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和太鼓が踊る、信長が帰蝶が戦場を駆ける――コーエー、PS2用歴史ストラテジックアクションゲーム『決戦3』の発表会を開催


2004年8月26日
発表会に出席した開発関係者の面々
発表会に出席した開発関係者の面々

(株)コーエーは26日、東京・六本木のダンスフロア“Velfarre(ベルファーレ)”にプレス関係者やアナリストなどを集め、今冬発売予定のプレイステーション2向け歴史ストラテジックアクションゲーム『決戦3』の制作発表会を開催した。会場には、代表取締役会長の襟川恵子氏、同作品のプロデューサーを務めるシブサワ・コウ氏、代表取締役社長の小松清志氏、音楽を担当する作曲家の小六禮次郎(ころくれいじろう)氏らが列席し、ゲームの開発コンセプトや新機能などを紹介した。



幕開けを飾ったのは、ベルファーレの会場全体を揺るがす、助六太鼓の重低音だった
幕開けを飾ったのは、ベルファーレの会場全体を揺るがす、助六太鼓の重低音だった
ベルファーレと太鼓の響きは、意外なほどマッチしていたが、これは給仕役の女性たちが和服を召して雰囲気を盛り上げていたためでもあろう
ベルファーレの会場と太鼓の響きは、意外なほどマッチしていたが、これは給仕役の女性たちが和服を召して雰囲気を盛り上げていたためでもあろう

襟川氏とシブサワ・コウ氏、家庭内で“決戦”!?

発表会は“大江戸助六太鼓”の乱れ打ちから始まった。“決戦”シリーズが、日本の戦国時代(安土桃山)を舞台に織田信長、武田信玄、徳川家康、今川義元らの武将たちと将軍家の覇権争い、群雄割拠をテーマにしているためで、リズミカルな重低音が会場を包んだ。その後、壇上に立った襟川氏は、会場(ベルファーレ)を提供したエイベックス(株)の名誉会長の依田 巽(よだたつみ)氏が経団連の委員会のひとつ、“エンターテインメント・コンテンツ産業部会”の部会長に就任したことを引き合いに出しながら、「今、エンタテインメント事業は国を挙げて主要産業に育てようとしている。依田さんには、音楽や映画もそうですが、なによりゲーム産業に力を入れて舵取りをお願いしたい」と釘を刺した。さらに「現在開催中のアテネ五輪では日本人選手が続々と金メダルを獲得して話題を集めているが、ゲーム業界に金メダルがあれば“クタちゃん”こと(ソニーの)久多良木さんに決まっている。久多良木さんといえば、先日の“プレイステーション2 10周年”のパーティーの席でシブサワ・コウが挨拶を頼まれたので、決戦IIIをアピールするように言ったのに、会場ではころっと忘れたんです。会場は緊張した雰囲気で、そんなことを切り出せる空気じゃなかったって。もう家庭内で“決戦”ですよ!」と、いつものノリで軽妙なジョークを交えて挨拶した。

発表会で最初に挨拶に立った代表取締役会長の襟川恵子氏
発表会で最初に挨拶に立った代表取締役会長の襟川恵子氏
襟川氏の呼びかけに応える形で挨拶に立った、来賓として参加しているSCEIの久多良木 健氏
襟川氏の呼びかけに応える形で挨拶に立った、来賓として参加しているSCEIの久多良木 健氏
本作のプロデューサーとして陣頭指揮を執ったシブサワ・コウ氏
本作のプロデューサーとして陣頭指揮を執ったシブサワ・コウ氏

その呼びかけに応える形で、来賓として招かれた(株)ソニー・コンピュータエンタテインメントの代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)の久多良木 健氏は、「初代の『決戦』はプレイステーション2と同発(同時発売)で大ヒットを記録し、『決戦2』も大いに売れた。その続編がいつ出るかと期待していたが、ようやく今日見ることができた。これはPS2に対する挑戦だ。PS2の機能を目いっぱい使った作品で、期待をはるかに超えるアクションゲームが完成した。これは次(編集部注:現在開発中とされる“PS3”と呼ばれる次世代ゲーム機を指すと思われる)もがんばらなければいけない。今年はPS2が10周年を迎え、さらにハンディーサイズでどこにでも持ち歩ける小型ゲーム機(5月発表の『プレイステーションポータブル(略称PSP)』)を発表し、年末に向けて開発を進めている。このマシンに対しても、コーエーさんは積極的な賛同を表明してくれているので、対応ゲームに期待している」と述べた。

音楽を担当した作曲家の小六禮次郎氏
武将たちの個性を引き立たせたり、怒声や馬のいななき矢の風きり音が行きかう合戦場の緊張感を演出する、音楽を担当した作曲家の小六禮次郎氏
結びの挨拶に立った代表取締役社長の小松清志氏
結びの挨拶に立った代表取締役社長の小松清志氏

現在は取締役最高顧問として経営に携わっている襟川陽一(シブサワ・コウ)氏だが、「“決戦”にはとても思い入れが強い。PS2の登場で家庭用ゲーム機でもリアルタイムレンダリングが可能になるとあって、自分自身がプロデューサーとして完成させた記念すべきタイトルだ。本来は役員としての仕事もあるが、悶々とした気持ちが募り、ついにプロデューサーとして現場に復帰し、このタイトルに取りかかった。誰も作らなかった集団での戦いを楽しめるゲームに仕上げたかった」と本作にかける熱い思いを述べた。

おどろおどろしく鉄甲船が迫る!
ムービーシーンからの1カット。おどろおどろしく鉄甲船が迫る!
おそらく信長の妻、帰蝶の姿と思われる
これはおそらく信長の妻、帰蝶の姿と思われる。周りを埋める炎は、あるいは本能寺か!?

決戦3の作品テーマは“乱世を打ち砕く。信長は時代と戦う――”で、プレイヤーは織田信長となって乱世の統一を図る。最大の特徴は、コントローラーの□ボタンで最大500人からなる部隊(軍団、コーエーでは“群れ”と呼称する)に直接攻撃指示を出せるようになったこと。さらに、△ボタンで溜め攻撃(押すとチャージされ、離すと発動。ただしチャージ中は無防備になる)や、戦闘に勝って経験値を溜めたり戦場に散りばめられたアイテムを収集することで戦闘中の攻撃/防御/攻撃補助/回復などの“術”(特技)が使えるようになる。

若き日の信長
決戦3の世界をいっそう魅力的なものにする、個性溢れるキャラクターたち。まずは若き日の信長
信長の妻・帰蝶(お濃)
信長の妻・帰蝶(お濃)
自らの手で時代を変えた男・明智光秀
自らの手で時代を変えた男・明智光秀
知略・政略を重ねたあの時代における影の主役・足利義昭
知略・政略を重ねたあの時代における影の主役・足利義昭
信長の盟友ながら、かつて刃を交えたこともある徳川家康
信長の盟友ながら、かつて刃を交えたこともある徳川家康

ゲーム中には歴史上の有名な武将のほか、帰蝶(きちょう。信長の妻で文献によっては“お濃/濃姫”とも呼ばれる)も信長を追って馬を駆り、出陣する。登場する武将は前作(決戦2)の2倍以上、合戦の数も2倍以上、武将の印象深いエピソードを描いた合計約130分のCG動画が用意され、特技の種類やイベントなども増加している。

戦闘シーンから、術を選択するところ。“風遁”は敵と入り乱れた状態で使うと活躍する
戦闘シーンから、術を選択しているところ。“風遁”は敵と入り乱れた状態で使うと活躍する
風遁は風を身にまとい敵に大ダメージを与える術
風遁は風を身にまとい敵に大ダメージを与える術
攻撃力の高いこれらの術や特技では、エフェクトのかかった表現が施される
△ボタンによる溜め攻撃を放ったところ。攻撃力の高いこれらの術や特技では、エフェクトのかかった表現が施される
信長の危機に帰蝶が馳せ参じて、紅蓮の術で援護を行なう
信長の危機に帰蝶が馳せ参じて、“紅蓮”の術で援護を行なう。これは火の鳥が敵を覆い焼き尽くす、ゲーム後半にならないと入手できない術

会見後の記者からの質問には、「開発費は5億円以上10億円未満だが、かなりの規模でかけている。国内は今冬(年内)発売で、海外でも来年初頭の発売予定。全世界で100万本以上の出荷を期待している」と、ゲーム業界の冷え込みがささやかれる中でも、いまや同社の看板タイトルらしく、ビッグな数字を並べて意気込みをアピールした。

会の最後も、やはり大太鼓で締めくくられた
会の最後も、やはり大太鼓で締めくくられた

(編集部 佐久間康仁)


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