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コンパック、日本市場向け『プレサリオ』の企画開発を行なう開発センターを開設


2000年3月16日

コンパックコンピュータ(株)は16日、都内のホテルで記者発表会を開催、日本市場向け製品の企画開発を行なう“プレサリオ開発センター”(PDC)を同日付けで開設したと発表した。

コンパックコンピュータの高柳肇代表取締役社長
コンパックコンピュータの高柳肇代表取締役社長



日本向けPresarioすべてを企画開発
PDCでは、同社のコンシューマー向けパソコンのシリーズである“Presario”について、筐体のデザインも含めたハードウェア開発、製品企画、マニュアル制作などを行なうとしている。これまで同社のハードウェア開発は、世界共通の製品開発と製造を基本としており、日本向け製品も含め、米テキサス州ヒューストンの米コンパックコンピュータ本社で行なわれていた。

PDCの設置は、ドイツのミュンヘン、シンガポールに次いで3番目だが、先の2センターはソフトウェアのローカリゼーションが中心で、筐体やハードウェアの企画開発を行なう海外拠点は初めてとしている。

米コンパックコンピュータのマイケル・ラーソン上級副社長
米コンパックコンピュータのマイケル・ラーソン上級副社長



発表会では、米コンパックコンピュータ、上級副社長兼コンシューマグループ担当ゼネラルマネージャのマイケル・ラーソン(Michael J.Larson)氏が、コンパックの日本のコンシューマー市場に向けた戦略について説明した。

2001年に国内シェアを10パーセントに
ラーソン氏は「コンパックは世界のコンシューマーパソコン市場において、'99年度は550万台を出荷し、60億ドル(約6320億円)を売り上げる、No1メーカー」と前置きした後、「さらにシェアを伸ばすためには、地域の市場ごとの習慣や文化を学び、その上で顧客ニーズをとらえた製品開発を行なう必要がある。世界中で、北米と同じ方法でよいとは思っていない」と、従来の製品戦略の転換する考えを示した。

さらに日本市場について、「キヤノン販売(株)とのパートナーシップを組んでからの2年間で、台数ベースで600パーセントの伸びを示しており、今後もパートナーシップを継続する」とし、「現在3.9〜4パーセントである国内シェアを、2001年末までに10パーセントにする」という目標を挙げた。

PDCについては、「単に日本市場のニーズを満たすことが目的ではない。コンシューマー市場のトレンドは日本から始まったものが多い。日本に開発拠点を置くことで、早期にトレンドをキャッチアップしていきたい」と述べた。日本発の例では「昨年、日本からの企画で開発した省スペーススリムデスクトップ『Presario 3500』は、米国でもクリスマスシーズンに合わせ、カラーリングなどを米国向けに変えて展開したが、非常に高い評価を得た」とした。

コンパックコンピュータの樋口泰行コンシューマビジネス部長
コンパックコンピュータの樋口泰行コンシューマビジネス部長



続いてPDCの詳細について、コンパックコンピュータ、コンシューマビジネス部長の樋口泰行氏から説明があった。それによると、PDCは同社天王洲本社内に20人体制で組織される。筐体開発から日本人チームが行ない、MDやテレビの周波数といった、日本市場で独自に求められる技術への対応やソフトウェアの作りこみから、これまで翻訳中心で、わかりづらいとの指摘もあったドキュメント類の制作まで、日本に投入するPresarioシリーズすべてにおいて主導していくことが示された。日本のPDCの権限については、「利益が出る限りにおいては好きなようにさせる」(ラーソン上級副社長)としている。16日付で設置されたPDCの手がける製品は、今年の初夏モデルからという。

日本主導で企画開発された『Presario 3500』
日本主導で企画開発された『Presario 3500』



世界共通仕様で、スケールメリットを重要視してきたメーカーが、日本市場に特化した製品を発売し、それを世界市場にもフィードバックさせるという戦略は、最近では米ゲートウェイ社が『Profile』シリーズで採用している。今回のコンパックの戦略変更は、日本のパソコンユーザーにとって、喜ばしい変化であることは間違いないが、さらに、これがほかのパソコンメーカーにどのような影響を与えるか、興味深いところだ。

(編集部 佐々木千之)


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