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シャープ、携帯情報端末にJavaを採用――海外向けZaurusにはLinuxを搭載!


2001年3月23日

シャープ(株)は23日、都内で記者説明会を開催し、PDA/携帯電話機などの情報端末機器に、米サン・マイクロシステムズ社の開発したJava技術を採用すると発表した。併せて、同社のPDA『Zaurus(ザウルス)』用のJavaソフト実行環境を開発者向けにオンライン販売すると発表した。

記者説明会には、同社の通信システム事業本部から本部長の坂井陽一取締役と宇野浩史モバイルシステム事業部長、米サン・マイクロシステムズからソフトウェアシステムグループのパット・スルツ(Pat Sueltz)副社長が出席した。

シャープの坂井陽一取締役(左)と米サンのスルツ副社長(右)
通信システム事業本部長の坂井陽一取締役と握手する米サン・マイクロシステムズのパット・スルツ副社長

GUIを統一する“SDE”を採用

まず最初に、坂井取締役からPDAや携帯電話機などの情報端末機器のソフト実行環境として、Javaを採用した理由についての説明があった。同氏は、インターネットやブロードバンド通信が普及したデジタルネットワーク時代においては、モバイル/ホーム/オフィスなど、個人がさまざま環境で複数台の情報端末機器を用いると指摘。そして、このような状況では、情報端末機器群は、互いに情報を共有し、アプリケーションの共通化を図り、GUIを統一することが、ユーザーの利便性を向上させるための必須条件だと述べた。同社では、これらの条件を満たした環境を“シームレス・デジタル・エンバイラメント”(SDE:Seamless Digital Environment)と呼び、Java技術を情報端末機器のソフト実行環境に採用することで、SDEをユーザーに提供できると説明した。また、Java技術を採用した理由として、「マルチプラットフォームであること」、「通信との親和性が高いこと」、「開発者が多いこと」の3つを挙げた。

SDE環境を説明したスライド
モバイル/ホーム/オフィスなどで用いる各種機器に搭載されるSDE

国内向けZaurusは専用OS、海外向けにはLinux

さらに、同氏は、「今までクローズであったZaurusを、Java技術によりオープン化し、これを起爆剤にZaurusを世界進出させる」と、同社の企業戦略を語った。海外向けのZaurusには、現行のZaurus専用OSではなくLinuxを搭載。ただし、開発されたJavaプログラムは、国内/海外両方の機種で動作可能にするという。そのほか、情報端末機器以外にも、ファクシミリ/コードレス電話機などの家庭用通信端末や、テレビ/ビデオ/ステレオなどのAV機器にもJava実行環境を搭載し、家庭でもSDEを実現できるように製品開発を行なっていくと述べた。同社がJava技術を採用したことについて、米サン・マイクロシステムズのスルツ副社長は、「革新的な製品を生み出すシャープは、Java分野の重要なパートナーであり、米国市場への進出を期待している」とコメントした。

専用OSとLinuxで共通のJavaプログラムが動作することを説明したスライド
国内向けのZaurusには専用OSを、海外向けのZaurusにはLinuxを搭載するが、Javaプログラムは両機種で動作する

開発者向けにZaurus用実行環境を3000円で提供

シャープの宇野モバイルシステム事業部長
通信システム事業本部長の宇野浩史モバイルシステム事業部長

続いて、Zaurus向けのJava実行環境について、宇野事業部長が説明を行なった。これによると、同実行環境は、『Zaurus用ソフト実行環境(for PersonalJava)』という製品名で、同社のウェブサイト“シャープスペースタウン”を通じて、開発者向けにオンライン販売するという。価格は3000円で、4月4日に販売を開始する。同製品は、英Tao社(ダオ)が開発した技術“intent”を採用し、Javaプログラムの実行では高速化と省メモリ化を図ったとしている。intentは、コンパイル型エンジンのため、従来のインタープリター型に比べ、10倍以上高速にJavaプログラムを実行できるという。同氏は、JavaをZaurusの開発環境に加えることで、「開発者の創作意欲を刺激し、サードパーティーの参入を促進する」と語った。同製品の動作環境は、『Zaurus MI-E1』。また、16MB以上のコンパクトフラッシュカードと、同製品のインストール用にWindows 95/98/2000搭載のパソコンが必要になる。動作可能なJavaプログラムは、PersonalJava 1.1.3準拠のもの。

Javaでも開発が可能になることをスライドで説明
従来のC開発環境『SZAB』、C++開発環境『CodeWarrior for Zaurus』に加え、Javaでプログラム開発が可能になる

米国向けにマルチメディアPDA、欧州向けにGSM対応PDAを

そのほか、海外向けのZaurusをMI-E1をベースに開発を行ない、今秋には、米国向けにマルチメディアPDAを、欧州向けにGSM方式のワイヤレスPDAを発表するという。また、国内外のZaurus開発者向けに、ウェブサイトなどを通じてハード/ソフトの情報提供を行い、ユーザーコミュニティーサイトの運営を行なうとしている。既に国内では、開発者向けのフォーラムをウェブ上に開設。一方、海外では、6月にサンフランシスコで開催する“JavaOne”への同社出展に合わせて、ユーザーコミュニティーサイトを開設するとしている。

Javaの実行環境を搭載可能な『Zaurus MI-E1』
Javaの実行環境を搭載可能な『Zaurus MI-E1』

(編集部 今井睦俊)


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