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【MACWORLD EXPO Vol.1】MACWORLD EXPO/SAN FRANCISCOが間もなく開幕。目玉は新PowerBookとiMusic!?


2001年1月9日

毎年恒例の“MACWORLD EXPO/SAN FRANCISCO”が日本時間の10日深夜1時、アップルコンピュータ社CEO、スティーブ・ジョブズ氏の基調講演で開幕する。

会場風景
MACWORLD EXPO/SAN FRANCISCO 2001がまもなく開幕するサンフランシスコのモスコーニセンター

例年は1年で最初のITイベントとして正月早々に開幕する同イベントだが、今回は開幕が1週間ほど遅く、「トップ(最初)」の座をLas Vegasで開幕しXboxで話題をさらったCESに譲った。
 もっとも、21世紀最初のMACWORLD EXPO/SAN FRANCISCOは新製品が目白押しでかなり注目のイベントになりそうだ。
 アップル社自身も次世代OSの『Mac OS X』の詳細に加えて、マイナーアップデートOSのMac OS 9.1、PowerPC G4を搭載した新型PowerBookと新作ソフトの『iMusic』を発表すると言われている。数日前には同社が運営するインターネットサービス、iToolsにも変化が起きている。

新PowerBook/PowerBook G4が登場か

 また一部ではアップル製のCD-R/RWドライブやバスクロック133MHzの新型Power Mac G4の登場も噂されている(ジョブズ自身、1月始まりの2001年第2四半期は業績を好転させると宣言しており、そのためには同EXPOで新製品を発表しないと間に合わない)。
 サードパーティーの新製品も目白押しだ。特に『Mac OS X』に最適化された新作ソフトの出展が多いようで、『Mac OS X』用製品を出展しているブースには大きく「X」と書かれた立て札が置かれる予定だ。
 マイナーアップデート版のMac OS 9.1では、新たにUSBプリンターの共有機能が追加されるほか、標準フォルダーの構成がMac OS Xに近くなると言われている。
 PowerPC搭載の新PowerBook、PowerBook G4に関しては久々に筐体デザインが大きく変わり薄型軽量になると言われている。おそらく今回の発表の目玉となるのはこれだ。

 一方、『iMusic』は『iMovie』に続くアップル社自社開発のMac用キラーアプリケーション(ハードやOSの購買欲を引き出すほど魅力的なアプリケーションのこと)となる。音楽CDを手軽にMP3ファイル化して、CD-R/RWドライブを使って簡単に好みの曲ばかりを集めた音楽CDがつくれるというソフトのようで、iMovie同様、初心者層に強くアピールしていく模様だ。
 スティーブ・ジョブズ氏が基調講演を行なうホールの前には、ジョン・レノン&ヨーコ・オノ、マイルス・デイビス、チェリストのパブロ・カザロスの写真(Think differentの垂れ幕)があった。

風景写真
中央がチェリストのパブロ・カザロス。その後ろに見えているのがジョン&ヨーコ、右側がマイルス・デイビス。音楽家の写真ばかりである点がiMusic発表を思わせる。なお、カザルスの垂れ幕の裏はチャーリー・チャップリンで、ほかにフランシス・フォード・コッポラ監督の垂れ幕も張り出されるようで、こちらはiMovieを思わせる

 iMusicは2つのサードパーティー製ソフトが元になっていると言われている。1つは米Radialogic社のCDライティングソフト、CD Masterで、これは非同期書き込みの採用で非BURN-ProofのCD-Rドライブで他の作業をしながら安定したCD-R書き込みができると評判だったソフトだが、昨年末、突然、同ソフトの版権をどこかの会社が買収したことが発表された。
 2つめは米Casady & Green社のMP3ソフト、SoundJam MPで、最近になって同ソフトの開発スタッフの1人がアップル社に引き抜かれていることがこれまでの調べでわかっている。

 発表の目玉にはならないかもしれないが、何の予告も説明もなく仕様が変更されたiToolsについてもおそらく基調講演で何らかの紹介が行われるだろう。iToolsの新サービスでは、インターネット経由でマウントできるディスクスペース、iDiskに新たに“software”というフォルダーが加わった。中にはアップル社純正の最新ソフト(現在はDisk Copyの最新版のみ)やサードパーティー製のMac OS X用ソフトが用意されている。おそらく、アップル社は今後、同社製最新ソフトの配布や、サードパーティー製の注目ソフトの紹介にこのiDiskの“software”フォルダーを使うことが予想される。
 iDiskはMac OS 9やMac OS Xのデスクトップ(あるいはウィンドウ)上にあたかも外付けしたハードディスクのようにアイコンが表示されるため、アップロード/ダウンロードといった概念を知らないユーザーでも気軽に使うことができるのが特徴だ。

図1
アップル社のiDiskをマウントすると新たに“software”というフォルダーが加わっているのがわかる。同フォルダーの中はさらに“Apple Software”と“Mac OS X Software”の2つにわかれて、アップル社最新ソフトやサードパーティー製のMac OS X用ソフトが収録されている

 CD-R/RWドライブについては、既に2001会計年度第1四半期の中間報告で、ジョブズが「CD-Rを採用しなかったことは失敗」と認め、今後、CD-R製品を発売することを示唆している。アップルがこれまでDVD-ROMを全面採用したきたこともあわせて考えると、DVD-ROMの読み込みに対応した製品である可能性が高い。新PowerBookへの標準搭載も十分考えられそうだ。

 同様にジョブズは昨年末アップルのハードウェア製品が売れなかった原因の予想として「ユーザーがMac OS X搭載モデルが出るまで買い控えしている」ということと「Power Mac G4フラグシップモデルが実際の性能が速いにも関わらず、クロック速度が遅いためにマシンが遅いのではという印象を与える」ことを話している。このため今年早期にクロック速度の速いPower Mac G4が登場することは十分予想できることだが、同機の発表は2月のMACWORLD EXPO/TOKYOまで行なわれないとする情報筋も多い。

風景写真
基調講演前日、アップル本社を訪れるとメインのビルにあった6色のリンゴマークは単色のリンゴマークで置き換えられていた

サードパーティー製ハード・ソフトにも注目

 なお、サードパーティー製の注目製品も多い今回のEXPOだが、中でも注目を集めそうなハードウェアは片手で文字入力ができるという米Matias社の『Half Keyboard』だ。通常のキーボードの左半分だけのような形をした製品(Q、W、E、R、Tまでが刻印されている)で、スペースバーを押しながら同時にアルファベットキーを押すと、キーボードの右半分として機能するという製品。片手を常にマウスにおいたままで利用できることが最大の魅力だが、日本語入力の可否が気になるところだ。なお、同社のブースにはアップル社でMacプロジェクトを始めたジェフ・ラスキン氏が登場する予定だ(ジョブズにMacチームを追われ、犬猿の仲が続いていたが、最近になって子供の通う学校が同じで交友を取り戻したらしい)。

製品写真
小型軽量な上に、マウスから片手を離さず操作できることが魅力の米Matias社Half Keyboard。果たして日本語対応はいかに? 実はかなり以前から開発が行なわれていた製品のようだ

 ソフトウェアの注目株は豊富なMac OS Xに最適化されたソフトとハードディスクの内容を指定した時刻の状態に戻せてしまうタイムマシンソフト、『Rewind』(米Power On社)だろう。

 この他の注目イベントとして簡単にソフトがつくれるオーサリング環境として長い間注目を集めたアップル社のHyperCardの愛好家が集会を行なう。同ソフトは今日ある数々のオーサリングソフトの元祖とも言える革新的なソフトだったが、アップル社はここ数年間、アップデートを行なっておらず、今後のアップデートの予定もない。

基調講演は今晩ストリーミングで放送

 スティーブ・ジョブズ氏の基調講演は日本時間の10日午前2時から(http://stream.apple.akadns.net/keynote.html)にてストリーミング放送が行なわれるが、ascii24では今回は都合により基調講演直後の速報は行なわない予定なので、ぜひストリーミング放送を見逃さないでほしい。

会場写真
基調講演会場前にはグルグル巻きにされたままの謎の垂れ幕が……果たして新製品の垂れ幕か?
ショップ予定地
アップル社はまもなくゲートウェイ社のCOUNTRYストアに似た直営店を開くと言われている。直営店の開店予定地と噂されている場所を訪ねたが、まだ中はがらんどうで何もできていない様子だった

(林 信行)


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