日本電気(株)は17日、熱と外力で変形したプラスチックを元の形状に戻すことができる形状記憶性と、リサイクル性を持つ植物原料のバイオプラスチックを開発したと発表した。
今回開発したバイオプラスチックは、いったん成形した後、熱と外力で変形しても摂氏60度程度で約30秒間過熱すれば元の形状に戻せるのが特徴。使用済みとなったバイオプラスチックは160度程度の成形温度で過熱すると、分子間の結合部が解離して溶かすことができるため、再利用が可能という。素材に代表的なバイオプラスチック素材のポリ乳酸を採用し、高温での解離と冷却時の最結合を繰り返して行なえる“熱可逆結合”持たせることで、形状記憶性とリサイクル性を両立させたとしている。
同社では、薄型化がさらに進む今後のパソコンなど、将来の電子機器への実用化を目指し、研究開発に取り組むとしている。