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「おめでとうとは言わない。僕が欲しかったから」と富野節も飛び出す――“文化庁メディア芸術祭”開幕&贈呈式レポート


2005年2月25日

アニメーション部門&マンガ部門受賞作品

●アニメーション部門

アニメーション部門の受賞者
アニメーション部門の受賞者。大賞を受賞した湯浅正明氏(中央)はアニメーターとしてのキャリアは長いが、監督はこれが初めてだ

アニメーション部門の結果には頭をひねらなければならない部分があったと言える。どういう視点で『ハウルの動く城』を押さえて『マインドゲーム』が大賞を得たのか、という点だ。審査委員主査の富野由悠季(とみのよしゆき)氏による審査講評には、「大賞候補となったのはやはりこの2作品で、ハウルの手堅い作りとメジャーの力量を認めるものの、結末について作品テーマとの齟齬を認めざるを得なかった」と、議論があったことが示されている。『ハウルの動く城』に対する疑問がこうした場でも論議の対象となったようだ。

『マインドゲーム』を監督した湯浅正明氏は「(当日は欠席だった原作者の)ロビン西さん、後ろに方に来てませんか? おめでとうございます! 僕としてはこれをきっかけに多くの人に見てもらえればうれしいです」と語りかけるようなコメントを述べた。



【大賞】
“マインド・ゲーム”
“マインド・ゲーム” (C)2004 MIND GAME Project
マインド・ゲーム(劇場公開)
作者:監督・脚本 湯浅政明/原作 ロビン西[日本]
【優秀賞】
“ハウルの動く城”
“ハウルの動く城” (C)2004 二馬力・TGNDDDT
ハウルの動く城(劇場公開)
作者:宮崎 駿[日本]
“まかせてイルか!”
“まかせてイルか!” (C)大地 丙太郎・☆画プロ/CW
まかせてイルか!(オリジナル・ビデオ・アニメーション)
作者:大地丙太郎[日本]
“ACIDMAN shortfilm『彩-SAI-(前編)/廻る、巡る、その核へ』”
“ACIDMAN shortfilm『彩-SAI-(前編)/廻る、巡る、その核へ』” (C)東芝EMI
ACIDMAN shortfilm『彩-SAI-(前編)/廻る、巡る、その核へ』(短編)
作者:西郡 勲[日本]
“BIRTHDAY BOY”
“BIRTHDAY BOY” (C)AFTRS
BIRTHDAY BOY(短編)
作者:Sejong Park[韓国/オーストラリア]
【奨励賞】
“夢”
“夢” (C)新海岳人
夢(短編)
作者:新海岳人[日本]

●マンガ部門

マンガ部門の受賞者
マンガ部門の受賞者。着物姿が大賞のこうの史代氏。女性が大賞そして、全体の半数を占める結果となった

マンガ部門はドラマ性の高いストーリーマンガが大賞、優秀賞ともに大半を占め、日本のマンガの“レベルの高さ”を再認識させるものとなった。大賞のこうの史代氏の『夕凪の街 桜の国』は、昭和30年のヒロシマを舞台に一人の女性の視線で原爆投下の現実とその後の日々を描き、戦争とは、原爆とは何だったのかを問う作品。重いテーマでありながら押し付けがましくない作風で好感が持てる。

ユニークな制作アプローチを提示したのはフランス在住の日本人作家である夏坂眞一郎氏の『バンド・スキュルテ〜プラネット・サムライ』。フィギュアを使って絵を構成したもので、新しいマンガの可能性を感じさせる作品と言えるだろう。昨今、マンガの世界ではデジタル化が急速に進んでいる。オンライン作品の応募も増えてきているとの事で、次回はそうした中から受賞者が現われることも期待できそうだ。



【大賞】
“夕凪の街 桜の国”
“夕凪の街 桜の国” (C)Fumiyo Kouno/双葉社
夕凪の街 桜の国(ストーリーマンガ)
作者:こうの史代[日本]
【優秀賞】
“光とともに・・・ 〜自閉症児を抱えて〜”
“光とともに・・・ 〜自閉症児を抱えて〜” (C)戸部けいこ/秋田書店
光とともに・・・ 〜自閉症児を抱えて〜(ストーリーマンガ)
作者:戸部けいこ[日本]
“毎日かあさん カニ母編”
“毎日かあさん カニ母編” (C)西原理恵子
毎日かあさん カニ母編(ストーリーマンガ)
作者:西原理恵子[日本]
“魔女”
“魔女” (C)五十嵐大介/小学館 IKKI
魔女(ストーリーマンガ)
作者:倉澤幹隆[日本]
“バンド・スキュルテ〜プラネット・サムライ”
“バンド・スキュルテ〜プラネット・サムライ” (C)kambanart NATSUSAKA 2004
バンド・スキュルテ〜プラネット・サムライ(その他)
作者:夏坂眞一郎[日本/フランス]
【奨励賞】
“昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日”
“昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日” (C)私の八月十五日の会
昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日(その他)
作者:私の八月十五日の会[日本]

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