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来たれ!日本人研究者!!――フランステレコム、東京に研究所を開設


2001年7月19日

フランステレコム(France Telecom)社は19日、通信・IT関連の研究開発拠点“フランステレコム日本研究所”を東京・新宿に開設したと発表した。

“フランステレコム日本研究所”
“フランステレコム日本研究所”
ショールーム
ショールーム。「昨日引っ越してきたばかりで、とりあえずここだけきれいにした。あとはダンボール箱が山積み」なのだという

場所は東京都新宿区、甲州街道沿いのビルの9階で、日本法人であるフランステレコム(株)などが入居するフロアーのうち、約340m2を使用する。入居するにあたっては、床を静電気防止仕様にしたほかには、特別な工事などはしていないという。研究所内には、R&D施設のほかにショールームや共有スペースなどを設置する。19日の辞典では、開所したばかりとあって、ショールーム以外は空き部屋となっていた。

19日の記者発表会
19日の記者発表会。右端がフランステレコム(株)代表取締役社長ジャン-フランソワ・トマ氏、順に仏フランステレコムのR&D本部長パスカル・ビジニエ氏、日本研究所長の高木茂行氏

同日の記者発表会で、日本法人のフランステレコム代表取締役社長ジャン-フランソワ・トマ(Jean François Thomas)氏は、今回の研究所開設にともなって、今後日本での事業活動を積極的に行なっていくことを明らかにした。

2003年には売り上げの海外比率が55%
2003年には売り上げの海外比率が55%

フランステレコムは現在、携帯電話事業を統合した“orange”や、ISPの“wanadoo”などで、世界的な戦略を展開している。売り上げ高に占める国内・海外の割合は、2000年で海外が26%だが、2003年には55%になると同社では予測している。

フランステレコムのR&D本部長パスカル・ビジニエ(Pascal Viginier)氏は、日本に研究開発拠点を開設するに至った経緯について、自社独自のイノベーションと同様、革新的なイノベーションが行なわれている場所で、実際にそれを吸収することが重要であるためだと語った。ビジニエ氏の重視する日本の技術分野は、モバイル関連のデバイス、光ファイバー関連、ゲーム、バーチャルリアリティーなど。

フランステレコムのR&D本部長パスカル・ビジニエ氏
フランステレコムのR&D本部長パスカル・ビジニエ氏

また、ビジニエ氏は「日本人消費者は完ぺき主義で、常にベストなサービスというものを念頭に置いている。日本製の機器はシンプルで簡単に使えるようになっており、技術の向上と同様、その技術をいかに使うか、“Simplicity”、簡単さが重要だ」とした。

フランステレコム日本研究所長の高木茂行氏によると、当面は主に日本人研究者を、20名程度募集するという。同研究所の研究範囲は多岐にわたる。現時点で詳細は公表できないというが、すでに日本企業や大学などと検討している研究分野は、モバイル関連は当然として、IPv6関連やインターネットで“におい”を送る技術など。今後2〜3年で20から30の日本企業をパートナーにすることを目指すという。

フランステレコム日本研究所長の高木茂行氏
フランステレコム日本研究所長の高木茂行氏

高木氏の話では、フランスを含めたヨーロッパの技術者たちにとって、“iモード”は相当衝撃的なサービスのようだ。欧州でも第3世代(3G)携帯電話の研究は行なわれているが、試験サービスをすでに行なっている日本への関心は極めて高く、高木氏には「問い合わせのEメールが大量に送られてくる」。

それらの技術について、欧州の技術者に詳しく説明するのが、同研究所の当面の仕事だと高木氏は語った。しかし、その程度のことなら、何も研究所が行なわなくてもいいのでは、という質問に対して、高木氏は「ではフランスのITの現状について、どれほどご存知ですか」と答えた。

現在の研究所専属のスタッフは、所長の高木氏を含めて3名。同社では広く研究者を募集をしているが、“フランス”の名を冠するためか、日本人以外の応募が多いという。同社では、日本の研究開発拠点であり、是非とも日本人研究者に来てもらいたいとしている。

日本研究所の今後の目標については、ビジニエ氏および高木氏の両名とも、「日本とフランス、双方の研究者の掛け橋」となることを目指すと語った。

片隅には……
ショールームの片隅に、不思議な机が……
『Etradeal Mach 2』
『Etradeal Mach 2』という、銀行や金融機関、商社などのディーリングルームに設置する、多機能電話であった
日本語表示も可能
日本語表示も可能。三和銀行と東海銀行などからなる“UFJグループ”に、すでに300台ほど導入したという

(編集部 中西祥智)


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