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“オートIDセンター”の日本開発拠点が設立――バーコードから進化した製造製品の管理技術


2003年1月22日

製造製品の場所や種別を検知・管理する技術の研究開発を行なう機関“Auto-ID Center(オートIDセンター)”の日本における開発拠点の設立発表会が、22日に都内で行なわれた。発表会には、エグゼクティブ・ディレクターのKevin Ashton(ケビン・アシュトン)氏、リサーチ・ディレクターのSanjay Sarma(サンジェイ・サルマ)氏、リサーチ・ディレクターで慶応義塾大学教授の村井 純氏らが出席し、オートIDセンターの活動内容についての説明があった。

Kevin Ashton氏
エグゼクティブ・ディレクターのKevin Ashton氏
Sanjay Sarma氏
リサーチ・ディレクターのSanjay Sarma氏
村井 純氏
リサーチ・ディレクターの村井 純氏

オートIDセンターで研究開発している“オートID”という技術は、96bitの固有IDと無線で読み出すためのアンテナを組み合わせたIC付きタグ(RFID:Radio Frequency Readers and Tags)によって、製品の製造/流通/販売およびリサイクルまでの過程を検知・管理するというもの。同様の管理システムとして、現在はバーコードが広く使われているが、バーコードは一度に1件ずつしか入力できず、バーコードが露出するように配置しなければならないなど、人手を介する必要があった。RFIDは電波でICから固有IDを読み取り、そのIDからメーカーを識別、メーカーのサーバーにアクセスして詳細なデータを取り出すという流れになっている。ICチップには固有ID情報のみを入れ、シート状になったアンテナは従来の印刷技術の応用で済むため、低コスト化(目標はRFID1枚が5〜10セント、6〜12円程度)が見込めるという。

ICチップ
IDを記録したICチップは0.4mm(400μm)角。デモに出てきたRFIDは、電気店などで万引き防止用シールとして利用されているようなシート状のコイルをアンテナに用いたもの
製品の流れ図
オートIDが普及すれば、工場から出荷された製品が店頭に並び、ユーザーの手に渡ってリサイクルされて工場に戻るまで、製造製品の移動が検知・管理できるという

発表会の中で村井氏は、「オートIDセンターの主な活動は、国を超えて大学や企業と共同でオートIDに関連する技術の研究開発を行なうとともに、参加メーカーとの連携強化や実証実験などを進めること」「情報の管理や運用については世間に誤解を与えず、正しい理解を進めなければいけない」と説明し、最近個人情報の流出に敏感になっている世論への啓蒙・普及活動の難しさを述べた。関連技術の具体例としては、IPv6/モバイルネットワーク/実空間インターネット(位置情報の検出など)/組み込みコンピューター技術などを挙げている。

オートIDセンター・日本研究拠点
オートIDセンター・日本研究拠点の活動内容と情報の流れを図示したもの
ロードマップ
日本拠点のロードマップ。日本の商習慣や独特の物流システムなど、欧米の仕組みとは異なる日本固有の問題を提起、解決するのも日本拠点の活動の一環となる

日本での活動スケジュールは、現在4月の発足を目指して準備中だが、すでにフィールドテスト(実証実験)は一部で始まっており、その結果をフィードバックしながら、改良を重ねていくとのこと。なお、日本から参加を表明しているスポンサー企業としては、キヤノン(株)/大日本印刷(株)/三井物産(株)/凸版印刷(株)/日本電信電話(株)(NTT)/エヌ・ティ・ティ・コムウェア(株)(NTTコムウェア)/トッパン・フォームズ(株)/東レインターナショナル(株)/サン・マイクロシステムズ(株)の9社。

(編集部 佐久間康仁)


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