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東京/お台場に『日本科学未来館』がオープン

2001年07月09日 17時40分更新

文● 編集部 佐々木千之/桑本美鈴

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科学技術振興事業団は、最先端の科学技術を一堂に展示した科学館『日本科学未来館』(愛称:みらいCAN)を10日、東京/お台場にオープンする。オープン前日となる本日は、同施設内で開館式典が行なわれ、一般公開に先駆け、関係者向けに内覧会が行なわれた。

日本科学未来館
東京/お台場に誕生した日本科学未来館。文部科学省、経済産業省による共同プロジェクト“国際研究交流大学村”の基幹施設のひとつとして位置付けられており、全国の科学館の中心的役割も担うという
テープカット
本日行なわれた開会式典でのテープカットの様子

日本科学未来館は、“リアリティとの共鳴”をキーワードに、最先端の科学技術に関する情報発信と交流のための拠点施設として誕生した科学館。参加体験型の展示やイベント、科学者/技術者との交流を通じて最先端の科学技術を体験することで、科学技術を文化として捉え、新しい価値を創造する場となることを目指すという。初代総館長は日本学術会議会長の吉川弘之氏(東京大学名誉教授)、館長は宇宙飛行士の毛利衛氏。

建物は地上8F/地下2F建て。“地球環境とフロンティア”“生命の科学と人間”“技術革新と未来”“情報科学技術と社会”という4分野の常設展示があり、環境共生型住宅(エコハウス)や高性能低公害車『KAZ』(エコカー)、ヒューマノイドロボット『PINO』、『みらいCANマグレブ』(リニアモーターカー)、高性能潜水調査船『しんかい6500』などが展示されている。

また、日本科学未来館を象徴するシンボル展示として、1F~5Fの吹き抜け空間に『GEO-COSMOS(ジオ・コスモス)』がある。GEO-COSMOSは、16cm角の発光ダイオード(LED)パネルを3715枚(LED数は95万1040個)貼り込んだ、直径6.5m、重量15tの球体ディスプレー装置。地球の200万分の1の大きさで、アメリカ航空宇宙局(NASA)から送られてくる地球のデータを取り込み、リアルタイムで地球の姿を映し出せるという。

点灯式
シンボル展示である『GEO-COSMOS』の点灯式。毛利館長がヒューマノイドロボット『PINO』を抱えて2人(?)でスイッチを押した
GEO-COSMOS
球体ディスプレー装置のGEO-COSMOSが点灯、地球の姿を映し出した。米国から3時間ごとに送られてくる地球のデータを映し出し、リアルタイムで雲や大気の状態を表示できる

開会式典では、吉川氏、毛利氏を始め科学技術振興事業団理事長の川崎雅弘氏や、遠山敦子文部科学大臣などが出席した。毛利氏は、「科学技術を利用しながら地球環境を考えていきたい。日本科学未来館はこれから皆さんと一緒に育っていく。世界中に貢献できる施設にしたい」としている。

愛称公募授賞式
続いて行なわれた愛称公募授賞式の様子。日本科学未来館の愛称“みらいCAN”は、一般公募(応募総数1857件)より決定したもので、東京都練馬区の田中美由紀さん(36歳)の作品。“みらい”がいっぱい詰まったいれ物(缶/CAN)、未来に私たちが体験できる(CAN)場である、というところから名付けられたという。写真は、授賞式で毛利氏(左)から賞状を手渡される田中さん(右)
テープカット1毛利館長など
テープカットの様子。左から、毛利衛館長、科学技術振興事業団専務理事の沖村憲樹氏、科学技術振興事業団理事長の川崎雅弘氏、吉川弘之総館長、遠山敦子文部科学大臣
テープカット2
同じくテープカットの様子。左から、尾身幸次科学技術政策担当大臣、国際研究交流大学村建設推進議員連盟会長の森喜朗氏、森山眞弓法務大臣、国際研究交流大学村建設推進議員連盟事務局長の大野功統氏、ノーベル博物館館長のスヴァンテ・リンドクヴィスト氏

日本科学未来館の所在地は東京都江東区青海2丁目41番地。新交通ゆりかもめ『船の科学館駅』下車徒歩5分、または『テレコムセンター駅』下車徒歩4分。東京臨海高速鉄道りんかい線『東京テレポート駅』下車徒歩15分。開館時間は日~木曜が10時~17時。金/土曜が10時~19時。休館日は毎週火曜日(祝祭日の場合は開館)と年始年末(12月28日~1月1日)。入館料は大人500円、小人200円。

なお、館内の展示物については別記事でお伝えする。

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