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ホンダ、次世代『ASIMO』の技術を発表――時速3kmで走る!

2004年12月15日 16時40分更新

文● 編集部

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本田技研工業(株)は15日、2足歩行ロボット『ASIMO』の次世代技術を発表した。これは人間と共存/強調できる新たなモビリティーを目指して、実環境の中で、素早く状況を判断して、機敏に行動することを可能にするものという。

ASIMOが時速3kmで走る!ASIMOが時速3kmで走る!
主な技術は、
  1. 人間と同様な自然な走りを実現する新姿勢制御技術
  2. 自律で連続移動する技術
  3. 人と同調してスムーズに動作する技術

の3つ。

新姿勢制御技術は、移動の高速化に伴う足のスリップや空中でのスピンを防止しつつバランスを取るために、上半身の曲げやひねりを積極的に利用する新姿勢制御理論と、新開発の高応答ハードウェア(従来比4倍以上)を開発したもので、これにより時速3kmで走れるようになったという。走行周期は0.36秒、跳躍時間は0.05秒で、人のジョギングと同等であるという。歩行速度も従来の時速1.6kmから時速2.5kmに高速化されている。

自律で連続移動する技術は、床面センサーからの周囲情報とあらかじめ記憶しておいた地図情報を、歩きながら照合することで経路ズレを補正し、立ち止まらずに目的地まで移動するというもの。床面センサーや頭部の視覚センサーにより障害物を発見した場合は、自らの判断により、ほかの経路に迂回できるという。

握手 押し引きされた方向に歩く
握手もできる押し引きされた方向に歩く

人と同調してスムーズに動作する技術は、頭部の視覚センサーや、新たに追加された手首の力覚センサーなどから人の動きを検知することで、物の受け渡しや、相手の動きに応じた握手、手を押し引きされた方向への足の踏み出しなど、人の動きに同調した動作を行なうもの。

首をかしげられる 腰振り
首をかしげられる腰を振ることもできる
関節が36自由度に

次世代技術を搭載したことで、関節が手首に2軸、首に1軸追加され、34自由度(従来は26自由度)に増えほか、稼働時間も1時間(従来は30分)になっている。これに伴い、ASIMOの身長は120cmから130cmに、体重は52kgから54kgに増えている。

同社では、これらの新技術を発展させ、人に役立つ“ASIMO”を目指すとしている。

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