このページの本文へ

【COMPUTEX TAIPEI '99レポート Vol.3】USB、スケルトン製品は衰え知らずMP3関連製品も充実

1999年06月04日 00時00分更新

文● 月刊ASCII DOS/V ISSUE編集部 丸尾雅人

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

台湾貿易センターと台湾コンベンションセンターにおいて開催されている“COMPUTEX TAIPEI '99”は、世界各国からバイヤーが集まるトレードショー。会場は熱気にあふれている。

期待のi820は姿を見せず、元気なVIAのApolloPro133

有名マザーボードメーカーを多数擁する台湾だけに、やはり最大の注目は最新マザーボード。だが、期待していたIntelの最新チップセット『i820(Camino)』は、表舞台には姿を見せることはなかった。各メーカーの話を総合すると、どうやら直前にIntel側から最終(と思われる)仕様変更があったため出展を控えたようだ。そういった背景もあって、互換チップセットメーカーであるVIAやSiSの元気の良さが目立っている。特に、133MHzのCPU外部クロック、PC/133SDRAM、UltraATA/66をサポートするチップセット『Apollo Pro 133』を搭載したマザーボードが多くのメーカーのブースで見受けられた。

Intelのチップセットでは、『i810』を搭載したマザーボードが中心。新しいマザーボードの規格“FlexATX”を採用したボードも、いくつか見受けられた。これは先のIDF(Intel Developer Forum)で明らかにされた規格で、現在ある省スペースPC用の“MicroATX”よりさらに小型で、PCケースのデザインの自由度を高め、よりスタイリッシュなPCを作りやすくするためのもの。ただ、まだこれらのボードの出荷時期などは明らかにされておらず、この規格を採用したスタイリッシュなケースの登場も、もう少し先のようだ。

ASUSTeKの『Apollo Pro 133』搭載マザーボード『P3V133』。従来の“P2~”とネーミングされていたシリーズ名は“P3~”となるようだ
ASUSTeKの『Apollo Pro 133』搭載マザーボード『P3V133』。従来の“P2~”とネーミングされていたシリーズ名は“P3~”となるようだ



MicroStarのFlexATXマザーボード『MS-6175』。チップセットはIntel810で、拡張スロットはAMR&PTIソケット、PCIソケットが各1本のみ
MicroStarのFlexATXマザーボード『MS-6175』。チップセットはIntel810で、拡張スロットはAMR&PTIソケット、PCIソケットが各1本のみ



A-TRENDは、Voodoo3オンボード搭載のマザーボードも展示。チップの使用権はあってもカードを作るライセンスはないため、オンボードにしているのだという
A-TRENDは、Voodoo3オンボード搭載のマザーボードも展示。チップの使用権はあってもカードを作るライセンスはないため、オンボードにしているのだという



USB、スケルトン製品全盛

さて、このCOMPUTEX TAIPEIは世界中からバイヤーが集まるトレードショー。出展社側は、自社の製品の売り込み、アピールに必至で、バイヤー側は自国で輸入/販売するPC関連製品の品定めに余念がない。ブースのあちこちで商談が繰り広げられ熱気に満ちている会場内はまるで、“何倍もスケールの大きい秋葉原”といった趣き。

最近の秋葉原で目立つものと言えば、何といってもUSBデバイスとスケルトンカラーだが、その輸出元であるここ台湾ではそれ以上のブーム。とにかく会場全体にスケルトンカラーとUSBデバイスがあふれており、ケースをはじめ、キーボードにリムーバブルHDD、スピーカなど、ほとんどすべてのものがスケルトンカラーで揃えられる。スケルトンCPUファンやスケルトンSlot1リテンションキットなんてものもあったし、ケーブル、CDケースなどといったアクセサリ類も軒並みスケルトンだ。

また、USB対応周辺機器の展示も目立ち、CCDカメラやLANアダプタなどお馴染みのもののほか、IrDAアダプタや2.5インチ用HDDアダプタなども登場している。2つを兼ね備えた『スケルトンカラーのUSBハブ』などはもう、周辺関連のどのブースにも置いてあるといった印象だ。

スケルトンUSBモデムで秋葉原でもお馴染みのSHARK MULTIMEDIAのブースには、多数のUSB製品とともに、自作ユーザー待望の5インチベイ内蔵のUSBハブが展示されていた
スケルトンUSBモデムで秋葉原でもお馴染みのSHARK MULTIMEDIAのブースには、多数のUSB製品とともに、自作ユーザー待望の5インチベイ内蔵のUSBハブが展示されていた



LOPE COMPUTERのiMac風トランスルーセントケース。Blueberry、Strawberry、Lime......と、カラーのネーミングまで一緒だ
LOPE COMPUTERのiMac風トランスルーセントケース。Blueberry、Strawberry、Lime......と、カラーのネーミングまで一緒だ



スケルトンの機械式ベイカバー付きのタワーケース。ボタンを押してカバーを下げるとベイの中の菓子をもらえる。台湾らしい洒落の効いた演出
スケルトンの機械式ベイカバー付きのタワーケース。ボタンを押してカバーを下げるとベイの中の菓子をもらえる。台湾らしい洒落の効いた演出



また、MP3関連製品の充実も目に付く。おなじみの小型携帯プレーヤには、記憶メディアとしてコンパクトフラッシュやClik!を採用したものが加わったほか、ポータブルDVDプレーヤのような、TFT液晶付きのVideoCDプレーヤにMP3再生機能を付加したものや、5インチベイサイズのものなど多数出展されている。現在製品があるものは、1ヵ月後あたりには続々と日本上陸するという話もあり、MP3プレーヤからはますます目が離せなくなりそうだ。

NTK Computerのブース。中国でポピュラーなSuper VideoCDやVideoCDが再生でき、TVチューナ内蔵でMP3の再生も可能というTFT液晶付きポータブルプレーヤ
NTK Computerのブース。中国でポピュラーなSuper VideoCDやVideoCDが再生でき、TVチューナ内蔵でMP3の再生も可能というTFT液晶付きポータブルプレーヤ



同じくNTK Computerのブースで見かけたMP3プレーヤは、TypeIIに入るPCカード型のClik!ドライブを内蔵している。ATAカードも使えそうな気がするが「Not Supported」とのこと。コンパクトフラッシュ採用の、よりコンパクトサイズの製品もあった
同じくNTK Computerのブースで見かけたMP3プレーヤは、TypeIIに入るPCカード型のClik!ドライブを内蔵している。ATAカードも使えそうな気がするが「Not Supported」とのこと。コンパクトフラッシュ採用の、よりコンパクトサイズの製品もあった



 

NewTech Computerのブースから面白いものをもう1つ。これは15インチの携帯型の液晶ディスプレイ。写真のように台座部分を裏に折り畳むことができる。2ポートのUSBハブ、ステレオスピーカを内蔵しているが、オプションでTVチューナも用意されているというNewTech Computerのブースから面白いものをもう1つ。これは15インチの携帯型の液晶ディスプレイ。写真のように台座部分を裏に折り畳むことができる。2ポートのUSBハブ、ステレオスピーカを内蔵しているが、オプションでTVチューナも用意されているという



Cyrixプロセッサ続報

Cyrixブースにいた担当者に聞いたところ、Cyrix のSocket 370対応プロセッサはCayenne(カイエンヌ)コアの『Gobi』(『Jedi』はそのSocket 7対応製品だったがもう出ないようだ)。IBMとNSのファブで0.18μmルールで製造され、第4四半期に最大466MHzで登場するとのこと。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン