証運用を開始するという。

“UNIVERGE 社員証ICカードセキュリティソリューション”のシステム構造と機能
社員証にICカード機能を搭載するメリット

“UNIVERGE”は、ブロードバンドインターネット環境やモバイル技術を活用した業務環境“ブロードバンドオフィス”を提供するソリューションで、今年3月には、データの集中化、入退室管理/社内ネットワーク/情報システムの認証の連動、セキュアーなIP電話システムの3製品が追加されている。今回発表された“UNIVERGE 社員証ICカードセキュリティソリューション”は、ICカードの認証機能を制御する“ICカードマネージャ”、ICカードに格納するアプリケーションの管理を行なう“カード運用管理システム”、ICカードセキュリティーに関するコンサルティングサービス“ICカードコンサルティング”を中核とするICカード機能の活用を目的としたソリューションで、社員証に内蔵されているICカード機能の活用と効率的な運用を目的とする。

同社によると、ICカード機能を搭載した社員証の普及は現在進みつつあるというが、同社によると、ICカード部分の機能追加/更新のためには、社員証を回収/再配布したり、新たにICカードを発行したりする必要があり、利用者および運用者に負担となっている例があるという。本ソリューションでは、業務用のパソコン、社内ネットワーク、業務システム、施設の入退室管理などといったさまざまな認証機能を、サーバーからICカードにダウンロードすることで適宜追加/更新できるという。これにより、セキュリティー機能や認証機能の段階的および部門別の導入といった展開が可能になるとしている。

また、ICカードベンダーに依存しないオープン性を重視した管理システムである点も特徴で、社員証内蔵ICカードの機能の一部をFeliCa搭載携帯電話に持たせることで、携帯電話による入退室管理や、携帯電話からの社内業務システムへのアクセスなどを実現することも可能だという。

なお、出荷開始は発表当日の20日で、価格は300万円から。

“InfoCage”を中心とした情報漏えい対策ソリューションのシステム構造と機能
InfoCageと外部システムの連携例として紹介された、InfoCageとシンクライアント・システムを連携させたシステムの構造

“InfoCage”シリーズは、機密性の高いファイルを機密情報保存用サーバー上に集約して“封じ込み”を行ない、機密ファイルの持ち出し操作の制限や、ファイル操作監視/記録、モバイル環境へのファイル持ち出し時のセキュリティー向上などを行なうソフトウェア。機能別に“InfoCage/持ち出し制御”“InfoCage/ファイル操作監視”“InfoCage/モバイル防御”などのパッケージが用意されている。

新バージョンとなる『InfoCage 2.0』では、機密ファイルの持ち出し操作(ファイルコピーや印刷)を制限する“InfoCage/持ち出し制御”と機密ファイルに対する操作履歴の監視/記録を行なう“InfoCage/ファイル操作監視”において、セキュリティー設定を適用可能なファイルの種類を、従来のMicrosoft Office関連ドキュメントやPDFなどの一部アプリケーションのデータのみから、あらゆるアプリケーションで作成したデータファイルに拡大。これにより、情報システム全体の機密ファイルを機密情報サーバーに一元的に集約し、より強固な情報漏えい対策を実現するとしている。

また、“InfoCage/持ち出し制御”では、新たに機密ファイル間でのデータの自由なコピー/貼り付けを可能とし、利便性の向上とセキュリティーの確保の両立。“InfoCage/モバイル防御”では、パソコンのHDD全体を簡単な操作で暗号化できる機能や、事前に設定した有効期限を経過すると自動的にファイルが消去される時限式ファイル消去機能が新たに追加された。

各パッケージの出荷時期/価格は、“InfoCage/持ち出し制御”が20日/40万9000円から、“InfoCage/ファイル操作監視”が8月/31万2000円から、“InfoCage/モバイル防御”が8月/1万1000円から。

執行役員常務の伊久美功一氏
セキュリティー市場におけるNECのシェア目標

この日東京・三田の同社本社で行なわれた記者説明会では、執行役員常務の伊久美功一氏が同社のセキュリティー対策ソリューションへの取り組みや発表内容の概要を説明した。「セキュリティー(に対する投資)は、単なる設備投資ではなく、企業として“マスト”の課題」だと述べた伊久美氏によると、4月に個人情報保護法が全面施行された後も、情報漏えい事件は増加傾向にあり、そのうちの85%が企業内部に原因があるケース(過失または故意)だという。また、同法の施行前に対策を実施できた企業は1割強にとどまっていること、情報サービスの利用形態の自由度拡大に伴う脅威の増加といった状況も考慮すると、情報漏えい対策の市場は今後さらに拡大するとの見通しを示した。

伊久美氏はセキュリティー関連の事業目標についても触れ、国内市場が年率110〜120%の成長を続けると予想される中で、同社では2005年から2007年にかけて年率120%以上の成長をキープし、2007年度にはシェア27%の確保(市場規模予測は1718億円)を目指すとしている。また、今後のNECの取り組みとしては、モバイル環境のセキュリティー、プライバシーの保護、バイオメトリクスなどの先端技術を導入・融合し、「安全安心なユビキタスネット社会」の実現に向けた展開を行なっていくと述べた。

“UNIVERGE 社員証ICカードセキュリティソリューション”の説明を行なった執行役員の都筑一雄氏
『InfoCage 2.0』の説明を行なったユビキタスソフトウェア事業部事業部長の羽田野耕一氏
デモ用のICカード認証装置
デモ環境の概要。ICカード認証とActiveDirectoryの連携がシステムの根幹になっている
説明会場で行なわれたデモの模様。デモでは社員証による認証のほか、iモードFeliCa対応携帯電話での認証も披露された。入退室管理と室内のパソコンのログイン管理、InfoCageによる機密ファイルへのアクセス管理が連動しており、退出時にログインしたままになっているパソコンは、退出と同時にログアウト処理が自動実行される

(編集部 内田泰仁)


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