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【MACWORLD EXPO/TOKYO Vol.1】柄付きiMacとGeForce 3がデビュー、意表をついたジョブズ基調講演

2001年02月22日 14時42分更新

文● 林 信行

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予定の10時より5分ほど遅れて始まった基調講演に、米アップルコンピュータ社CEO、スティーブ・ジョブズはスーツに銀色のネクタイという“いつも、らしからぬ”出で立ちで現われた。

人物
アップルコンピュータ社CEOのスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)

講演の目玉となりトリをつとめのたのは予想通りiMacだったが2時間弱の講演にはこれ以外にも数多くの新製品が発表された。

中でも聴衆がもっとも興奮したのは、米NVIDIA社による『GeForce 3』の発表だった。つい1月にPower MacへのGPU採用が発表されたばかりの同社だが、実はアップル社とNVIDIA社の関係は予想以上に緊密になっていたようだ。

写真
GeForce 3(5700万トランジスタ、7.6GFlops)

いつもはWindows関連のイベントで発表されるNVIDIA社の新製品だが、GeForce 3(5700万トランジスタ、7.6GFlops)は、このMACの祭典で発表され、搭載されるのもMacが先となる。アップル社は3月後半からGeForce 3をアップルストアおよび店頭向けの6万8000円のBTOオプションとして提供する。

画面
『ルクソーJr』(中央のスクリーン)

基調講演ではジョブズのもう1つの会社、米Pixar社が十数年前、米クレイ・リサーチ社のスーパーコンピューター数台を使ってレンダリングしたというCGショートフィルム『ルクソーJr』をリアルタイムでレンダリングして聴衆を驚かせた。さらに、3Dゲーム『Quake』シリーズで知られる米id Software社による技術デモでは、なまめかしいゾンビが、リアルな陰影を描きながら迫ってくる迫力の画面が、やはりリアルタイムでレンダリングされていた。

画面
id Software社によるなまめかしいゾンビ

Mac OS Xも、もちろん、大きなトピックの1つだ。ジョブズはMac OS Xのアーキテクチャーの詳細を振り返った後、他のパソコンでは表示できない異体字などヒラギノ1万7500字体(これまでは約1万7000字体と言われていた)の一部を披露した。

画面
ヒラギノを披露

アップル社を不振に招いたといわれるPower Mac G4 Cubeに関しても新発表があった。従来モデルが大幅に値下げされたのに加え、CD-R/RWを搭載した新モデルが追加されたのだ。

写真
Power Mac G4 Cube

この他、約25種類以上のCD-R/RWドライブに対応したiTunes 1.1も発表され、今日からダウンロードが可能になる。

iTunes 1.1
写真
目玉のiMacを披露

さて、目玉のiMacだが、新製品はCD-ROMモデルとCD-R/RWモデル(高速G3搭載のスペシャルエディションもあり)の3種類が用意される。しかし、スペック以上に驚かされるのはその新しい装いだ。

製品写真
新型iMacは、13万8000円(G3-500MHz、CD-R/RWドライブモデル)

アップルは人気色のインディゴとグラファイトモデルに加えて、新しい柄付きiMac2モデルを用意したのだ。2種類の柄の名前は“Flower Power(フラワー・パワー)”と“ Blue Dalmatian(ブルーダルメシアン)”、iTunesにあわせたヒップでサイケな新iMacに聴衆達は言葉を失なった。果たしてこの新戦略、吉と出るか凶とでるか。気になるのはコンピューター業界ばかりではないだろう。

柄付きiMac“Flower Power(フラワー・パワー)”
製品
柄付きiMac“ Blue Dalmatian(ブルーダルメシアン)”

なお、追って今晩基調講演に関する詳報をお届けする予定です。

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