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【WPC 2001 Vol.12】USB2.0、IEEE1394、Bluetoothの行方は?!

2001年09月20日 23時38分更新

文● 編集部 遠藤さちえ

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千葉県の日本コンベンションセンター(幕張メッセ)で開催中の“WORLD PC EXPO 2001”の展示会場では、“ホームネットワーク・ワイヤレス技術ゾーン”として、いくつかの技術に関わる企業のブースを集めて“パビリオン”として技術をアピールしている。いくつかあるパビリオンの中から、“Bluetooth”、“USB 2.0”、“IEEE1394”の3つのパビリオンについて紹介する。

Bluetoothパビリオン

Bluetoothパビリオンでは、韓国Greenbell Systems社の『BluePAD』と『BlueMate』が目を惹いた。『BluePAD』は、10.4インチの液晶タッチパネルディスプレーを採用した“WebPAD”。ウェブブラウズやメール送受信が可能なインターネット機能のほか、テレビ、MP3プレーヤー、ラジオ、PIM、ボイスレコーダー、電子ブックの8つの機能を搭載する。ポインティングデバイスにはスタイラスペンを使用しており、文字入力は画面下部に表示されるソフトウェアキーボードからタッチタイプで入力できる。

一方、『BlueMate』は、Bluetooth LANアクセスポイントデバイス。ADSL回線やHUBなどを接続すれば、Bluetooth機器でLANアクセスが可能になるというモノ。価格はBluePADが1100ドル(約12万9000円)、BlueMateが230ドル(約2万7000円)。

BluePad
『BluePad』はタッチパネル方式の液晶ディスプレーを搭載したWebPAD。OSはRealTime Linux2.4を採用、64MBメモリ、PCMCIA/USB×2ポート、BluetoothとワイヤレスLAN、Ethernetによるネットワークが可能
BlueMate
Bluetooth LANアクセスポイント『BlueMate』

隣の韓国Hassnet社では、USBポートに接続してBluetoothを使う人差し指大の『BUD』と、LAN/アナログ電話アクセスポイント『ViaBlue』、アクセスポイント機能も持つ2.4GHzのコードレスフォンウェブサーバー『JazzBlue Base』を展示。JazzBlue Baseは、ホームオートメーションやセキュリティメインコントローラとしても機能するという。

BUD
『BUD』。人差し指大の大きさで、USBポートに差し込み、上に向けて折る形で使用する
ViaBlue
『ViaBlue』Bluetooth LAN/アナログ電話アクセスポイントデバイス。最大7台までアクセス可能
JazzBlue Base
『JazzBlue Base』はコードレスフォンとしても機能を持つウェブサーバー。左にスピーカー、下にダイヤルキーが配置されている

シーエスアール(株)のブースでは、1台のパソコンから7台のBluetooth機能搭載パソコンへの画像同時転送デモを紹介。さらに、英Red-M社のLinuxをベースとするBluetoothネットワークアクセスサーバー『3000AS access server』とBluetoothアクセスポイント『1000AP Access Point』を展示している。欧米では2001年頭に販売されているが、日本では未発売。現在ローカライズ中で発売日は未定とのこと。価格は推定でサーバーが50万以上、アクセスポイントが7~8万という。

3000AS access server
『3000AS access server』はLinuxベースのアクセスサーバー。最大4台までの機器と同時接続可能。ウェブブラウザーでアクセスし、ファイヤーウォールなど各種設定を行なう

USBパビリオン

USBパビリオンでは、(株)メルコがCardBus用USB 2.0インターフェースカード『IFC-USB2CB』を参考出品していたほかは、日本サイプレス(株)のブースでは同社のUSB 2.0チップを採用した現在発売中の各メーカー製周辺機器を展示していた。(株)スマートカードテクノロジーズでは、USBに直接差すタイプの小型セキュリティーデバイス『SmarcCTX PKI』と、ほかのパソコンでメールを読むためにメール設定を保存するUSBデバイス『SmartCTX easy ID』を展示している。SmartCTX easy IDは、USBポートに接続して暗証番号を入力すると、設定不要で自分のメールが読めるというもの。設定やデータはメモリー上に置かれるので、終了時に使用PCに設定を残すことがない。ただし、読めるのは本文のみで、添付ファイルなどは対応していないため改良中とのことだ。

IFC-UB2CB
CardBus用USB2.0インターフェイスカード『IFC-UB2CB』
SmartCTX PKI
USBセキュリティーデバイス『SmartCTX PKI』。S/MINE、SSLなど暗号機能を搭載し、サーバー間の相互認証や署名付きe-mailなどに使用できる
SmartCTX easy ID
USBポートに『SmartCTX easy ID』デバイスを差して暗証番号を入力すれば、メールの設定をしなくても自分宛のメールが取り出せて読める

IEEE1394

IEEE1394パビリオンでは、エフエーシステムエンジニアリング(株)の、動画サムネイルで映像を管理できるソフト『DV Clip Staition』のデモを行naっていたほかは、アナライザ製品が展示されている程度で全体的に地味な印象を受けた。

3つのパビリオンをとおしてみると、上記で挙げた製品以外の展示は、アナライザ-製品や組み込み用のソフトやプロトコルに関する製品、チップセットなどがほとんどで、エンドユーザー向けの新製品として紹介・展示されている周辺機器は残念ながらあまり多くはなかった。

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