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インテル、携帯電話/PDA向けプロセッサー“インテル PXA27x プロセッサ・ファミリ”を発表――マルチメディアアクセラレーターも

2004年04月12日 21時29分更新

文● 編集部

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インテル(株)は12日、“Intel XScale テクノロジ”を採用した新プロセッサー“インテル PXA27x プロセッサ・ファミリ”とマルチメディアアクセラレーター『インテル 2700G マルチメディア・アクセラレータ』を発表した。これらを搭載することで、携帯電話機でフルモーションのテレビ会議電話が可能になるほか、PDA(携帯情報端末)ではDVD品質の動画の再生が可能になるという。“インテル PXA27x プロセッサ・ファミリ”については、『インテル PXA270 プロセッサ 312 MHz 版』のサンプル出荷を開始しており、量産出荷は第2四半期の予定。価格は1万個受注時の単価が32ドル(約3400円)。『インテル 2700G マルチメディア・アクセラレータ』もサンプル出荷を開始しており、第2四半期に出荷を開始する予定。価格は1万個受注時の単価が17ドル(約1800円)。

“インテル PXA27x プロセッサ”
“インテル PXA27x プロセッサ”

“インテル PXA27x プロセッサ・ファミリ”は、コードネーム“Bulverde”として携帯電話機やPDA向けに開発していたプロセッサー。パソコン向けプロセッサーに搭載されている技術と同様の“インテル ワイヤレス MMX テクノロジ”や“ワイヤレス Intel SpeedStep テクノロジ”を搭載しているほか、VPN/SSL/OMA-DRM(Open Mobile Alliance Digital Rights Managements)などのセキュリティープロトコルや、信頼性/安全性を向上させる“トラステッド・ブート”、個人情報/暗号鍵を安全に保存できるというプラットフォーム“インテル ワイヤレス・トラステッド・プラットフォーム”をサポートする。

カメラ付き携帯電話機向けの機能として、最大400万画素のカメラ撮影やプレビューなどに対応した画像処理技術“インテル クイック・キャプチャ・テクノロジ”を搭載するとともに、無線ネットワークからプロセッサーへのデータ転送を最大416Mbpsまで高速化できるインターフェース“インテル モバイル・スケーラブル・リンク”を採用している。そのほか、USB、SD I/O、MMC/SDメモリーカード/メモリースティックインターフェースなどもサポートする。メモリーバスは100MHzで、1.8V/2.5V/3.0V/3.3Vに対応。インテル PXA27x プロセッサ・ファミリは、動作周波数が312MHz~624MHzで、32MB/64MBのフラッシュメモリー(Intel StrataFlash)を積層できるため、パッケージサイズを幅14×奥行き14×高さ1.4~1.6mm程度に薄型化できるという。

2700G
『インテル 2700G マルチメディア・アクセラレータ』

『インテル 2700G マルチメディア・アクセラレータ』は、インテル PXA27x プロセッサ・ファミリと組み合わせて利用するマルチメディアアクセラレーターチップ。2次元/3次元グラフィックスと動画(ビデオ)用のグラフィックスコアを内蔵し、VGA表示でDVD品質の動画再生を行なえるほか、SXVGA対応のデュアルディスプレーをサポートしているのが特徴。動画形式はMPEG-2/-4、Windows Media Video 9を含む各種に対応しているという。

携帯電話リファレンス PXA270/2700G リファレンス
“インテル PXA270 プロセッサ 携帯電話リファレンス・プラットフォーム”“インテル PXA270/2700G リファレンス・プラットフォーム”
リファレンスプラットフォーム

同社ではプロセッサーだけでなく、携帯電話機/PDAのメーカー向けのリファレンスプラットフォームも提供する。携帯電話向けの“インテル PXA270 プロセッサ 携帯電話リファレンス・プラットフォーム”は、無線技術として、GSM/GPRS、Wi-Fi(IEEE 802.11b)、Bluetoothに対応しており、米マイクロソフト社、米パームソース(PalmSource)社、英シンビアン(Symbian)社の携帯電話機/PDA向けOSや、米モンタビスタソフトウエア(MontaVista Software)社のLinux OS、Java環境もサポートするという。PDA向けのリファレンスプラットフォーム“インテル PXA270/2700G リファレンス・プラットフォーム”は、PXA27xと『インテル 2700G マルチメディア・アクセラレータ』を組み合わせ、64MBのフラッシュメモリーを採用したもの。併せて、開発者向けに、コンパイラーやライブラリー『インテル インテグレーテッド・パフォーマンス・プリミティブ』(IPP)なども提供する

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