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アスキーとMSXアソシエーション共同開発チーム、FPGAで作った“1チップMSX”を公開――製品化は来年3月を目標


2004年10月29日

自分なりの“MSX3”を自分で作ることも?

1チップMSXはVHDLというプログラム言語で構築されているため、たとえばMSX2をVHDLで作れば、1チップMSXを“1チップMSX2”にアップグレードすることも可能だという。構想の段階ということだが、実際に1チップMSX上でMSX2のゲームを動作させるデモも行なわれた。それどころか1チップMSXを購入したユーザーが自分でVHDLを改良して、まったくオリジナルのMSXを作ることも可能である。「昔からコアなMSXユーザーの間では、“MSX3とはどうあるべきか”という議論があった。(1チップMSXを使って)どうぞ自分でやってください」(横居氏)。製品化されるときには、VHDLを改良して、たとえば“スプライトの同時表示数を倍にする”といった改良のポイントについて解説した本も提供されるということだ。

試作ボードを片手に、ユーザー自身による拡張の意義について熱弁を振るう横居氏
試作ボードを片手に、ユーザー自身による拡張の意義について熱弁を振るう横居氏

ユーザーが1チップMSXを改良するには、開発環境も必要になる。横居氏はCycloneをプラットフォームとして選んだことについて、パフォーマンスや低コストという理由だけでなく、フリーで公開されているソフトウェア開発環境『Quartus II Web Edition』だけで開発できたことが重要だったと強調した。実際に1チップMSXも、無償公開されているソフトウェアだけで開発されたという。将来1チップMSXが市販された際に、ユーザーは無料で1チップMSXに改良を加えることが可能になるわけだ。

そしてまた横居氏は、「ハードウェアを理解したうえで、ソフトを書ける技術者が不足してきているのではないかと危惧している。であれば、ハードの仕組みの基礎的な部分を理解する教材として、MSXは単純でよいのではないか。仕様を公開すれば、ここをいじれば機能を拡張できるとか、そういうことから始まる」と、1チップMSXがハードウェアを学ぶ学生や技術者にも良い製品であると述べた。

1チップMSXの製品化の時期や価格は未定である。また公開された試作ボードそのままの仕様ではなく、一部コネクタ類を削減して、価格を抑えた形になる可能性も指摘された。佐藤氏によれば、流通経路は書店での販売を検討しているとのこと。また「来年の3月くらいには発売したい」とのことだった。往年のMSXユーザーだけでなく、学習教材としてもおもしろそうな物だけに、製品化の実現を期待したい。

1チップMSXの想定ユーザー層。愛好者はもちろんだが、楽しんでハードを学べる教材としても有用そうだ
1チップMSXの想定ユーザー層。愛好者はもちろんだが、楽しんでハードを学べる教材としても有用そうだ

(編集部 小西利明)


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