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ドイツのケルン・メッセで行なわれた“フォトキナ2002”をフォトレポート

2002年10月01日 03時55分更新

文● 編集部 佐久間康仁/協力:アットネットホーム

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ドイツ南西部の都市ケルンのケルン・メッセにおいて、9月25日~30日の日程で世界中の映像関連製品を一堂に集めた総合展示会“フォトキナ2002”が開催された。2年に1度開催されるフォトキナ(Photokina)は、今年で第27回目を数え、銀塩カメラやデジタルカメラ、カムコーダーの本体、レンズやアクセサリー、三脚といった周辺機器、カラープリンターや用紙、さらには出力結果を飾る額縁や製本サンプルまで、写真や映像に関する多種多様な製品が展示されている。主催はケルン見本市会社。

ケルン・メッセ
会場の“ケルン・メッセ”

会場のケルン・メッセは、ドイツ ケルン市のほぼ中心に位置し、1~14号館まで用意されている(フォトキナ2002では12、13号館以外の12館を使用)。フォトキナ2002会場の広さは22万m2で、館同士をつなぐ通路も広く、会場内をタクシーや送迎バスが行き来している。感覚的には、幕張メッセと東京国際展示場を合わせたような規模だ。ちなみに、会場規模は2年前の前回より10%広くなっているという。

ここでは、1~5号館に集中していたデジタルカメラメーカーのブースで発見した日本未発表のデジタルカメラの新製品を中心に、会場の様子を詳しくレポートする。

話題の中心はキヤノン vs. コダック
1000万画素ハイエンドデジタルカメラ対決

来場者の注目を最も浴びたのは、会期前日の24日に相次いで発表された1000万画素超級ハイエンドデジタルカメラ、キヤノンの『EOS-1Ds』と米イーストマン・コダックの『DCS Pro 14n』だ。

『CANON-D1s』
フォトキナ会場に出展されたキヤノン『EOS-1Ds』

EOS-1Dsは、日本でも24日に正式発表されているとおり、35mmフルサイズ/有効1110万画素CMOSセンサーを採用した、『EOS-1D/EOS D60』の上位機。日本では11月下旬に発売される予定で、価格はオープンプライス(詳細はニュース記事を参照)。

『DCS Pro 14n』
EOS-1Dsと1000万画素超のハイエンドデジタルカメラ分野で真っ向対決する、コダック『DCS Pro 14n』

一方、DCS Pro 14nはニコンのF80をベースにしたボディー(レンズはニコンFマウント対応)に、米コダック製のCMOSセンサーを内蔵したバックパックを装着したもの。撮像画素は35mmフルサイズ/有効1389万画素。年末までにまず米国で発売される予定で、価格は5000ドル(約60万円)程度と見られる。そのほかの配布された資料などから判明したスペックは以下のとおり。

背面
DCS Pro 14nの背面

DCS Pro 14nの主なスペック

  • 撮像画素:35mmフィルムサイズ 有効1389万画素CMOSセンサー
  • レンズ:ニコンFマウント
  • 連射:8~18枚(メモリー容量に依存、256MB~512MB)
  • 記録解像度:最大4536×3024ドット
  • 記録媒体:CF/マイクロドライブ、IEEE1394経由のパソコン
  • バッテリー:リチウムイオン専用バッテリー
DIGITAL IXUS v3
キヤノンブースに登場したフォーミュラカーと、新製品『DIGITAL IXUS v3』(日本名:IXY DIGITAL 320)とキヤノンブースのお姉さん

キヤノンブースでは、『PowerShot G3』『PowerShot S45』『DIGITAL IXUS v3』(日本名:IXY DIGITAL 320)といった、日本でも発表されたばかりの新製品がF1のフォーミュラカーを取り巻くように展示されたほか、初日(25日)には2001年度ミスドイツの撮影会も行なわれた。

2001ミスドイツ2001ミスドイツの撮影会。目線が来ていないのは、私がドイツ語をできないからです

コダックブースは、カメラ本体のメーカーが集まる1~3号館と、レンズや周辺機器メーカーが集まった11、14号館を結ぶ通路上の4号館を丸々使っており、コンシューマー向けのデジタルカメラからプロ向けの撮影テクニックデモまで、さまざまな内容で来場者を楽しませていた。ただし、肝心のDCS Pro 14nはプロ向け機器を集めたコーナーの裏手にあり、噂を聞きつけたプレスや来場者が狭い通路にごった返して、自由に触る余裕がなかったのは惜しまれる。短時間触った限りでは、レンズやボディーの違いもあるがEOS-1Dsよりも本体は見た感じよりも軽量で、撮影結果はまだ調整前段階という印象だった。

『LS443』
日本では未発売ながら、ぜひ発売が望まれるコンパクト400万画素機『LS443』と、コダックブースでフォト用紙のサンプルを配っていたコンパニオンのお姉さん

日本ではコンシューマー向けの新製品を発売していないコダックだが、会場で見つけた新製品『LS443』は、日本人にも受けそうな横長ボディーの400万画素機だ(欧州での価格は399.99ユーロ、約5万円)。手にした印象は、軽量コンパクトで持ちやすく、皿のようなクレードルも置きやすくて便利だ。ぜひ日本発売を前向きに検討してもらいたい。

前面 背面
LS443の前面背面
上面 電池室
上面メモリーカードスロットと電池室
クレードル

LS443の主なスペック

  • 撮像画素:有効400万画素CCD
  • レンズ:3倍ズームAF(Schneider-Kreuznach Variogon)
  • デジタルズーム:3.3倍
  • シーンモード:あり(5種類)
  • 液晶ディスプレー:1.8インチTFT
  • 記録媒体:16MB内蔵+SD/MMC
  • バッテリー:専用バッテリー

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