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インテル、L3キャッシュ1MBのXeon-3.06GHzを発表!

2003年07月15日 22時48分更新

文● 編集部 小板

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エンタープライズ・プラットホーム・マーケティングの廣田洋一氏
エンタープライズ・プラットホーム・マーケティングの廣田洋一氏

インテル(株)は15日、『インテル Xeon プロセッサ 3.06GHz/1Mバイト L3キャッシュ』の発表を行なった。同製品は533MHzのFSBに対応し、“インテルNetBurstマイクロアーキテクチャ”や“ハイパー・スレッディング・テクノロジ”を搭載、製造プロセスの0.13μmなどは3月に発表になった『インテル Xeon プロセッサ 3.06GHz』と変わりない。しかし、512KBのL2キャッシュメモリーに加えて1MBのL3キャッシュメモリーを搭載している点が大きな特徴だ。説明にあたったエンタープライズ・プラットホーム・マーケティングの廣田洋一氏は、512KBキャッシュを搭載する『インテル Xeon プロセッサ 3.06GHz』との性能比較において、サーバー向けベンチマーク“SPECjbb2000”では15%、“WebBench”では13%の性能がアップ。また、ワークステーション向けのテストでは“ANASYS DesignSpace 7.0”で11%、“LightWave 3D”で4%の性能アップが、ベンチマーク“Linpack”の結果では10%アップしていることを紹介した。一部記者からはL2キャッシュを増やすのではなく、L3キャッシュを増やした理由が質問されたが「L2キャッシュを増やせばレイテンシーやスループットが向上するが、製造コストもかかる。今回は価格とのトレードオフでL3キャッシュを増やす手法をとった」と回答した。対応するチップセットは、すでに発表されている“E7505”、“E7501”となる。1000個受注時の価格は8万1470円。



今回の製品は中小規模のシステム向けの製品とのこと
今回の製品は中小企業のワークグループ向けサーバー用途を対象とした製品とのこと。
512KB版のXeon-3.06GHzとの性能比較
512KB版のXeon-3.06GHzとの性能比較。

CPUのターゲットについてインテルは「(各CPUの)方向性として、各セグメントに合わせたものを投入していく」と話している。記者発表会場ではデータベースやERPなど大規模データセットや高負荷データを処理する“バックエンド”、アプリケーション・サーバーや電子商取引などトランザクション・高負荷データを処理する“アプリケーション”、小規模データセット、処理速度重視のワークグループやウェブサーバーなど“フロントエンド”といった3つのセグメントを挙げ、今回の『インテル Xeon プロセッサ 3.06GHz/1Mバイト L3キャッシュ』はフロントエンドを対象としたもの、つまり中小企業のワークグループ向けのサーバー用途を狙って投入されたものであることが紹介された。このセグメントには将来的に64bit版CPUである『低電圧インテル Itanium2 プロセッサ』が投入される予定であることも明らかになったが、同製品はXeonを補完してくことになるとのこと。

今回発表されたCPUを搭載予定の製品が展示されていた
今回発表されたCPUを搭載予定の製品が展示されていた。

会場には今回発表されたCPUを搭載予定の製品のなかからプロサイド(株)の『TERArage 2870PME』、ぷらっとホーム(株)の『FACTORY Trus-E23』、(株)日本コンピューティングシステムの『VC83060GLDP/1M』が展示されていたほか、E7505チップセットを搭載したデモシステムも稼動していた。

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