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富士フイルム、従来の10倍以上の記録密度を持つ塗布型磁気記録媒体を開発

2001年11月09日 23時16分更新

文● 編集部

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富士写真フイルム(株)は7日、従来の10倍以上の高密度記録に対応したナノ薄層塗布型磁気記録媒体“NANO3(NANO CUBIC)技術”(ナノキュービック:NANO layer coating technology with NANO dispersed NANO particle)を開発したと発表した。

新技術は、“ナノ・コーティング技術”、“ナノ・パーティクル技術”、“ナノ・ディスパーション技術”の3つの技術を基にしたもの。“ナノ・コーティング技術”は、同社が1992年に開発した磁性体技術“ATOMM(Advanced super Thin layer & high Output Metal Media)”の精度と密度を高めたナノ薄層塗布技術。“ナノ・パーティクル技術”では、数十nmレベルに微粒子化したメタル針状磁性体と、それより小さい微粒子のバリウムフェライト板状磁性体の2種類を開発。“ナノ・ディスパーション技術”では、数十nmの微粒子磁性体を均一に分散させ整然と配列させる特殊高分子バインダーを採用したという。同社では、この技術により、高分解能、低ノイズのメディアの試作に成功したとしている。

これを利用することで、データテープでは1TB(テラバイト)以上に、3.5インチFDでは3GB以上の大容量化が図れるうえ、高分子バインダーを採用した塗布型のため、蒸着テープに比べて化学的な安定性が高く、長期保存の面でもすぐれているという。また、現行の塗布装置で大量生産できるメリットもあるとしている。

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