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レッツ・コーポレーション、HD対応の立体映像ノンリニア編集ソフト『StereoEdit HD』を27日に発売


2005年7月26日
『StereoEdit HD』のパッケージ内容
HD映像から立体映像を作成するノンリニア動画編集ソフト『StereoEdit HD』のパッケージ内容

(株)レッツ・コーポレーションは26日、東京・築地の同社オフィスにプレス関係者を集め、左右の視差をつけたHD(ハイビジョン)映像から立体映像を作成するノンリニア動画編集ソフト『StereoEdit HD(ステレオ・エディット・エイチ・ディー)』を27日に発売すると発表した。価格は21万円。同ソフトは独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の平成15年度(2003年度)、平成16年度(2004年度)先進技術型研究開発の成果物で、早稲田大学大学院国際情報通信研究科助教授の河合隆史氏と共同で開発したもの。



早稲田大学大学院国際情報通信研究科助教授の河合隆史氏
早稲田大学大学院国際情報通信研究科助教授の河合隆史氏

発表会には河合氏も駆けつけ、開発の背景などを説明した。河合氏は、「立体映像の原理自体は100年前から発見されているが、コンテンツ不足などの理由から今ひとつ盛り上がらず、10年周期のペースで時々ブームになっている。最近は業界団体が設立されるなど、ひときわ高い波が来ていると感じ、特にパチンコなどのアミューズメント業界で関心が高い。また最近ではドイツのアーヘン工科大学と連携し、耳鼻咽喉科での内視鏡手術のシミュレーションに活用するべく研究が進められている」と切り出し、パソコンで立体映像を編集できるシステムの必要性が高まっている現実をアピールした。

StereoEdit HDのメイン画面
StereoEdit HDのメイン画面。いわゆるタイムライン上に左右2系統の映像が並ぶ。カット編集(開始/終了点を指定して不要な部分を削除)やトリミング編集(映像の中央部など、一部分を切り出して不要な場所を除く)などが可能
立体映像の調整画面
立体映像の調整画面。右と左の映像を重ね合わせて、ズレの幅を上下左右方向に調整できるほか、カメラが動いて回転したり映像がゆがんだ場合も補正が可能

レッツ・コーポレーションでは、2003年にSD(標準解像度)対応の立体映像編集ソフト『StereoEdit』(9万9750円)を発売しているが、今回新たに

  • HDの映像ソースのノンリニア編集およびプレビューに対応
  • 映像の中から最大5点を選択して、奥行き感を評価するシステムを搭載
  • ゆがみ補正などの映像補正を搭載

などを追加した新バージョンとして、映像制作プロダクションや教育/研究機関などに向けて販売していくという。製品担当の坂口祐介氏は、「立体映像の作成には、従来4系統のDVカムコーダー/デッキ(左右の映像再生と記録)を制御するシステムが必要になった。しかし、StereoEdit HDでは左右の視差(ずれ)を調整して自然な立体感を演出できるほか、表示するディスプレーのサイズや視聴者の距離に合わせて、撮影しなおすことなく立体感を変更・編集できる。これによって立体映像のコンテンツがより広く普及してほしい」と製品の特徴を説明した。

新たに追加された“評価システム”
新たに追加された“評価システム”。左右で同じ部分(例えば手すりなど)を指定して、左右映像のズレ幅と、表示するスクリーンのサイズ、視聴者までの距離から、前後の奥行き感がどの程度になるか計算するというもの。最大5点まで指定できる。河合氏は「次期バージョンでは、画面全体の評価も行なえるようにしたい」、と語った

StereoEdit HDで生成および読み込み可能な立体映像フォーマットは

インターレース
偶数フィールド/奇数フィールドに対してそれぞれ左右視点の異なる映像を順番に表示する方式(縦の解像度が半分になる)
ノンインターレース
左右視点の異なる全画面映像を交互に表示する方式
サイド・バイ・サイド
画面を左右2画面に分割して、左目用と右目用の画面を独立表示する方式(横の解像度が半分になる)
左右2ch動画/静止画
左目用と右目用の動画/静止画を異なる2台のディスプレーに表示する方式

の4タイプで、立体視方式は“アナグリフ(赤青メガネ)”、時間軸での“左右映像の表示切り替え”、“平行/交差立体視”などをサポートする。パッケージにはキャプチャーカードなどは付属せず、立体視のモニタリング用液晶シャッターメガネ(同期用アダプター付き)と赤青メガネ(2組)、ソフトウェアを収録したCD-ROMとユーザー認証用ドングル(USB接続)が含まれる。左右の映像をキャプチャーする際には1系統ずつ取り込んで、右用、左用と順番に割り当てることが可能で、2系統のビデオキャプチャーシステムで同時に取り込むは必要ない。

ソニーの小型HDカムコーダー『HDR-HC1』を2台並べたもの
ソニー(株)の小型HDカムコーダー『HDR-HC1』を2台並べたもの。三脚に2台のカムコーダーを固定する『ツインカメラホルダー』は6500円
1台のカムコーダーで左右の映像を撮影するレンズアダプター『MuView(ムービュー)アダプター』
ハーフミラーを使って1台のカムコーダーで左右の映像を記録できるというレンズアダプター『MuView(ムービュー)アダプター』(9万9800円)もある
3D映像撮影専用カメラ『KS56ZS』
3D撮影専用のビデオカメラ『KS56ZS』。価格は150万円程度(要問い合わせ)とのこと
ソニーの『HDR-FX1』を2台組み合わせたもの
ソニーの『HDR-FX1』を2台組み合わせたもの
説明会の会場に設置された、さまざまなステレオ撮影用機材。カムコーダー以外のアダプターはレッツ・コーポレーションでも販売している

対応OSはWindows XP/2000、動作環境はCPUがPentium 4-3GHz以上、メモリー512MB以上(ハイビジョン編集の場合は1GB以上を推奨)。なお、この製品を使った立体映像の撮影/再生などのデモンストレーションを、東京・築地の東京営業所内ショールームで27、28日に実施する。また、詳細は未定だが、StereoEditの正規ユーザー向けには、10万円程度でのバージョンアップサービスを予定しているとのこと。

LANC端子経由で2台のカムコーダーを制御するコントロールボックス
まだ手作りの試作段階、というLANC端子経由で2台のカムコーダーを制御するコントロールボックス。小型化して販売する予定がある

(編集部 佐久間康仁)


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