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ソニー、世界初の走る自立型2足歩行ロボット技術を開発――QRIOが駆け足!!

2003年12月18日 18時42分更新

文● 編集部

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ソニー(株)は18日、ヒューマノイドロボット(人間型ロボット)の運動能力を向上させる制御技術“歩行・跳躍・走行運動統合制御”を開発したと発表した。併せて、同技術を小型2足歩行エンターテインメントロボット『QRIO(キュリオ)』に適用することで、制御系と電源系を搭載した自立型ヒューマノイドとして世界初という、ヒューマノイドロボットによる走行の実証実験に成功したことを発表した。

QRIO(試作機)“歩行・跳躍・走行運動統合制御”を適用したQRIO(試作機)

これまでのヒューマノイドロボットは、片足または両足が常に路面に接しており、接地点から得られる反力を利用して全身を制御する“ZMP(ゼロ・モーメント・ポイント)安定化規範”を基にして歩行運動を行なっていた。今回、同社が開発した“歩行・跳躍・走行運動統合制御”は、2足が両方とも路面から離れる非接地状態を含む運動でもロボットを安定して制御する技術。これにより走行や跳躍などが安定して行なえるようになるという。従来のZMP安定化規範による歩行と、新技術による走行や跳躍などの運動を加え、シームレスに制御することで、ロボットにすぐれた運動性能を持たせることが可能になるとしている。

同社では、新制御技術に合わせて、独自のロボットアクチュエーター“ISA(インテリジェントサーボアクチュエータ)”の出力トルクを高めるなどの改良を加え、走行に適したQRIOの新機体を開発した。ヒューマノイドの実機による走行実験の成功は世界で初めてとしている。

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