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インテル、“デュアルコアXeon 5100”を発表!――初のCoreアーキテクチャー搭載サーバー&ワークステーション向けCPU


2006年6月26日
ついに登場した初のCoreマイクロアーキテクチャー採用のXeon“デュアルコア インテル Xeonプロセッサー 5100番台”
ついに登場した初のCoreマイクロアーキテクチャー採用のXeon“デュアルコア インテル Xeonプロセッサー 5100番台”

インテル(株)は26日、“Coreマイクロアーキテクチャー”を採用した初のサーバー&ワークステーション市場向けのCPU“デュアルコア インテル Xeonプロセッサー 5100番台”を発表した。“プロセッサナンバ”5110から5160までの6製品がラインナップされている。システムメーカーへの出荷も開始され、搭載システムやリテール向けボックス製品も近日中に登場するもよう。

Xeon 5100番台の主な仕様
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5160
動作周波数 3GHz、FSB周波数 1333MHz、TDP 80W、9万7000円
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5150
動作周波数 2.66GHz、FSB周波数 1333MHz、TDP 65W、7万9000円
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5140
動作周波数 2.33GHz、FSB周波数 1333MHz、TDP 65W、5万2000円
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5130
動作周波数 2GHz、FSB周波数 1333MHz、TDP 65W、3万6000円
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5120
動作周波数 1.86GHz、FSB周波数 1066MHz、TDP 65W、2万9000円
デュアルコア インテル Xeon プロセッサー 5110
動作周波数 1.60GHz、FSB周波数 1066MHz、TDP 65W、2万4000円

発表されたXeon 5100番台のCPUは、従来コード名“Woodcrest(ウッドクレスト)”で呼ばれていた、デュアルプロセッサーシステム向けのCPUである。同社がCoreマイクロアーキテクチャーと呼ぶ新しい64bit CPUアーキテクチャーを採用したCPUとしては、初の製品となる。いずれも2つのCPUコアと4MBの共有型2次キャッシュメモリーを内蔵。システムバス(FSB)動作周波数は1333MHzまたは1066MHzとなっている。

Coreマイクロアーキテクチャーは、ノートパソコン向けCPU“Intel Core Duoプロセッサー”のアーキテクチャーに大きく改良を加えたCPUアーキテクチャーで、今年後半に登場するデスクトップ向けCPU“Conroe(コンロー)”、ノート向けCPU“Merom(メロン)”にも採用される。65nm製造プロセスで製造され、ダイサイズは約240mm2。トランジスター数は未公表。64bit拡張命令“EM64T”やハードウェア仮想化機能“インテル バーチャライゼーション・テクノロジー(VT)”などの機能を持つ。動作周波数自体は従来型のXeonより低下するが、消費電力当たりの性能は80%も向上するとしている。

Coreマイクロアーキテクチャーの新機能
Coreマイクロアーキテクチャーの新機能

東京都内のホテルにて開かれた新製品説明会では、米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部 副社長兼サーバー・プラットフォーム事業部長のカーク・スカウゲン(Kirk B.Skaugen)氏により、Xeon 5100番台と対応プラットフォーム(コード名Bensley)についての説明を行なった。スカウゲン氏はCoreマイクロアーキテクチャーの利点として、消費電力/パフォーマンスに優れたCPUである点を強調。さらに浮動小数点演算を高速化する“アドバンスド・デジタル・メディア・ブースト”や2次キャッシュの割当量を動的に変化させられる“アドバンスド・スマート・キャッシュ”、負荷に応じた電力制御機能“インテリジェント・パワー機能”などの利点を持つと述べた。

米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部 副社長兼サーバー・プラットフォーム事業部長のカーク・スカウゲン氏
米インテル デジタル・エンタープライズ事業本部 副社長兼サーバー・プラットフォーム事業部長のカーク・スカウゲン氏
Xeon 5100番台とIntel 5000P/Vチップセットで構成される“Bensley”プラットフォームの特徴とパフォーマンス
Xeon 5100番台とIntel 5000P/Vチップセットで構成される“Bensley”プラットフォームの特徴とパフォーマンス

新しいXeon 5100番台は、チップセットとして“Intel 5000X/P/Vチップセット”と組み合わせることで、サーバー向けではコード名“Bensley(ベンスレイ)”、ワークステーション向けには“Glidewell(グライドウェル)”と称するプラットフォームを構成する。発表会では特にBensleyプラットフォームに力点を置いた説明が行なわれ、CPU自体の性能向上に加えて、FSBの高速化や新しいメモリーモジュール“FB-DIMM”のサポート、I/O処理の高速化技術“インテル I/Oアクセラレーション・テクノロジー”などにより、プラットフォーム全体で大きなパフォーマンス向上を実現するとしている。シングルコアの2世代前のXeon(Irwindale)と比較した場合、Xeon 5000番台(Dempsey)が性能・消費電力当たり性能は共に2倍程度の向上だったのに対して、Xeon 5100番台では性能が3倍、消費電力当たり性能は3.5倍(※1)に向上しているという。

※1 整数演算性能を測定するベンチマーク“SPECint_rate_2000”による比較

旧世代のXeonとXeon 5100の性能、および消費電力当たり性能を比較した図。消費電力当たり性能では2世代前のシングルコアXeonの約3.5倍になるという
旧世代のXeonとXeon 5100の性能、および消費電力当たり性能を比較した図。消費電力当たり性能では2世代前のシングルコアXeonの約3.5倍になるという

デュアル・マルチプロセッサーのサーバー市場では、競合相手である米Advanced Micro Devices社の“Opteron”シリーズが好調で、シェアを急速に伸ばしている。Xeon 5100番台はOpteron追撃の役目を担っており、今回の発表会でもOpteronベースのシステムとのパフォーマンス比較が何度も登場し、性能面でのリードが強調された。

またXeon 5100番台ベースのシステムを早くから評価していたSAPジャパン(株)と独立行政法人 理化学研究所の担当者がゲストとして講演し、Xeon 5100番台のパフォーマンスが非常に良好であるという見解を述べた。理化学研究所の秦地真弘人(たいじ まこと)氏によると、Xeon 5150と独自開発の分子動力学計算専用LSI“MDGRAPE-3チップ”を組み合わせたクラスターシステムでのテストにおいて、Nocona(3世代前のXeon)/Dempsey世代のXeonと比較して50%程度の性能向上が見られたほか、専用LSIとの組み合わせるとプラットフォームとしての性能の高さが発揮され、Opteron 280-2.4GHzよりも優れた性能を見せたという。

Xeon 5160とOpteron 285-2.6GHzとのベンチマークテストの比較グラフ
Xeon 5160とOpteron 285-2.6GHzとのベンチマークテストの比較グラフ
理化学研究所のシステムでの、Xeon 5150と他のCPUとの性能比較グラフ。“MOA”は同研究所の独自LSIと組み合わせてのテストで、Xeon 5150ベースのプラットフォームは優れた性能を発揮したという
理化学研究所のシステムでの、Xeon 5150と他のCPUとの性能比較グラフ。“MOA”は同研究所の独自LSIと組み合わせてのテストで、Xeon 5150ベースのプラットフォームは優れた性能を発揮したという

発表会場に隣接した展示スペースでは、国内大手のサーバー&ワークステーションメーカーが、Xeon 5100番台を搭載したシステムを多数参考出展していた。特にTDP(熱設計時消費電力)の低下と、消費電力当たり性能の向上を反映してか、高密度のブレードサーバー製品への採用を行なうメーカーが多いようだ。

(株)日立製作所が出展していた、ブレードサーバー『BladeSymphony BS320』用のサーバーブレード。高密度で小型のブレード上に、2つのXeon 5100番台を搭載する。ブレード製品は各社が出展していたが、これが最もコンパクトで注目されていた
(株)日立製作所が出展していた、ブレードサーバー『BladeSymphony BS320』用のサーバーブレード。高密度で小型のブレード上に、2つのXeon 5100番台を搭載する。ブレード製品は各社が出展していたが、これが最もコンパクトで注目されていた
BladeSymphony BS320のシャーシ。1シャーシに10枚のブレードを搭載可能
BladeSymphony BS320のシャーシ。1シャーシに10枚のブレードを搭載可能
デル(株)が参考出展していたワークステーション『Dell Precision 690』の内部。Xeon 5100番台を2プロセッサー搭載可能なハイエンドワークステーション
デル(株)が参考出展していたワークステーション『Dell Precision 690』の内部。Xeon 5100番台を2プロセッサー搭載可能なハイエンドワークステーション

(編集部 小西利明)


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