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【ケーブルテレビ2004 Vol.3】松下電器とアビッドが“DVCPRO P2”のポストプロダクションシステムを参考出展――ソニーは携帯型編集機を展示

2004年06月25日 23時40分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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P2対応メモリーカード・カメラレコーダー『AJ-SPX800』
P2対応メモリーカード・カメラレコーダー『AJ-SPX800』

松下電器産業(株)のブースでは、配信する映像コンテンツの制作用機材/ソフトウェアなども展示されていた。ブース入り口近くの目立つ場所には、松下が積極的に普及促進を図っている、PCカード型メモリーカード“P2”(容量は最大4GB)にデジタル映像データを記録するメモリーカード・カメラレコーダー『AJ-SPX800』が展示されていた。P2カードスロットを5つ内蔵するほか、MPEG-4形式の低解像度映像データ(“プロキシデータ”と呼称、別途プロキシコーデックカードが必要)を記録するSDメモリーカードスロットを内蔵。ニュース映像など、画質よりも映像素材をすばやく送出する場合など、用途に応じて画質/ファイルサイズの選択が可能だという。



アビッド テクノロジーのP2対応『NewsCutter Adrenaline FX』(参考出展)
アビッド テクノロジーのP2対応『NewsCutter Adrenaline FX』(参考出展)。Xeon-3.06GHz×2を搭載したパソコン本体(写真中央縦置き)と、DVCPRO50/DVCPRO/DVなどのデジタルビデオのエンコード/デコードをハードウェア処理するビデオアクセラレーションユニット(写真右の横置き)を組み合わせたシステム構成になっている

カメラ本体のそばでは、アビッド テクノロジー(株)が放送品質の画質でリアルタイムプレビュー可能なノンリニアビデオ編集システム(ポストプロダクション・ソリューション)として同社が発売中の『NewsCutter Adrenaline FX(ニュースカッターアドレナリン エフエックス)』のP2対応システムが参考出展されていた。会場の説明員によると、「P2に記録可能な映像ファイル形式(DVCPRO50/DVCPRO/DV)にはすでに対応しており、P2対応カメラレコーダー(“P2 Deck”)やP2対応メモリーカードドライブ(“P2 Drive”)を直接読み書きするプラグインモジュールを現在開発中」とのこと。これにより、他形式やアナログ映像に変換することなく、ビデオ編集が可能になるという。

『NewsCutter Adrenaline FX』の画面
『NewsCutter Adrenaline FX』の画面。このシステムでは、11ストリーム程度まではリアルタイムプレビューが可能という
ソニーブースの模様

同じくカメラやビデオ編集関連機材を多数展示していたのが、ソニー(株)ブースだ。そこでひときわ異彩を放っていたのが、大型ラップトップパソコンのような風貌の携帯型ビデオ編集機“Anycast Station(エニーキャストステーション)”『AWS-G500』。今年秋に200万円程度で発売予定。入力信号は、コンポジット/S-VIDEOのアナログビデオ×2、IEEE 1394(6ピン/4ピン)のデジタルビデオ×2、最大SXGA(1280×1024ドット)表示のアナログRGB×2の6系統入力で、オプションのインターフェースモジュールにより変更も可能。



携帯型ビデオ編集機“Anycast Station”『AWS-G500』
携帯型ビデオ編集機“Anycast Station”『AWS-G500』

OSはLinuxベースで、詳しいハードウェア仕様は非公開。インターフェースとして、6系統の映像入力と本体内蔵のテストパターン信号を切り替える“ビデオスイッチャー”、6系統の音声入力とマスターボリュームをスライドバーで切り替える“オーディオミキサー”、外部映像機器を操作するジョグダイヤル&シャトルダイヤル、テロップ入力/編集用のQWERTY式キーボードなどを備える。なお、電源はAC入力のみ対応で、バッテリーは搭載していないため、屋外では別途発電機やカーバッテリーなどによる電源供給が必要となる。

なお、この機種ではSD映像のみの対応だが、説明員に質問したところ「本体スペックとしてはHD映像(720Pまで)のリアルタイム映像処理にも対応できる。需要が多ければ今後HD対応を検討する」と答えた。

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