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【CEATEC 2000 Vol.9】DVD-RWや、HDDとS-VHSを組み合わせたハイブリッドに注目~パイオニア、日本ビクター編~

2000年10月05日 00時32分更新

文● 浅野純也

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パイオニアはDVD-RWレコーダーのリファイン版を展示

リファインされたDVD-RWレコーダー。外観はほぼ同じだが、フロント右下にi.LINK端子がついた

パイオニア(株)はちょうど1年前の旧エレショーでお披露目したDVD-RWレコーダーのリファイン版を展示した。新しくなった点は、(1)DVD-Rへの書き込み、(2)DVD-RとDVD-RWへのビデオモードでの書き込み、(3)i.LINK端子の装備、(4)D1端子の装備、(5)3次元Y/C分離回路の搭載など。DVD-RWはDVD-Videoとは記録方法が違うため、録画したものが通常のDVD-Videoプレーヤーで再生できなかったが、DVD-Videoと同じ“ビデオモード”で記録することで、互換性を確保した。このモードで録画したDVD-RWとDVD-Rディスクはフォーマット上は互換性が保証されるが、メディアの違いを認識できない一部のプレーヤーでは再生できないこともあるという。i.LINK(DV)端子の装備はDVDカムコーダーと接続したいというユーザーのリクエストに応えたもの。DVをソースに編集をしたものをディスクに残すことができる。また3次元Y/C分離回路の搭載は画質の改善を狙ったもの。テレビ技術で培った画質の良さをアピールする松下電器のDVD-RAMレコーダーへの対抗処置と言える。

DVD-RとDVD-RWへの書き込みができるドライブ。SCSIインターフェース。パイオニアブランドの外付けドライブが久しぶりに市場に出ることになる
ブルーレーザーを使った高密度ディスクのデモ。昨年よりもビットレートを上げ、デジタルハイビジョンの録画に対応したほか、1層ディスクで24GBの容量を実現している

DVD関連では、パソコン用の外付けドライブとしてDVD-Rドライブを展示した。これはDVD-Rの“for General”規格に対応したもの(4.7GBのDVD-R規格バージョン2にはもうひとつ業務用の“for Authoring”がある)で、パイオニアブランドでの発売を予定しているという。このほか有機ELディスプレーも展示。すでに製品化されているマルチカラーのカーステレオや米モトローラ製ケータイに採用された製品を展示した。

先日発表された業務用のDVD-RWレコーダー。シリアル端子経由でPCからのコントロールができるほか、入出力端子にBNCを用いたり電源を強化するなどプロ向けに変更が加えられている
モトローラ製のケータイに採用された有機ELディスプレー。2色カラー。有機ELは自発光するためバックライトが不要になり、パワーセーブや薄型化に寄与する(米国向けケータイなのでその点はあまり追求されていない)
親機と子機の両方で電子メールの操作ができるメール機能が充実した家庭用パーソナルフォン
50インチのPDPにキャビネットやスピーカーをビルトインした家具調PDP。部屋の間仕切りとしても考慮されている。価格は未定だがおよそ210万円
タッチ機能を備えたPDP。指やペンで触れることでPCを操作できる。一般的な電磁気式ではなく、マトリックス上に配置されたLEDで状態を検出する仕組み。大画面ではLED式のほうがコストが安いという
ステージではPCベースのホームサーバーのデモも行なっていた

ビクターは時間をコントロールできる感覚のハイブリッドレコーダー

日本ビクター(株)の注目は先日発表されたばかりのハイブリッドレコーダー『HM-HDS1』だ。HDDとS-VHSを一体化させたビデオレコーダーで、HDDに撮りだめした中から残したいものだけをテープに残すという使い方だけでなく、S-VHSからHDDへのコピーもできる。ともに内蔵型なので、コピー時の画質の劣化も少ない。また見ているチャンネルを自動的に録画するモードもあり(1時間なら1時間に設定すると1時間分の領域を確保してエンドレスに録画する)、思い立ったときにシーンを巻き戻すこともできる。これは実に不思議な操作感で、まさに時間をコントロールしている気分になれる。内蔵HDDは20GB。テープ側に記録したコンテンツのサムネイルや録画時間、位置などをHDDに記録しておくことでスムーズな操作ができる。

HDDとS-VHSのハイブリッドレコーダー。HDDとテープの長所を組み合わせた使い方が特徴だ。HDD側は青いランプがともる
上がBSデジタルチューナー、下はBSハイビジョンに対応したチューナー内蔵D-VHSデッキ。23Mbpsのハイビジョン放送を記録できるHSモードに対応している
HAViのデモ。DVDプレーヤーとD-VHSデッキをPCからコントロールするシンプルなデモだが、今回のCEATECで唯一のHAViだった

AV機器をIEEE1394でネットワーク化するHAViのデモも行なわれた(今回のCETECで唯一のHAViのデモだった)。このデモではDVDプレーヤーとD-VHSデッキをIEEE1394でPCと接続、PC上のソフトでコントロールされていた。HAViでは接続する機器はJavaバーチャルマシンへの対応によってクラス分けされるが、今回のデモではいずれもJavaバーチャルマシンを搭載しない下のクラスが使われていた。

DVD-RAMレコーダーは松下電器のOEM品が展示されていた
SDメモリーカード対応の携帯プレーヤー。デザインはモックアップだが、SDメモリーカードが小さいだけに、操作性を考慮しつつどこまで小型化するか悩ましいところだという

このほか、すでに発表済みのカラフルなミニコンポや縦置きのビデオデッキなども展示された。

Wnindows CEマシン『InterLink』の開発モデルが参考出品されていた

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