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マイクロソフト、Windows XPの“正規ユーザー向け”特典提供プログラム“Windows Genuine Advantage Program”の試験運用を開始


2005年3月15日

マイクロソフト(株)は、Windows XP ユーザー向けの特典提供プログラム“Windows Genuine Advantage Program”(以下WGAプログラム)の国内での試験運用を15日から開始すると発表した。同プログラムは、米マイクロソフト社が1月26日(現地時間)に発表した偽造ソフトウェアのリスクから同社製品ユーザーを保護することを目的としたグローバルな施策。技術提供や啓蒙活動、法的な側面からの強化により、偽造ソフトウェアのリスクからユーザーを保護し、正規のソフトウェアを使用しているユーザーに対しては、ソフトウェアの無償提供を行なうなどの特典や、Windows XPの信頼性や迅速なアップデートなどの正当な価値・サービスを提供するという。

同施策の試験運用は、英語版Windows向けに2004年9月から行なわれており、1月の発表では、新たに20ヵ国語版のWindowsが対象に加えられ、2月以降から順次各国での取り組みが始まっている。この日発表された内容は、このグローバルな施策の一環となる日本での取り組みで、2005年後半に予定されている正式運用に向けた試験となる。

日本におけるWGAプログラムの試験運用の概要
“マイクロソフト ダウンロードセンター”でのWGAプログラムに参加するための手続き画面。正規ライセンスのWindows XPであるかどうかを判定するActive Xコントロールがインストールされる。なお、個人情報は一切送信されないとのこと

今回のWGAプログラムの試験運用は、同社のウェブサイト“マイクロソフト ダウンロードセンター”(http://www.microsoft.com/downloads)から、Windows XPを対象としたソフトウェアモジュールをダウンロードする際に任意で参加できる(参加した場合、Active Xコントロールがインストールされ、使用中のWindows XPのライセンス形態に応じた認証が行なわれる)。試験に参加したユーザーに提供される特典ソフトウェアは以下のとおり。

  • 『Microsoft Photo Story 3 for Windows』
  • 『Microsoft Office OneNote 2003』180日間限定評価版
  • 『Microsoft 圧縮(LZH形式)フォルダ』(4月提供開始予定)

試験運用期間中のWGAプログラムへの参加は任意で、上記のソフトウェアおよび“マイクロソフト ダウンロードセンター”で提供されるソフトウェアのダウンロードは、WGAプログラムに参加していなくても従来どおり利用可能。また、Windowsのアップデートモジュールを配布する“Windows Update”や、セキュリティー更新プログラムなどの重要度の高い更新モジュールの配布は、WGAプログラムの試験導入の対象外となるという。

FPP(市販パッケージ用ライセンス)とDSP(システムビルダー向けライセンス。秋葉原などのショップで“OEM版”として販売されているものがこれにあたる)の場合
OEMプレインストールパソコン向けライセンスの場合
ボリュームライセンスの場合
WGAプログラムにおけるライセンス形態の違いによるライセンス確認処理の違い
日本におけるWGAプログラムのロードマップ

なお、2005年後半に予定されている正式運用では、“マイクロソフト ダウンロードセンター”“Windows Update”へのアクセスにWGAプログラムに基づくライセンスの確認が義務化される予定だという。ただし、この“義務化”は現段階での予定であり、試験運用期間中のユーザーからのフィードバック状況などによっては、計画の再検討なども考えられるという。また、Windows XPの“自動更新”機能を利用した重要な更新モジュールの提供は、正式運用後も従来どおり特別な認証なしで行なわれる。




Windows本部本部長のジェイ・ジェミソン氏

この日に行なわれた記者説明会で、WGAプログラムの目的と背景について説明したWindows本部本部長のジェイ・ジェミソン(Jay Jemison)氏によると、中国や東南アジアなどの一部海外諸国では、同社製品の偽造品による被害を消費者が受けるケースが発生しており、ユーザーやパートナー企業(OEM、販売パートナー)から、ソフトウェアに対する投資の保護を訴える声が上がっているという。

WGAプログラムはこれらに対応するための施策であり、グローバルな取り組みとして行なわれるものではあるが、日本の市場では、ユーザーのモラルの高さなどから、偽造品による被害は非常に少ないため、投資の保護よりも製品の品質やサポートに対する要望が多く、より日本の市場状況に適合したプログラムを提供する必要性があるという。そこで、日本でのWGAプログラムの取り組みは、正規のWindows XPを利用しているユーザーに対する特典プログラムなどの提供(=追加の価値提供)に重点を置いた「お客様にバリューを享受していただくためのプログラム」になるとしている。


Windows本部シニアプロダクトマネージャの菅伸吾氏

続いて登壇した、日本におけるWGAプログラムの概要を説明したWindows本部シニアプロダクトマネージャの菅伸吾氏は、日本での試験運用(日本語版Windows XPでの試験運用)開始が英語版Windows XPから半年遅れている理由について、日本にあった提供形式や、他国での状況、データを検証していたためだと述べ、ユーザーの混乱を防ぎ、日本市場の要求に合わせたプログラム展開を行なっていくとした。また、WGAプログラムは、偽造ソフトウェアの“摘発”が目的ではなく、正規ユーザーに対して追加の価値を提供していくことが目的だと述べた。

プレゼンテーション後の質疑応答では、日本におけるWGAプログラムの目的の重点を“偽造ソフトウェア対策”よりも“追加の価値提供”に置いているとする発表内容に対する疑問の声が多く上がった。これに対してジェミソン氏は、一連の質問に対する回答の中で、同社の偽造行為に対する戦略は“予防するための投資”と“本物を購入し利用することに対する価値の提供”の2通りがあり、この2つをバランスよく展開していく必要があるとの考えを示し、モラルの高い日本市場においては、偽造ソフトウェアへの対策という点よりも、正規ユーザーに対する追加の価値の提供という点が重要だと述べている。

(編集部 内田泰仁)


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