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アップルコンピュータ、『iMac G5』を国内でも公開――「デスクトップコンピューターを再定義する新製品」

2004年09月02日 23時45分更新

文● 編集部 小板謙次

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アップルコンピュータ(株)は、パリで開催中の“Apple Expo Paris”で発表になった『iMac G5(アイマックジーファイブ)』を東京本社にて報道関係者向けに公開、概要を説明した。

米アップルコンピュータ社マーケティング担当バイスプレジデントの前刀禎明氏『iMac G5』の背面を見せる前刀氏。USBポートやFireWireポートなどが縦一列にすっきり並んでいる美しさをアピール

最初に挨拶にたった米アップルコンピュータ社マーケティング担当バイスプレジデントの前刀禎明氏は、「(今回の製品は)デスクトップコンピュータを再定義しようという新しいコンセプトのもとに作った革新的なデザインである」として、約2インチの厚さの液晶ディスプレー(20インチ)にパソコン本体の機能が収納されている点、ディスプレー背面に一列に並んだUSBポートなど各種端子の美しさなどを強調。「仮にiPodカンパニーというものがわが社のなかにあったら、そこからでてくるデスクトップはどのようなものになるだろうという発想のもと、『iPod』のクリエイターがデザインした」と紹介した。会場に展示されたiMac G5のそばにはiPodが並べられていた。

続いてアップルコンピュータ(株)プロダクトマーケティング部長の江川大輔氏が、製品のポイントを紹介した。氏がまずアピールしたのは、ディスプレーがそのままコンピューターになっている究極のオールインワンパソコンであるということだ。

アップルコンピュータ(株)プロダクトマーケティング部長の江川大輔氏

前刀氏と同様、ディスプレーの厚さに言及した後、底面に搭載されたスピーカーについて説明。出力された音は机に反射して人間の耳に入ってくる構造になっているとした。また、このスピーカー部と並んで吸気口も搭載されており、背面のダクトから筐体内の熱が排出される。内部にはファンが3基搭載されている。そのうち2つはハードディスクと光学式ドライブのそばに配されている。ファンは筐体内の温度変化に応じて回転数が可変し、アイドル時の騒音レベルは25dB未満。氏は「1メートル離れて聞く囁き声よりも静か」と表現。前モデルのiMacよりも静かであることを強調した。

『iMac G5 1.8 GHz 20インチモデル』(左)と『iMac G5 1.6 GHz 17インチモデル』(右)『iMac G5 1.8 GHz 20インチモデル』背面
筐体内部
2つのファンを上部に搭載するメモリースロットは2スロット。左下に見えるのはオプションのワイヤレスLANカード
底部のメッシュ部にはスピーカーほか吸気口がある筐体の熱は、背面のダクトから排熱される。横長で、手をかざさないと一見ダクトとは分からない

ディスプレー一体型の筐体前面と背面はポリカーボネートが使用されており、初代iPodにそっくりだ。アルミニウムはディスプレーを支えている脚と台座の部分だけだが、その台座の裏面にもポリカーボネートのパッドが貼られている。iMac G5は液晶の左右方向への首振り機構はもたないが、台座裏面のパッドによって机を傷つけずに筐体全体を左右にずらすことができるとアピールした。

台座裏面にはポリカーボネートのパッドが貼り付けられている
背面のポート。上からオーディオ入力、ヘッドフォン/光デジタル出力、VGA出力、USB 2.0×3、FireWire 400×2、56kbpsモデム、10/100Base-TX

また、もうひとつのポイントとして1.8GHzのPowerPC G5搭載によるパフォーマンスの向上が挙げられ、前モデルのiMacよりも70%高速になり、特に音楽/写真/ムービー制作/DVD作成の統合ソフト『iLife』などのアプリケーションを使用した時には快適さが実感できるとアピールした。具体的には1.2GHzのPowerPC G4を搭載したiMacと比較すると、Adobe Photoshop CSパフォーマンステストで56%、Final Cut Express 2パフォーマンステストで70%、Unreal Tournament 2004パフォーマンステストで212%高速であるという結果を紹介した。

なお、将来的にはVESAマウントアダプタキットというものが発売になり、筐体のアルミの脚を外して壁かけにしたり、VESA準拠のアームに搭載することができるようになる予定であることが、報道関係者からの質問で確認された。

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