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インテル、“デジタル エンタープライズ アップデート ミーティング”を開催−−サーバー&ワークステーションではマルチコアCPUを強く推進


2005年3月15日

半導体企業からプラットフォーム企業への脱皮を強調

マルチコアCPUと対応プラットフォームのロードマップについて説明する、エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部 プラットフォーム&ソリューションズ マーケティング統括部長の平野浩介氏
マルチコアCPUと対応プラットフォームのロードマップについて説明する、エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部 プラットフォーム&ソリューションズ マーケティング統括部長の平野浩介氏

インテル(株)は15日、報道関係者を集めた“インテル デジタル エンタープライズ アップデート ミーティング”を開催し、同社のビジネス市場向けプラットフォームやプロセッサーのロードマップについて説明を行なった。主な内容は1〜3日に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された“Intel Developer Forum 2005(IDF 2005)”で公開された情報を元に、昨年10月に開催された“インテル ビジネス・コンピューティング アップデート ミーティング”での情報を更新したものである。

はじめに同社取締役 エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部 本部長の町田栄作氏により、2005年の同社が目指すエンタープライズ分野の戦略について説明が行なわれた。主軸となるのは、“64bitプラットフォームへの移行”“プラットフォーム化の推進”“マルチコア・プラットフォーム化への展開”の3点である。インテルは昨年より、特にビジネスコンピューティングの分野において盛んに、“プラットフォーム化”という言葉を掲げている。同社は誰もが知るとおり世界最大の半導体企業であり、CPU世界の巨人である。しかしCPUやチップセットといった半導体だけを販売していたビジネスから、半導体を核として、マザーボードやそれを含むシステム、関連するソフトウェアやサービスまでを含んだ“プラットフォーム”全体を売る企業へと脱皮しようとしている。上に挙げた3点は、同社のそうした戦略を示すものだ。

インテルが手がける分野はCPUやチップセットに止まらず、より幅広い分野へ広がっている
インテルが手がける分野はCPUやチップセットに止まらず、より幅広い分野へ広がっている

町田氏はまず64bitへの移行について、昨年第4四半期の時点で、サーバー分野の半分が64bitプラットフォームへ移行した(ハードウェア面での話で、OSが64bitかどうかは含めず)と述べ、昨年6月に64bit拡張技術(EM64T)対応Xeonプロセッサーが登場して以降、急速にインテルアーキテクチャーシステムの64bit化が進んでいることを示した。またCPUのマルチコア化は、現時点でも従来の3倍の性能を発揮しており、2008年以降はシングルコアの10倍以上の性能を達成するとし、マルチコアのメリットを強調した。

続いて登壇した同社エンタープライズ&ネットワーク・ソリューションズ本部 プラットフォーム&ソリューションズ マーケティング統括部長の平野浩介氏により、Xeonプロセッサーを中心とした同社のマルチコアCPUやプラットフォームのロードマップとアーキテクチャーについての説明が行なわれた。ロードマップについての詳細は下記の写真を参照していただきたいが、4プロセッサー以上のマルチプロセッサーシステム向けItaniumシリーズは、2005年に“Montecito(モンテシト)”、2006年に“Montvale(モントベール)”、2007年以降に“Tukwila(タックウィラ)”、Poulson(ポウルソン)などのマルチコアCPUを投入する。デュアルプロセッサーシステム向けのItaniumシリーズでは、2005年中に“Millington(ミリントン)”、2006年に“DP Montvale”、それ以降に“Dimona(ディモナ)”といったマルチコアCPUを投入する。また現行のマルチプロセッサー向けチップセット『E8870』は2006年まで継続され、2007年以降のマルチプロセッサープラットフォームは“Richford(リッチフォード)”というコード名が付けられている。

一方Xeon MPシリーズには、2005年に“Paxvilla(パックスヴィラ)”、2006年にTulsa(タルサ)、2007年にはWhitefield(ホワイトフィールド)が登場予定となっている。またXeon DPシリーズは2005年に“Dempsey(デンプシー)”が登場する。コード名を挙げたXeonプロセッサーはいずれもデュアルまたはマルチコアのCPUである。エンタープライズ分野のCPUはすべて、年内にデュアルコア以上に置き換わるわけだ。

エンタープライズ分野のインテルCPU、チップセットおよびプラットフォームのロードマップ。黄色い文字が、IDF 2005で公開されたコード名。Xeon MPプラットフォームは、年内に“Truland”、2007年以降に“Reidland”が登場する
エンタープライズ分野のインテルCPU、チップセットおよびプラットフォームのロードマップ。黄色い文字が、IDF 2005で公開されたコード名。Xeon MPプラットフォームは、年内に“Truland”、2007年以降に“Reidland”が登場する

まず平野氏がとりあげたのは、今年投入予定の“64bit XeonプロセッサーMP”、コード名Potomac(ポトマック)およびCranford(クランフォード)向けチップセット“E8500”と、Xeon MPとE8500で作られるコード名“Truland(トゥルーランド)”プラットフォームである。E8500チップセットは最大4プロセッサーに対応するチップセットで、2系統の667MHzデュアル・システム・バス(1つのバス上に2つまでのCPUを接続可能)、EM64T、PCI Express(x8リンク3本、x4リンク1本)、DDR2 400メモリー(最大64GB)、“拡張版SpeedStepテクノロジ(EIST)”を元にした省電力技術“デマンド・ベース・スイッチング(DBS)”などの最新の仕様に対応している。さらにE8500はデュアルコア版のXeon MP(PaxvillaとTulsa)にも対応しており、Trulandプラットフォームは2世代以上に渡って継続される。デュアルコア版Xeon MPならば、最大で8コア分のCPUが1つのTrulandプラットフォームベースのサーバーに搭載できることになる。デュアル・システム・バスの特徴について平野氏は、1つのバスに4つのCPUを接続し、3.2GB/秒のバス帯域を共有していた従来のXeon MP向けチップセットに比べて、1系統で5.3GHz/秒(667MHz×64bit)、2系統合わせて10.6GB/秒のバス帯域を持ち、3倍の能力を持つとした。またCPUとチップセットをポイントツーポイントで結ぶバス方式に比べて、4CPUコアまでなら1つのバスで効率よく処理でき、コストも低く抑えられるとした。

既存のXeon MPプラットフォームと、Trulandプラットフォームの構成の違い。Trulandは最大4CPU(8コア)を接続できる
既存のXeon MPプラットフォームと、Trulandプラットフォームの構成の違い。Trulandは最大4CPU(8コア)を接続できる
E8500チップセットを使用したシステムのブロックダイアグラム
E8500チップセットを使用したシステムのブロックダイアグラム
既存のXeon DPプラットフォームとXeon MPのTrulandプラットフォームの違い。Trulandでは40bitのメモリーアドレッシングによる最大64GBの物理メモリーや、メモリーRAID機能といった機能が加わる

マルチコアについてはほかにも、IDF 2005で公開された5種類のデュアルコアCPUの写真を公開したうえで、同社が用意するデュアルコアCPUには、3種類の実装方法があることを示した。

シングルダイ/2CPUコア/2バスインターフェース
90nm版Pentium D(Smithfield)、Yonah
シングルダイ/2CPUコア/共用バスインターフェース
Montecito(デュアルコア版Itanium)。バスインターフェース回路を2つのコアで共用。コアごとに12MBの3次キャッシュ内蔵。
マルチチップ/2CPUコア/2バスインターフェース
65nm版Presler、Dempsey
デュアルコアCPUの実装方法の違い。シングルダイでデュアルコアを実現するのが2種類。2つのチップを1パッケージに収めてデュアルコアとする方法もある
デュアルコアCPUの実装方法の違い。シングルダイでデュアルコアを実現するのが2種類。2つのチップを1パッケージに収めてデュアルコアとする方法もある
IDF 2005で公開されたデュアルコアCPUのパッケージ5種類。シングルダイ2コアのSmithfieldやYonahはダイが縦長。PreslerとDempseyは2つの独立したチップが見える
IDF 2005で公開されたデュアルコアCPUのパッケージ5種類。シングルダイ2コアのSmithfieldやYonahはダイが縦長。PreslerとDempseyは2つの独立したチップが見える

またItaniumやXeonに、デスクトップ向けCPUやモバイル向けCPUも加えたロードマップも示された。それによると、64bit Xeon DPの後継は“Dempsey(デンプシー)”、デュアルコア版Pentium 4こと“Pentium D”(Smithfield:スミスフィールド)の後継は、65nmプロセスで製造される“Presler(プレスラー)”とされている。またXeon MP用プラットフォームのTrulandだけでなく、Dempsey世代のXeon DP用プラットフォームとして“Bensley(ベンスレイ)”が登場する。デスクトップ向けのSmithfieldとPresler世代のプラットフォームは、ホームパソコン向けが“Anchor Creek(アンカークリーク)”、ビジネスパソコン向けが“Lyndon(リンドン)”が用意される。チップセットはいずれも『Intel 945/955X Express』を使用する。ノートパソコン向けプラットフォームとしては、次世代Pentium Mの“Yonah(ヨナ)”と“Calistoga(カリストガ)”チップセット、“Golan(ゴラン)”無線LANチップセットを使う“Napa(ナパ)”プラットフォームが準備されている。

Itaniumからモバイル向けCPUまでのCPUロードマップ。緑色の部分はデュアル/マルチコアCPU
Itaniumからモバイル向けCPUまでのCPUロードマップ。緑色の部分はデュアル/マルチコアCPU
2006年までのプラットフォームロードマップ。これからのインテル製品は、CPU単体よりプラットフォームとしてのアピールが重視される
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