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Windows XPが1W以下で起動!?――日本AMD、組み込み向けCPU『AMD Geode LX 800@0.9Wプロセッサ』の記者説明会を開催


2005年6月15日

日本エイ・エム・ディ(株)は15日、東京・新宿の同社会議室にプレス関係者を集め、5月24日に同社が発表した組み込む向け低消費電力CPU『AMD Geode LX(エイ・エム・ディ ジオド エルエックス) 800@0.9Wプロセッサ』の詳解する記者説明会を開催した。

エンベディッド・セールス&マーケティング部FAマネージャーの大関 悟氏
エンベディッド・セールス&マーケティング部FAマネージャーの大関 悟氏。手にしているのは、CDのジュエルケース程度の大きさの小型組み込みマシン。ただし、CPUはGeode LXではないという

説明会には、エンベディッド・セールス&マーケティング部FAマネージャーの大関 悟氏、同 テクニカル・マネージャーの伊藤 信氏らが出席し、動作デモを交えて低消費電力/低発熱などの特徴を説明した。

Geode LX搭載の評価用マザーボード
Geode LX搭載の評価用マザーボード。HDDの代わりにCFカードにOS(Windows CE.NET)を搭載
CPU周りをアップで撮影
CPU周りをアップで撮影したところ。CPUとチップセットはPBGA(プラスチックBGA)パッケージだが、評価機ではアダプターを介してCPUソケットに装着していた
ピノーが開発中というGeode LX対応のマザーボード『ORION』
(株)ピノーが開発中というGeode LX対応のマザーボード『PNM-SG3』
ORIONに装着するプロセッサーボード『PNM-SG3』
ORIONに装着するプロセッサーボード『PNM-SG3』

“x86 Everywhereビジョン”を推進するプロセッサー

最初に挨拶した大関氏は、組み込み市場の現状や開発者の抱える課題について、

  • ソフトウェアの開発コストが増大し、利益率に(悪い)影響が出る
  • (ビデオ再生などを行なうには)別途ハードウェア開発も併せて行なう必要があり、開発コストや部品コストが増大する
  • 実際に開発してみると、W(ワット)あたりの性能が出せないことが多い
  • 結果として開発期間が長くなり、市場投入のタイミングを遅れて、需要を逃すことがある

とまとめた。それらを解決するには、“ユニバーサル・コンピューティング・アーキテクチャー”(パソコンからPDAやSTB、POS端末、ゲーム機まで、同じ命令セットで動作させる)が重要と語り、“Geodeシリーズ”が同社の掲げるスローガンである“x86 Everywhereビジョン(あらゆる製品にx86命令を組み込む)”を進めるプロセッサーとして重要な位置づけであることを強調した。

AMDが掲げる“x86 Everywhereビジョン”
AMDが掲げる“x86 Everywhereビジョン”
Geode LXを用いた超小型プラットフォーム
同社が現在開発中の、Geode LXを用いた超小型プラットフォーム

Geode LX 800@0.9Wプロセッサは、x86アーキテクチャーのCPUコアとチップセットの一部(メモリーコントローラーやPCIブリッジなど、North Bridge相当)、および2Dグラフィックスアクセラレーターを1チップ化した統合プロセッサー。MPEG-1/-2/-4などを再生支援するビデオアクセラレーター機能は持たないが、外部デコーダーチップで展開したビデオデータを取り込んでオーバーレイ表示する“VIO(Video Input Port)”を備える。なお、1W以下(平均0.9W)はコア単体での消費電力で、チップセット(South Bridgeに当たる『AMD Geode CS5536』)と組み合わせたシステムとしての消費電力は約2.1W以下となる。

Geode LXプロセッサーの機能解説図
Geode LXプロセッサーの機能解説図
AMD Geodeシリコン製品ファミリーのラインナップ
AMD Geodeシリコン製品ファミリーのラインナップ

会場では評価用マザーボードでWindows CE.NETを起動し、Windows Media Video 9(平均540kbps)のCIFサイズ(352×288ドット)の動画を滑らかに再生してみせ、さらに「この状態ではCPUにかなりの高負荷がかかっていますが、CPUに触ってもまったく熱くない」と低発熱ぶりを示した。評価用マザーボードにはCPUにヒートシンクを搭載しておらず、実際CPUに触れてみてもわずかに温もりを感じる程度だった。

Geode LX評価ボードの起動画面
Geode LX評価ボードの起動画面
Geode LX評価ボードでWindows CE.NETを起動し、Media Playerで動画を再生したところ
Geode LX評価ボードでWindows CE.NETを起動し、Media Playerで動画を再生したところ

同社では、このファンレスで動作可能という特徴を生かして、冷却のための環境が厳しい工場内監視などの組み込み機器などをメインターゲットにするほか、セキュリティーへの関心の高さから、シンクライアントのリファレンスモデルを製作し、顧客(ハードウェアベンダー)が求める場合は設計ファイルや部品表などの開発に必要なデータとともに提供するとしている(現在設計中で、今後短期間で提供できる予定)。

テクニカル・マネージャーの伊藤 信氏
Geode NX対応マザーボードを手に、Geode NXのロードマップを説明するテクニカル・マネージャーの伊藤 信氏

また、同時にGeode NXのロードマップも紹介された。現在のGeode NXは、一世代前のAthlon XPと同じCPUコア(Thoroughbred(サラブレッド))を採用するが、ユーザー(デベロッパー)からより多くのバリエーションや高速な製品を求める声が多いという。それに応えるべく、最新の現在のAthlon XPコア(Barton(バートン)、2次キャッシュをThoroughbredの2倍の512KBに増加)を採用した新モデルを開発中で、動作周波数などは現在未定。

Geode NXのロードマップ
Geode NXのロードマップ

(編集部 佐久間康仁)


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