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ロボフェスタ神奈川2001開幕――“パワードスーツ”が登場


2001年8月27日

ロボット創造国際競技大会神奈川2001実行委員会および神奈川県などが主催する、“ロボット創造国際競技大会神奈川2001(ロボフェスタ神奈川2001)”が、横須賀市で25日に開幕した。期間は、横須賀会場が9月2日まで、川崎会場が9月8日から9月16日、相模原会場が10月6日から10月14日、横浜会場が11月16日から11月25日までとなっている。

ロボフェスタ神奈川2001
ロボフェスタ神奈川2001のロボットライブシアター。ASIMOを見ようと、子供たちがずらりと並んだ

25日の横須賀会場は、夏休み最後の週末とあってか、多くの子供連れで賑わった。大阪で開催した“ロボフェスタ関西2001”と同じく、今回のロボフェスタ神奈川でも、子供たちが最も歓声を上げたのは、本田技研工業(株)の2足歩行ロボット『ASIMO』だった。

ASIMOと握手
会場内の子供たちの中で、ASIMOとじゃんけんをして勝ち残った数人が、ASIMOと並んでダンスを踊り、ASIMOと握手した

ロボットライブシアター会場には、ASIMOを見に来た子供たちがずらりと並んでいた。子供たちはASIMOとじゃんけんをして勝ち残った数人がステージに上がり、ASIMOと並んでダンスを踊り、ASIMOと握手した。一般の人々には直接見られる機会が少ないためか、登場してからすでに半年以上経過しても、ASIMOの人気は衰えていないようだった。

パワードスーツ登場

“介護用ロボット”というアイデアは、これまで数多く提案されてきた。しかし今回、神奈川工科大学福祉システム工学科の山本研究室では、“介護用パワードスーツ”という少し毛色の違う出展を行なった。人のぬくもりの伝わる介護にするために、ロボットではなくパワードスーツの開発を始めたという。

“介護用パワードスーツ”を着用
“介護用パワードスーツ”を着用すれば、女性でも人を抱えることができる
体の背面に装着する
この“パワードスーツ”は体の背面に装着する形になっている

このパワードスーツは、空気圧によって人間の筋力を補助する。50〜60kgのものを持ち上げられるという。スーツの重さは約15kgだが、スーツ自体が自重を支えるため、着用した人の負担にはならない。スーツの動作する仕組みだが、利用者の腕や足につけたセンサーが筋肉の硬さを測定して、それに合わせた力をサポートするという。

エアーパッド
白い袋のようなものがエアーパッド。ここに空気を送り込む

油圧や電気モーターではなく空気圧を選択した理由として、同研究室は病院内で使用する際に、もし油圧なら油が漏れ出した時、人体に影響を及ぼすかもしれない、電気モーターによるパワーアシストでは、電力がダウンした時に急に利用者に負荷がかかるかもしれない、といったことを挙げている。また、筋肉の硬さを測定する方式を採用した理由についても、病院内での電磁ノイズの影響を最も受けない方法であるためだとしており、実際に運用する際の安全性を考慮した設計となっている。



エアーポンプ
エアーポンプ。血圧測定器のポンプを流用している

現在は制御部やバッテリーは外付けだが、これらをスーツと一体化することは、それほど難しくないという。同研究室では、今後2〜3年を目処に、実用化にこぎつけたいとしている。また、用途についても介護用に限定してはいない。建設現場などで使用して、労働者の肉体への負担を軽減するようなことも検討している。



ロボットアーム
神奈川工科大学福祉システム工学科のほかの研究室が出展していた、音声制御のロボットアーム。上下左右、「つかむ」「離す」など、まだ特定の語句にしか反応しないが、将来的には「りんごをとって」といった漠然とした命令へも対応する予定

防衛大学の体操選手

防衛大学校情報工学科の滝田研究室では、鉄棒から後方一回宙返りができるロボット『タッキー君』などを出展した。

『タッキー君』
画面中央に今まさに鉄棒から離れて宙返りしようとしている『タッキー君』が写っているのだが……。シャッタースピードが中途半端でした
大車輪中
こちらは大車輪中のタッキー君。ちなみに、タッキー君の名前の由来は滝田好宏助教授から

タッキー君は大車輪と後方一回宙返りができる鉄棒ロボット。同研究所によると、大車輪ロボットはそれほどめずらしくないため、さらに難易度の高い技を目指して、宙返りに挑戦した。それぞれの間接の角度センサーや、回転位置などを計測するセンサーから情報を得て、プログラミングされた通りに間接を曲げ、鉄棒から離れる。これの行動は、パソコン上での綿密なシミュレーションによって得られたデータに基づいているという。まだ大車輪から宙返りといった続け技はできないが、将来的には“コバチ”のできるロボットを目指す。

尺取虫型ロボット
尺取虫型ロボット『クローラ・ルーパ』階段を自在に上り下りできる。なおこれらのロボットは純粋に大学としての研究であり、防衛庁の本来の業務で使用される可能性はないという

また、災害時に人の入れない場所での救命活動を行なうロボットとして、尺取虫型ロボット『クローラ・ルーパ』も出展した。4つの間接と1つの旋回軸によって、約60センチの段差を越えることができる。

『スリムスライムロボット』
東京工業大学の『スリムスライムロボット』。蛇のように身をくねらせて、あるいはU字型で転がって前進する。圧縮空気で動作し、形状を変えるたびに「プシュー」という音を出す

また、会場では子供たちも参加してのレース競技や、ロボット相撲などのデモも行なわれた。

ロボット相撲
ロボット相撲。自律型では、赤外線センサーで相手を追尾する
マイクロマウスでのレース
子供たちが組み立てた“マイクロマウス”ロボットでのタイムトライアル。光センサーでコースを識別して走るのだが、その調整が難しく、同じ場所で回転しつづけるロボットも数多くあった

主催者側の発表によると、初日である26日の来場者数は約5200名。11月25日までの期間中、4会場合わせて50万人の来場を見込んでいる。

しんかい6500
深海調査船“しんかい6500”の実物大模型

(株)キュー・アイの水中テレビロボット『FM-3100』すでに販売しており、配管内の検査や河川の養魚場などで使用されているという。50mまで潜水可能だが全長242mmと小型だ
AIBOが恐い
彼は、今にも泣き出しそうな顔をして、AIBOをじっと見つめていた。恐かったのだろうか
ロボット鑑定士
彼女は、会場内のロボットを、1台1台手にとって、あらゆる角度から鋭い目つきで観察していた。けっして遊ぶことはなかった。もしや、ロボット鑑定士では?

(編集部 中西祥智)


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