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JR東日本、モバイルSuicaの体験会を開催――JR上野駅にてSuicaのキャンペーンも実施中


2005年3月4日
モバイルSuica対応の携帯電話は、SuicaイオカードやSuica定期にもなる。携帯電話をかざして改札を通過する風景も、1〜2年後には当たり前のものになりそうだ
モバイルSuica対応の携帯電話は、SuicaイオカードやSuica定期にもなる。携帯電話をかざして改札を通過する風景も、1〜2年後には当たり前のものになりそうだ

東日本旅客鉄道(株)(JR東日本)は4日、JR上野駅構内にて“モバイルSuica(スイカ)”サービスの公開・体験会を開催。2006年1月にサービス開始を予定しているモバイルSuicaと、Suicaを利用したショッピングサービスなどを披露した。

モバイルSuicaとは、ソニー(株)が開発した非接触型ICカード技術“FeliCa(フェリカ)”の機能を内蔵した(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモの携帯電話機を使って、JR東日本の非接触型ICカード“Suica”と同じように、定期券やプリペイド式乗車券、電子マネーなどを利用可能にするサービスである。2006年1月に首都圏や仙台、新潟などでのサービス開始を目指している。

今回の体験会は、報道関係者にモバイルSuicaの試験用携帯電話機を貸し出して、改札の通過やショッピングといった、モバイルSuicaで利用可能になるサービスを実地に体験してもらおうというもの。会場となった上野駅は、2月22日より“Suicaステーション・うえの”と称して、駅構内の売店やコンビニエンスストア、飲食店、飲料自動販売機、さらには駅ビルの“アトレ上野”などで、Suicaによる買い物や飲食が可能となっている。Suicaを利用可能な店舗は約150店舗、自動販売機は約30にものぼり、駅内のほとんどの店舗でSuicaによる支払いが可能になっている。さらに2月22日から3月9日までの期間は、“Suicaで当たる!上野駅まるごとSuicaキャンペーン”が開催されていて、キャンペーン対象の店舗でSuicaにより1日500円以上の買い物をすると、駅構内のキャンペーンカウンターで、抽選によりMP3プレーヤーや新潟産の米などが当たるイベントも行なわれている。

上野駅3階のショッピングアーケード“ディラ上野”は、ほぼ全店舗がSuicaでの支払いに対応している。対応店舗の前にはSuicaのイメージキャラクターのペンギン君の人形が置かれ、Suicaの利用をアピールしている
上野駅3階のショッピングアーケード“ディラ上野”は、ほぼ全店舗がSuicaでの支払いに対応している。対応店舗の前にはSuicaのイメージキャラクターのペンギン君の人形が置かれ、Suicaの利用をアピールしている
駅構内のキャンペーンカウンター。駅3階のディラ上野と、駅1階中央改札口近くのグランドコンコースにカウンターが設置されている
駅構内のキャンペーンカウンター。駅3階のディラ上野と、駅1階中央改札口近くのグランドコンコースにカウンターが設置されている

記者も実際に貸し出された携帯電話を使って、Suica対応の飲食店や自動販売機、コインロッカーを利用してみた。コンビニでの買い物については、すでにSuicaイオカードでの買い物をたびたび利用しているので、それが携帯電話に変わっただけ。レジでの支払い時に携帯電話をSuicaリーダーにかざすだけで、代金分が携帯電話にチャージされた金額から引かれて支払いは終了。財布に手を伸ばす必要すらなく、まったく簡単だ。

記者に貸し出された『FOMA F901iC』。モバイルSuicaの試験用ソフトウェアがインストールされている
記者に貸し出された『FOMA F901iC』。モバイルSuicaの試験用ソフトウェアがインストールされている
モバイルSuica対応携帯電話は、写真のようにSuica定期券やSuicaイオカードの機能を備えている。端末上で電子マネーの残額表示や利用履歴も見られるので、カードよりも便利
モバイルSuica対応携帯電話は、写真のようにSuica定期券やSuicaイオカードの機能を備えている。端末上で電子マネーの残額表示や利用履歴も見られるので、カードよりも便利

一方でSuica対応の食券券売機や自販機は、通常のそれらとは少し使い方が違う。通常の自販機や券売機は、お金を入れてから商品を選ぶが、Suica対応自販機ではまずボタンを押して商品を選んでから、Suicaや携帯電話をかざして料金を支払う手順を取る。通常とは逆の手順となるので、慣れないうちは購入に手間取ることもありそうだ。JR東日本の説明員によれば、海外での電子マネー端末を使った自販機や券売機の事例も調査したうえで、今までと逆ではあるが簡単な使い方を選んだとのこと。実際に記者が取材中にも、Suicaを使って券売機で食券を買ったり、飲み物を買っていく客は何人もいたが、手順で戸惑う様子はなかった。物珍しそうに購入している人でも戸惑ってはいないようで、手順の問題は意外に懸念するほどのことではないのかもしれない。

駅構内の立ち食い蕎麦屋に置かれたSuica専用食券券売機
駅構内の立ち食い蕎麦屋に置かれたSuica専用食券券売機
メニューを選んで携帯電話をリーダーにかざすだけ。残額確認もその場でできる。実際にSuicaイオカードで利用している客もいて、サッと来てパッと、戸惑うこともなく買っていた
メニューを選んで携帯電話をリーダーにかざすだけ。残額確認もその場でできる。実際にSuicaイオカードで利用している客もいて、サッと来てパッと、戸惑うこともなく買っていた
駅3階“パンダの像”の脇に置かれた自動販売機群はSuicaに対応している。「売り上げの100本中20本程度はSuicaでの購入」(説明員)とのこと
駅3階“パンダの像”の脇に置かれた自動販売機群はSuicaに対応している。「売り上げの100本中20本程度はSuicaでの購入」(説明員)とのこと
通常の自販機とは購入手順が違うので、注意をうながす貼り紙が多数見受けられる。しかし一度使えば分かる程度に簡単なので、迷っている人の姿はなかった
通常の自販機とは購入手順が違うので、注意をうながす貼り紙が多数見受けられる。しかし一度使えば分かる程度に簡単なので、迷っている人の姿はなかった
不忍改札の脇にあるSuica対応コインロッカー
不忍改札の脇にあるSuica対応コインロッカー

上野駅の不忍改札を出たところには、Suica対応のコインロッカーが試験的に設置されている。携帯電話をキー代わりに使うコインロッカーはすでにあるが、Suica対応のコインロッカーはSuicaを支払いとキーの双方に使う点が異なっている。荷物の預け入れの際に支払い方法にSuicaを選び、対応携帯電話をかざす。すると料金がチャージされた金額から引かれたうえ、支払いに使った携帯電話(またはSuicaのカード)でなければ、取り出しができなくなる(支払い時のレシートに暗証番号が記載されるため、この番号で取り出すことも可能)。取り出すときは画面の指示に従い、携帯電話をかざすだけだ。鍵を持ち歩く必要もなければ、小銭を用意する必要もないので、とても手軽だ。



コインロッカーの操作端末。タッチパネル式で、預け入れや取り出し時にはここから操作する。操作はとても簡単だった
コインロッカーの操作端末。タッチパネル式で、預け入れや取り出し時にはここから操作する。操作はとても簡単だった
荷物を入れて扉を閉め、Suicaでの支払いを選ぶ。支払いに使ったSuicaがキーになるので、キーを無くす心配はないし、レシートがあれば暗証番号での取り出しも可能
荷物を入れて扉を閉め、Suicaでの支払いを選ぶ。支払いに使ったSuicaがキーになるので、キーを無くす心配はないし、レシートがあれば暗証番号での取り出しも可能

Suicaによる買い物の利用状況について質問したところ、2月22日からのイベント開催以降は、店舗全体の販売の1割、コンビニや自動販売機の利用の2割は、Suicaが使われているというから驚きだ(コインロッカーは2〜3割)。具体的な金額や利用件数は現時点では未発表であるが、大きなターミナル駅の店舗でこれほどSuicaが利用されているというのは、電子マネーとしてのSuicaの高い認知度や利用率を示すものと言えるだろう。

(編集部 小西利明)


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