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「夏休みに入ってダウンロード数が急増!!」――ALSI、無償提供中のURLフィルタリングソフト『InterSafe Personal』を説明

2004年07月31日 02時13分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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猪瀬森主氏と桑野宏子氏
アスキーを訪れたパッケージソリューション部マーケティンググループ セキュリティープロダクトチーフの猪瀬森主氏(左)と広報チーフの桑野宏子氏

アルプス システム インテグレーション(株)は30日、東京・信濃町のアスキー本社を訪れ、今月20日から9月20日までの期間限定で無償提供しているクライアントインストール型URLフィルタリングソフト『InterSafe Personal(インターセーフパーソナル)』の説明を行なった。説明に訪れたのは、パッケージソリューション部マーケティンググループ セキュリティープロダクトチーフの猪瀬森主(いのせもりす)氏と同 広報チーフの桑野宏子氏。



「佐世保の事件報道以降、URLフィルタリングソフトへの
関心が急速に高まっている」

InterSafe Personalは、同社が今年3月に一部ISP(インターネットサービスプロバイダー)を通じて同会員に提供しているが、夏休みになって保護者の関心が高まっていることから無償提供を決めたもの。同社ではこれに先駆けてISP向けソリューションシステム『InterSafe』を販売しており、阪神シティーケーブル(株)の提供する〝阪神シティーケーブル(HCC)”、(株)ザ・トーカイが提供する“TOKAIネットワーククラブ(TNC)”、日本テレコム(株)の“ODN”でサービスが提供されている。

InterSafe Personalのメイン画面
InterSafe Personalのメイン画面。大きなボタンのシンプルなインターフェースが特徴

InterSafe Personalは、最近子どものほうが両親よりもパソコン操作に詳しくなってしまい、こうしたセキュリティーソフトは使いたくても難しくて使えないのでは、と不安を抱える現代の家庭に向けて、簡単操作を第一に開発したというURLフィルタリングソフト。URLフィルタリング設定を最初から“子ども”“未成年”“成人”の3パターン用意しておき、大きなボタンでわかりやすいユーザーインターフェースを採用している。子どもを選択すると、アダルト系や掲示板、ゲーム、コマースサイト、政治など、一般的に子どもに見せたくないと判断できるカテゴリー(40カテゴリーのうち8割近く)が遮断され、ポータルサイトからのリンクでもURLの直接入力であっても、当該サイトを表示しない旨のメッセージが表示される。未成年では、ゲームなど一部規制が解除され、成人の場合は死体画像や不正動作を起こす可能性が高いサイトなどのみが制限される、という具合。規制する対象はカテゴリー単位で追加/削除が可能なほか、URLを直接記入して特定サイトを規制対象とするユーザーカテゴリーも2グループ登録できるようになっている。

上部のタブでこだわり設定に切り替え
上部のタブで“こだわり設定”に切り替えると、URL単位での指定が可能なほか、表示制限するカテゴリーの追加/削除も行なえる

サイト情報の収集は、同社の関連企業であるネットスター(株)が、URLを自動的に日々収集し、サイトの内容については30人の選任スタッフが自身で閲覧することでカテゴリーわけを行なっているという。現在確認済みのURLは2300万でそのうちの7割が日本語サイト。90日程度で同じURLでも表示内容の変更がないか、見直しを図っているという。猪瀬氏は「海外製のURLフィルタリングソフトも最近注目を集めているが、(URL)データベースの作成を日本で作成しているため、日本で起こった事件などを考慮してフィルタリング対象のカテゴリーを変更したり、日本語サイトの情報を豊富に備えている点で、優位性がある」と自信を見せる。

なお、Windowsの起動と同時にInterSafe Personalを起動するオプションや、アップデートモジュールを自動的にダウンロードして常に最新状態に保っておくオプションも用意されている。設定の変更や終了、アンインストールにはパスワード入力が必要で、多少パソコンの操作に詳しくなった子どもでも、簡単にモジュールの動作を解除することはできないとのこと。

表示制限されたウェブサイトを開こうとすると、このようにInterSafe PersonalのロゴとURL、カテゴリーが表示される
表示制限されたウェブサイトを開こうとすると、このようにInterSafe PersonalのロゴとURL、カテゴリーが表示される

InterSafe Personalの動作原理は、URLを入力するとALSIが用意したルックアップテーブルと同ソフトの設定を相互に参照して、表示可能か制限されているサイトかを判断するというもの。プロキシーサーバー型/ゲートウェイ型ではないのでプロバイダーを選ぶことなく利用でき、動作環境(対応ウェブブラウザー)がInternet Explorerのみといった機能制限もない。「これも他社のURLフィルタリングソフトより優れた点だと自負している」という。限定期間の9月20日を過ぎると、ルックアップテーブルの参照が行なわれないため、URLフィルタリングは機能しなくなる。

同社では、近日ダウンロード販売を開始予定で、価格は1年あたりの利用権利料として3000~5000円程度を見込んでいる。同社が個人向けのソフトウェアを販売するのはこれが初めてということだが、29日現在で1000件を超えるダウンロードがあり、問い合わせがあったのは4件のみ。内容は、パーソナルファイアウォールソフトがパケット送信を検出して警告ダイアログを表示したため、ユーザーが反射的にパケット送信を制限してしまったというもの(送信許可に変更すれば解決する)。ユーザーに説明することで、すぐに解決したという。なお、夏休み期間中は、土日も休まず午前10時から午後9時まで電話とメールでのサポート窓口を開設する。詳細は同社ウェブサイトで確認いただきたい。


最後に猪瀬氏に、ライバルとなる製品の存在について聞いたところ、「ISP向けソリューション製品ではデジタルアーツ(株)の“i-フィルターシリーズ”が導入実績もあり、ライバルといえる。ウイルス対策ソフトメーカーも同様の製品を出しているが、URLデータベースや機能面でInterSafe Personalに追いつくソフトは見当たらない。唯一、トレンドマイクロの“有害サイトブロックサービス”は、URLデータベースの入手先が同じ(ネットスター)ため、機能的に重なる部分はあるが、顧客層が違うため直接のライバルにはならないだろう」と答えた。

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