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【WORLD PC EXPO 99 レポート Vol.12】各社のノートパソコン製品レポート

1999年09月08日 00時00分更新

文● モバイル・ニュース 山田道夫

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NTTドコモのPHS内蔵ノート試作機

注目されたのは、NTT移動通信網(株)(NTTドコモ)の試作機だろう。日本電気(株)と(株)東芝に依頼して開発したという。

日本電気が開発したPHS一体型ノートパソコン『SeaLion』は、モバイルカード、ケーブル、PHSを本体に内蔵し、オールインワンにパッケージしている。64k PIAFSに対応しており、携帯電話を利用することもできる。サイズは横254×縦211×厚さ42.5mm、重さは約1.5kg。

いかにも日本電気らしい筐体の『SeaLion』
いかにも日本電気らしい筐体の『SeaLion』



液晶部背面のでっぱりにモバイルカード、ケーブル、PHS本体を搭載している
液晶部背面のでっぱりにモバイルカード、ケーブル、PHS本体を搭載している



東芝が開発した『Mobile Warrior』は、PDC一体型のノートパソコン。スリープ状態でのFAX自動受信が可能。また、PHSの圏外で作製したメールを、圏内に入った時点で自動送信する機能を備えている。また、決まった時間に自動起動し、サーバーからメールをダウンロードする機能も用意されている。イヤホンマイクを利用することで、電話として利用することも可能。本体サイズは横218×縦163×厚さ28mm、重さは約1.2kg。

PDC一体型の『Mobile Warrior』、アンテナはきちんと筐体に収納される
PDC一体型の『Mobile Warrior』、アンテナはきちんと筐体に収納される



明らかにLibretto SSシリーズの筐体を伸ばしたことがわかる
明らかにLibretto SSシリーズの筐体を伸ばしたことがわかる



NTTドコモによると、両モデルとも試作機で、最終的にはどこのメーカーへ製造を依頼するか決まっていないということだ。仕様については大幅に変更される可能性もある。また、NTTドコモショップでサポートを行なう考えもあるようで、ハードウェアの販売はともかくとして、サポート体制が整うためには、時間がかかるかもしれない。

ソニー、東芝、松下、カシオの展示

ソニー(株)のブースには、9月18日に発売される『PCG-C1XE』が展示されていた。C1の前モデルより筐体がかなり薄くなり、重さも100g軽くなっている。また、PCカードスロットは本体左側に移動した。内臓ソフトの『Smart Capture Ver.2.2』では、1時間の動画撮影が可能な長時間モードを新たに搭載している。内蔵ビデオカメラのCCDは41万画素になった。

『PCG-C1XE』、ジョグダイヤルを装備するなど細かな使い勝手が改良されている。PCカードスロットは向かって左に移動した
『PCG-C1XE』、ジョグダイヤルを装備するなど細かな使い勝手が改良されている。PCカードスロットは向かって左に移動した



AIBOと遊べるソフトウェアも付属、AIBOユーザーであればさらに楽しめる仕掛けが用意されている
AIBOと遊べるソフトウェアも付属、AIBOユーザーであればさらに楽しめる仕掛けが用意されている



東芝では、『Libretto ff』の1時間貸し出しサービス“MOBILE RALLY”を実施している。あらかじめ、希望する時間を予約する必要がある。条件はパソコンの基本操作ができることで、身分証明書が必要。18歳未満は利用できないとのこと。

Libretto ffの貸し出しサービスでは、透明なキャリングバッグも貸してくれる Libretto ffの貸し出しサービスでは、透明なキャリングバッグも貸してくれる



松下電器産業(株)も新製品を2機種出展している。10日に発売される『CF-A1R』は、PIAFS64Kに対応したワイヤレス通信機能を内蔵している。液晶も、明るいところでも見やすくなっている。また、18日に発売される『CF-M1V』は、Let's note ace/A77のHDDとCPUを、それぞれ8.1GBとCeleron-333MHzに向上させたモデル。名称が大幅に変わったのは、CF-A1Rなどに合わせるためか。

『CF-A1R』、本体左側のスロットからアンテナが顔をのぞかせている
『CF-A1R』、本体左側のスロットからアンテナが顔をのぞかせている



カシオ計算機(株)のミニノートパソコン『CASSIOPEIA FIVA MPC-102』は、新色モデルが展示されていた。旧機種はパソコンショップの店頭で7月くらいから品切れが続いており、MPC-102が発売される11月下旬までは品切れ状態が続く。スペック的には、CPUがMediaGX-200MHzから233MHzに、標準メモリーが32MBから64MBに、HDDが3.2GBから6GBへと変更されている。

新色のFIVA、写真ではわかりずらいが、色はクリスタルホワイトになっている
新色のFIVA、写真ではわかりずらいが、色はクリスタルホワイトになっている



その他の展示

オムニプレゼンスジャパン(株)では、12インチTFTカラー液晶(800×600ドット)で外付けFDDを付属したノートパソコンを展示している。重さは約1.7kgで、バッテリー駆動時間は約2時間とのこと。ポインティングデバイスはトラックバーを採用しており、やや慣れが必要か。

オムニプレゼンスジャパンのミニノートパソコン?
オムニプレゼンスジャパンのミニノートパソコン?



(株)ユートピアでは、CPUやメモリー、HDD、OSを自由にBTOで注文できるノートパソコンを展示していた。モバイルノートの『RU-980MP』は、10.4インチのカラー液晶ディスプレー(1024×600ドット)を搭載しているのが特徴。CPUにはMMX Pentium 266MHz、64MBのメモリー、3.2GBのHDDを装備し、価格は18万円から。また『RU-280』は、8.4インチTFT液晶ディスプレー(XGA)、Cyrix Gxm-200MHz、メモリー32MB、2.1GBのHDDで、重さは約1.6kg。価格は15万円とのことだ。

ユートピアの『RU-280』
ユートピアの『RU-280』



(株)ジェイ・ピー・コーポレーションでは、タッチパネル方式のノートパソコン『MNB-6500』を展示。CPUはMMX Pentium-233MHz、34/64MBのメモリー、8.4インチTFT液晶ディスプレー(800×600ドット)、2.0GB/3.2GBのHDDというスペック。ポインティングデバイスはタッチパネルのみ、ペンで入力していく。本体サイズは横250×縦168×厚さ42mmで、重さは約1.3kg。画面の両端にはH/PC Proのようなアイコンが表示されており、ユーザーが自由にファイルを登録することができる。珍しいノートPCが好みのユーザーにはいいかもしれない。

『MNB-6500』、ポインティングデバイスがないデザインは、他にはIntertopくらいか?
『MNB-6500』、ポインティングデバイスがないデザインは、他にはIntertopくらいか?

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