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「不況でもサポートは盛り上がっている」これがNECのコールセンターだ!! ――往年のマイコンキット『TK-80』から歴代の98も一挙公開!!

2001年12月15日 15時30分更新

文● 編集部 中西祥智

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日本電気(株)のパソコン関連のコールセンター“121コンタクトセンター”が、10月1日にサービスを開始した。121コンタクトセンターは、これまで全国に分散していたNECのコールセンターを、1ヵ所に集約したもの。

121コンタクトセンター
121コンタクトセンター。コールセンターというと、電話が並んでいてあちこちでリンリン鳴っているようなイメージがあるが、実際にはいたって静か

この121コンタクトセンターの機材室には、顧客からの問い合わせに対応するため、NECが1976年に発売して大ヒットしたマイコンキット『μCOM Training Kit TK-80(以下TK-80)』から歴代のPC-8001、PC-8801およびPC-9801、最新の『VALUESTAR』や『LaVie』、プリンターやディスプレーまで、すべての機種が動作可能な状態で保存してあるという。

121コンタクトセンターの機材室
121コンタクトセンターの機材室。パソコンからディスプレー、プリンターなど、NECのあらゆる製品が保存されている
本棚の本のように並んだパソコン本棚の本のように並んだパソコン。最近の製品が多いが、よく見ると相当古い機種も混ざっている

以下、121コンタクトセンターの詳細およびNECの往年の名機の数々を紹介する。

500万件の顧客データで快適サポート

NECのパソコンおよび情報端末の開発・製造子会社であるNECカスタムテクニカ(株)の安達俊行カスタマーサービス本部長によると、121コンタクトセンターの総人員は約550名。そのうち実際に電話を受けるオペレーターは約440名、残りの約110名がそのバックアップを行なう。オペレーターは、パートナー企業4社から来ている。

NECカスタムテクニカの安達俊行カスタマーサービス本部長
NECカスタムテクニカの安達俊行カスタマーサービス本部長。不況だと電話の件数は減るのかとの質問に、「コールセンターの電話は不況でも盛り上がっている」

サポートは24時間365日提供しており、平日および土日の9時から17時までは無料で、それ以外の時間帯と祝日は、ダイヤルQ2を利用して1分につき100円を課金する。

1日に処理する相談件数は1万件弱で、オペレーター1人あたり1日約20件。1件を処理するのに要する時間は、たいていは10分前後だが、時には実際にユーザーと同じ機材・環境を構築して検証することもある。サポート業務を行なっている方々にお話を伺ったところ、最近はWindows XPの導入に関する質問や、ウイルスについての相談が多いという。

建物のセキュリティーは厳重で、コールセンターのあるフロアーの入退室には磁気カードによる認証が必要になる。また、各オペレーターが使用する、顧客データベースにアクセスできるパソコンには、FDDや外部インターフェースなど、データを外に持ち出せるものは一切装備していない。

121コンタクトセンターは、米Amdocs(アムドックス)社のコールセンターシステム(※1)を使用している。ユーザーからの電話は同社のコミュニケーションサーバー『APEX7600』でIPネットワークに接続し、まず音声応答装置による対話型音声応答(IVR:Interactive Voice Response)で、登録番号の確認、購入相談や技術質問および顧客登録の各グループへの振り分けを行なう。ユーザーの電話は手の開いているオペレーターに自動的に振り分けられ、各オペレーターは登録番号を基に顧客データベースから呼び出された、それぞれの顧客の利用環境や過去のサポート情報“顧客カルテ”を参照しながら応対する。

※1 米アムドックスのコールセンター・CRM関連製品は、同社が11月28日にカナダのノーテルネットワークス(Nortel Networks)社から買収した旧クラリファイ(Clarify)社の製品

同センターの顧客データベースには約500万件の顧客情報が登録されている。このデータベースは、過去にNECの製品を購入したユーザーや同社の直販サイト“121ware.com”での登録情報で構成されている。なお、NECのインターネット接続サービス“BIGLOBE”のデータベースは、これとは別になっているという。

初代『PC-9801』
初代『PC-9801』 1982年発売の16bit機。CPUはIntel 8086互換のNEC製μPD8086-5MHzで、メモリーは128KB搭載。640×400ドットで8色のカラー表示が可能。OSとしてMS-DOSやCP/M-86が広く使われるようになるのはしばらく後のことで、当時のユーザーは一般的にN88-BASIC(86)を使用していた。BASICなら、8bit機PC-8001およびPC-8801のソフトウェアを流用できたという。価格は29万8000円

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