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ROBODEX2000開催――会場は終日大混雑、入場制限も


2000年11月28日

11月24日から26日までの3日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で“ROBODEX2000”が開催された。主催はROBODEX実行委員会、特別後援がソニー(株)と(株)講談社、そのほか後援や協賛、協力などで多くの企業が参画している。ROBODEXはパーソナルロボットを一堂に展示する世界で初めてのイベント。人間共存型パーソナルロボットの産業育成と発展を目的としたもので、AIBOの開発で知られるソニー(株)の土井利忠執行役員上席常務が提唱して開催された。ROBODEXでは、人間のパートナーロボットを示す言葉として、“A・SO・BOT(アソボット)”(アソシエーション・ロボット(個性を持った人類の新しい仲間の意)を基にした造語)という総称を提唱。“A・SO・BOT”と、一般ユーザーとの出会いの場を演出する場として設けられた会場には、国内の企業や大学などが最新のロボットを展示、紹介していた。


金曜午前の時点で1.5時間待ちという表示。後日の混雑を考えるとこれはほんの始まりだった

ROBODEX開催をにらんで、直前に本田技研工業(株)やソニーが隠し玉(プログラムにすら出ていない)の発表を立て続けに行なったこと、また23日夕方に実施されたプレスレビューの様子が多くのテレビ番組でオンエアされたことから、イベントの認知度が直前になって大幅にアップ。主催者側が「予算がないのでほとんど宣伝していない」と事前に語っていた言葉とは裏腹に(ある意味で思惑通りに?)、会場には初日から大勢の人が押し寄せることとなった。

土日はそこそこ混雑するだろうが、金曜はまだ大丈夫だろうという予想もアテにならなかった。金曜お昼の時点ですでに会場前は長蛇の列。会場がパシフィコ横浜の展示ホールの半分だけというスペースだったため、主催者側は入場制限を行ない、この時点ですでに2時間待ちという状況だった。

行列と入場制限は土曜、日曜も続き、主催者によると最長で3時間待ち(実際に行った人の中には5時間という声も)、最終日の日曜は朝4時から並ぶ人も出始めたため、当日券の販売を午前中で停止するという事態となった。ROBODEXのウェブページにも、混雑や行列に対するケア、情報不足などの不満の声が多く寄せられていた。

その原因として考えられるのは、会場スペースもさることながらロボットのデモ自体にある。ホンダ『ASIMO』や、ソニー『SDR-3X』、大学ブースのロボットなどはデモの回数が限られている。開発途中にあるこれらのロボットはもともと数が少なく、続けて何度もデモンストレーションを行なうという想定はしていなかったということだ(フルタイムでデモが出来たのはトイメーカーのみ)。例えば、ASIMOのデモは正午と15時の1日2回のみ。せっかく大々的に発表された最新ロボットを見に来たのに、限られたデモを見逃したとなれば、次のデモまで居座ろうというのが人情。その結果が3日間の混雑を招いたということだ。


ホンダ『ASIMO』のデモ直前の様子。後ろのほうからは120cmのASIMOの頭すら見えなかった

プレスデーでのASIMO。ASIMOのデモ時間が開場の混雑を左右していた

なお、3日間の入場者総数は5万219人。数字的には主催事務局の予想どおりということだが、入場できなかった人もかなりの数にのぼる模様だ。事務局は日曜日の措置についてウェブページ上にお詫び文を掲載しているが、最新ロボットが、イベント開催のプロである広告代理店でも予想できなかった反響を呼び起こしたという点で、ロボットへの興味の高さを垣間見ることができたとも言える。


(株)バンダイは、『ワンダーボーグ』とネコ形ロボット『BN-1』を展示。ワンダーボーグはカスタムメイクされたものが多数展示された

バンダイは過去に発売したデジタルトイも展示した。写真の『ロボパル』はPC-88でリモコンできる自走ロボットだ

こちらはクルマのほうはプログラムカードで走行パターンを指示できる『プログラミングカー』。バンダイが開発、米ハズブロ社で販売されたものだ

RoboCupの活動で知られるソニーの北野氏によるロボット共生プロジェクトの2足歩行ロボット『PINO』。よちよち歩き程度だが歩行が可能だ。ただし今回は展示のみ

マルチメディア研究で知られるATR研究所の『ロボピー』。アクションと音声でのインタラクションが可能だ。写真はプレスデーのもの

一般公開は初めてとなるトミー(株)の『ドッグコム』。おもちゃショーで公開された試作モデルは本体カラーが金色で関西弁をしゃべっていたが、製品版はブルーとなり、しゃべる言葉も標準語に変更されている

(株)タカラの『アクアロイド』は、既存製品のほかに音声対応版も展示された。マイクの音声に反応して泳ぎ方が変わるギミックを仕込んだものだ

某メディアで“ガンタンク”と呼ばれていたテムザックの『T-5』。人間と比べるとかなり大きいことがわかる

ウェブページに投稿された来場者の声には(名古屋や盛岡など地方からの来場者も多数いたようだ)、混雑や行列に対する不満のほか、見せ方(スロープのついたスタジアム状のブースでないと見られない)や開催期間についての意見も寄せられていた。もっともイベントの趣旨や内容自体については絶賛されていたのだが。


手塚治虫ワールドのアトムの展示に見入る子供たち。子供連れも多かったが、中年以上の大人、オバさんグループも目立った

なお、ROBODEXは来年以降も毎年開催されることが決定している。

(浅野純也)


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