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電子ネットワーク協議会、インターネットホットラインについて話し合うセッションを開催


2000年6月21日

違法・有害情報から子供たちを守るための活動(ホットライン)について海外の活動を紹介するとともに、どのように活動対処していけばよいのかを話し合うパネルセッションを行なった。

社会に与える影響に対処する世界的な合意はまだない
通産省機械情報産業局情報処理システム開発課長の氏兼裕之氏は、「インターネットの注目点は3つある。1つは普及のスピードがものすごく早いこと。2つ目はコスト構造がこれまでの産業とは異なり、固定費が高く可変費用がゼロに等しく、提供価格がどんどん小さくなること。そのため独占が起こりやすい。3つ目に社会に対する影響。インターネットは、コミュニケーションの面でまったく新しい手段を提供した。従来とは質的に異なる」と説明した。

「社会に対する影響にどう対処していくかは、世界的な合意ができていない。国によって、政府主導、民間主導などと異なる。これを試行錯誤しながら、システム構築していくのが我々の役目」と、社会的問題に対する取り組みについて語った。

通産省機械情報産業局情報処理システム開発課長の氏兼裕之氏
通産省機械情報産業局情報処理システム開発課長の氏兼裕之氏



ENCの専務理事である国分明男氏は、「利用者からの通報を受けて適切な対処を行なう“ホットライン”に、違法・有害情報についてが寄せられる。特に児童ポルノ、人種差別が多い」、「ホットラインは寄せられた通報を正しく評価し、どう対処するかが難しい」と実情を説明した。そのほか、英国とオーストラリアの取り組みについて、それぞれの国の担当者が説明を行なった。

違法と有害は明確に区別できるのか、するべきなのか
続いて行なわれたパネルディスカッションでは、違法と有害が明確に区別できるものなのか、また区別して扱うべきなのかでパネラーの意見が分かれた。

ホットラインと対処について語るパネルディスカッション
ホットラインと対処について語るパネルディスカッション



郵政省電気通信利用環境整備室長の諌山親氏は、「(1)成人の判断力にまかせていいが、子供には不適切なもの。(2)違法ではないが成人にも不適切なもの。有害情報にはこの2つがあり、(2)は違法な情報と区別せずに、業界のガイドラインやユーザーとの契約に従って、排除しべき」とした。

警察庁生活安全局セキュリティーシステム対策室長の田中法昌氏は、「違法か有害かは、詐欺や著作権侵害では一見してわからない。捜査の上ではじめてわかるもので、分けるのは現実的には不可能」と語った。

これに対して弁護士の牧野二郎氏は、「違法であるか、違法でないかは法律で明確にするのが必要。有害と違法の概念はまったく違うと思う」と述べた。

座長で英国Childnet Internationalの代表であるナイジェル・ウィリアムズ(Nigel Williams)氏は、「それぞれがそういった見方をするということは妥当で、それもまた重要である」と、それぞれの意見を尊重した。

その上で、「ホットラインは、違法なものに関してはうまく機能できる。有害情報は、レイティングやフィルタリングなどの技術で対応するのがよいだろう」と語り、国家間の違いについては「国は違っても、親は世界中どこでも同じ懸念を持っている」と、法律や言語、文化の違いはあっても、根底は同じなのだと説明した。

最後に、「縦割りでなく、みんなで考えなければいけない問題で、ENCはイニシアティブを持って取り組んでいきたい」(国分氏)、「お互いに手を携えて進むことが肝心。国際的に連携した仕組み作りを進めていく」(ウィリアムズ氏)とそれぞれに語り、パネルセッションを締めくくった。

(編集部 高島茂男)


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