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タカラと海洋堂が業務提携――動物フィギュア入り卵型チョコ『チョコQ』を発売


2002年3月12日

(株)タカラと(株)海洋堂は12日、業務提携を行ない共同で商品を開発/販売することで合意したと発表、玩具付き菓子の新シリーズであるフィギュア入り卵型チョコレート『チョコQ』を9月に発売するという。

チョコQとフィギュア
『チョコQ』(写真中央)と、中に入るフィギュアたち

海洋堂は、1999年9月よりフルタ製菓(株)と共同で玩具付き菓子『チョコエッグ』を展開していた。チョコエッグは卵型チョコレートの中に精巧な動物フィギュアが入っている玩具付き菓子で、現在までに累計7500万個が出荷されたという大ヒット商品。フィギュアの企画と原型製作を海洋堂が行ない、大量生産および販売はフルタ製菓が担当していた。

しかし、2001年11〜12月頃からフルタ菓子の社内事情により両社の関係がぎくしゃくし始め、今後のチョコエッグ製作継続が危ぶまれる状態となったことから、海洋堂はフルタ製菓に対し、従来のチョコエッグ製作システムを継続してほしいと提案していた。だが今年1月21日にフルタ製菓側から提案を受け入れないという返答が出たことから、海洋堂は2月3日に東京ビッグサイトで行なわれたイベント“ワンダーフェスティバル”会場内で、フルタ製菓との契約を今年度限りとする声明文を出し、新たなパートナーを募集することとなった。

海洋堂に対しては、菓子メーカーのほか流通関連業者、出版関連業者など約9社が新パートナーとして名乗りをあげたが、結果的に海洋堂はタカラと提携し、今後商品を共同で開発/販売するという。新パートナーにタカラを選んだ理由として、海洋堂専務取締役の宮脇修一氏は、「声明文を出した後、タカラの佐藤社長自ら真っ先に大阪(海洋堂の本社は大阪府門真市)まで飛んできてくれた。佐藤社長の情熱と決断力の速さ、対応の迅速さがいちばんの理由。佐藤社長は何事にも理解が速く、われわれと波長が合う」と説明している。

両社は、業務提携第1弾商品として、『ワールド・タンク・ミュージアム』シリーズを4月末に発売する。4月末に18種、7月末に18種を発売する予定で、価格は250円。続いて、『七福根付』14種を8月末に発売する。価格は200円。

ワールドタンクミュージアム
『ワールド・タンク・ミュージアム』。原型製作は谷明氏

さらに両社は、海洋堂とフルタ製菓の契約が9月で切れることに伴い、フィギュア入りの卵型チョコレート『チョコQ』を9月に発売する。9月に発売されるチョコQは、海洋堂が製作する日本の動物をモチーフにしたフィギュア入りの『チョコQ 海洋堂日本の動物シリーズ 第6弾』を中心とした24種で、翌10月にはペット動物をモチーフとしたフィギュア入りの『チョコQ 海洋堂ペット動物シリーズ 第3弾』を中心とした30種。価格は150円。

動物シリーズ第6弾
『チョコQ 海洋堂日本の動物シリーズ 第6弾』のフィギュア。原型製作は松村しのぶ氏

日本の動物シリーズ第6弾およびペット動物シリーズ第3弾は、元々チョコエッグ用フィギュアとして用意されていたもの。海洋堂とフルタ製菓との契約終了により発売が危ぶまれていたが、新商品『チョコQ』に入るフィギュアとして復活、発売されることとなった。なお、日本の動物シリーズ第7弾は11月に、ペット動物シリーズ第4弾は12月にそれぞれリリースする予定という。

ペット動物シリーズ第3弾
『チョコQ 海洋堂ペット動物シリーズ 第3弾』のフィギュア。原型製作は松村しのぶ氏

いずれの商品も、製造元は海洋堂、発売元はタカラ、販売元はタカラの子会社である(株)ドリームズ・カム・トゥルーという形で展開するという。なお、チョコQのチョコレートを担当する会社は、海外メーカーも含めて現在検討中という。

またタカラは、チョコQのオープニングプロモーションとして“ノアのたまごプロジェクト”を実施する。ノアのたまごプロジェクトは、チョコQの動物フィギュアを未来に伝えるべき地球の遺産と考え、後世に残すことを目的としたもの。プロモーション第1弾“ノアのたまごプロジェクト20”は、20年後に残したいものを一般ユーザーから募集し、カプセルに詰めて、日本の動物シリーズおよびペット動物シリーズ全種と一緒に“ノアのたまご”に入れて某所に封印するというもの。20年後にオープンイベントを実施する予定。一般募集は今夏に開始するという。

プロモーション第2弾の“ノアのたまごプロジェクト100”は、夏休みにスタートするプロモーションで、100年後に残したい動物フィギュアを一般投票とプロジェクト委員会の審査で100種選定するというもの。選定した後100年間封印しておくのか、といったプロジェクト内容の詳細は、5月9日に開催されるイベント“2002東京おもちゃショー”会場で発表するという。

ノアのたまご
プロモーション“ノアのたまごプロジェクト”用のカプセル“ノアのたまご”

タカラ代表取締役社長の佐藤慶太氏は、今回の提携に至る経緯について「昨年10月に発表した中期計画において、玩具付き菓子市場を重要なものと位置付け、玩菓事業に正式参画した。スタートしたばかりでキラーコンテンツの開発が急がれた中、海洋堂の新パートナー募集は大きなビジネスチャンスだと感じた」と説明した。

また、1986年に米マテル社との提携を解消したため“バービー”という商標を使えなくなり、“ジェニー”と名前を変えて商品展開したことに触れ、「大変苦労してジェニーを出荷したが、翌年ジェニーは前年の売上を10%上回った。バービーから商標が変わったにも関わらず生き残ることができたのは、作り手の情熱がモノに反映され、それがファンに自然と伝わったから。当時ジェニーに似た『バービー』という名の商品が出たが、結局当社の良質な人形が生き残った。商標を変えながら本物を残してきたという過去の経験を生かし、海洋堂とコラボレーションすることで、海洋堂に協力できるのではと考えた」と語った。

同氏は「日本の動物シリーズ第6弾とペット動物シリーズ第3弾は、今後どうなるかファンが心配していた商品だと思うが、新たなブランドで展開できるのは名誉なことだ。『チョコQ』というブランド名も、良質な商品にふさわしい商標を付けるべく、海洋堂と検討を重ねて命名した。海洋堂の企画をひとつでも多く世の中に出していきたい」としている。

また、海洋堂専務取締役の宮脇修一氏は、「われわれは造形作家の集団なので、ビジネスの駆け引きはできない。2月3日までは水面下での調整などはしなかった。発表後、さまざまなメーカーからオファーをもらったが、3月1日にタカラにお願いすると結論を出した。タカラと組むことで今までと違う展開ができると思った。われわれはムチャな要求をする会社なので、わがままをきいてもらう形でお仕事をさせていただく」

「海洋堂としては、下請け的仕事ではなく、“こんないいモノを作ったのですがどうですか?”と提案するスタイルでやっていく。現在は玩具付き菓子だけだが、タカラはいいコンテンツをたくさん持っているので、われわれからも商品化に結びつくような提案をしていければ」と語った。

タカラ社長と海洋堂専務
チョコQと、中に入るフィギュア(日本の動物シリーズ第6弾)を手にするタカラ佐藤社長(左)と海洋堂宮脇専務(右)。タカラ佐藤社長の行動の速さは業界でも有名だそうで「ワンフェス後すぐ海洋堂に連絡しようとしたが、イベント明けのため月曜/火曜と会社が休みということで、“うーん”と思いながら2日待った」(佐藤社長)

(編集部 桑本美鈴)


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