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“CITIZEN FORUM21”開催――名刺サイズのPDAやLinux搭載Handheld PC、そしてLinux腕時計『WatchPad』を展示

2001年11月07日 15時20分更新

文● 編集部 中西祥智

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シチズン時計(株)は6日、同社およびグループ企業の新製品・新技術の展示会“CITIZEN FORUM21”を、東京都千代田区の東京国際フォーラムで開催した。期間は7日までの2日間。

“CITIZEN FORUM21”
“CITIZEN FORUM21”

名刺サイズのPDA登場!!

今回のCITIZEN FORUM21では、太陽光や人間の体温で発電する時計、超小型の時計、電波時計にGPS搭載時計など、さまざまな時計が展示されていた。また、時計以外でも、小型の電子デバイスなども並んでいた。それらの中でも、来場者の注目を集めたのは、名刺サイズのPDA『ワイアレス・データシンク・カード(Wireless DataSync Card)』や、Linux搭載腕時計『WatchPad』といった小型の端末だった。

『ワイアレス・データシンク・カード』
『“ワイアレス・データシンク・カード』。とにかく小さい。名刺入れの中に入りそうだ

今回はじめて展示したワイアレス・データシンク・カードは、ほぼ名刺大(厚さは6.5mm、縦横のサイズは不明。重さは約40g)のPDA。同社のPCカード型PDA『DataSlim 2(データスリム 2)』とよく似ているが、PCカードではない。同社独自の315MHz帯の無線規格(通信速度は最大115kbps)で、クレードルと通信する。

クレードルに挿した状態
クレードルに挿した状態。香港の女優ケリー・チャン(Kerry Chen)のプロフィールを表示しているが、実際にはまだカレンダーしか動作しないという

クロック周波数10MHzのARM7コアのCPUを搭載し、4MBのメモリー、サイドライト付きモノクロ液晶ディスプレー(240×320ドット、モノクロ16階調表示、タッチパネル装備)を搭載。実装するインターフェースはクレードルとの接続端子のみで、OSは同社独自のOSだという。バッテリーはリチウムイオンバッテリーで、通常の利用なら約2週間使用できる。また、なぜBluetoothではなく独自方式の無線を採用したのかについて、同社ではBluetoothでは消費電力が大きすぎることが理由だと説明している。

メニューは、DataSlim 2によく似ている
メニューは、DataSlim 2によく似ている。Outlookとの同期など、搭載する機能がほぼ同じところからして、両機種は内部的には共通する部分が多いと思われる

クレードルをUSBでパソコンと接続し、同カードをクレードルに挿すか、無線で通信することで、パソコン上のOutlookや『ロータス オーガナイザー』、『ロータス ノーツ』のデータを取得でき、また同期できる。 ただし、手書き認識機能は搭載しておらず、文字の入力は画面上に表示するソフトウェアキーボードで行なう。発売については、製品化自体がまだ未定で、同社では今回出展してみて、来場者の反応によって検討するとしている。

シチズン版『WatchPad』を披露!!

シチズンは10月11日に、日本アイ・ビー・エム(株)と共同開発した、LinuxをOSとして搭載する腕時計型コンピューター『WatchPad 1.5』を発表しているが、今回、より時計らしいデザインを装ったシチズン版のWatchPad 1.5を披露した。

シチズン版『WatchPad 1.5』
シチズン版『WatchPad 1.5』

外見は、10月11日に発表したものとは違って、直線部分がない。10月発表のデザインがよりコンピューターを意識したものだったのに対し、今回のデザインは、時計に近いものになっている。ボタンや端子類の配置に変更はなく、内部のスペックも、同じだという。

左が10月11日に発表したWatchPad 1.5、右が今回展示していたWatchPad 1.5
左が10月11日に発表したWatchPad 1.5、右が今回展示していたWatchPad 1.5。無骨で、いかにもコンピューターといったデザインから、落ち着いた、時計らしいものになった。個人的な趣味としては、せっかくのLinux腕時計であり、ひと目でそれとわかる10月11日版のデザインを支持します

クロック周波数18~74MHzのARMベースの32bitCPUに、タッチパネルを装備する320×240ドットの反射型モノクロ液晶ディスプレー、Bluetooth、IrDAなどを搭載し、OSはバージョン2.4のカーネルを実装したLinuxとなっている。

これはカラーリングが違うバージョン
これはカラーリングが違うバージョン。すべてを合わせると、WatchPadのデザインの種類は、いったいいくつあるのだろうか

すでに2度にわたって姿を現したWatchPad 1.5だが、現時点でも、発売日および価格は未定だ。

次のWatchPadはこうなる!?
次のWatchPadはこうなる!? 会場内に展示してあったモックアップ。カラー液晶を搭載し、無線でほかの機器とデータのやり取りをする。これが実現するのは、同社によると「相当先の話」。1番右のモデルは、USB端子が突き出ている

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