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NEC、パソコン新製品と同社パソコン向け映像配信サービスを発表――BIGLOBEとの連携でシナジー効果を狙う

2005年09月06日 19時57分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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日本電気(株)は6日、東京・芝公園の東京プリンスホテルパークタワーにプレス関係者を集め、同日発表のパソコン新製品と、その製品に搭載したメディアプレーヤー『MediaGarage(メディアガレージ)』で視聴できる映像配信サービスなど、同社のパソコン事業“VALUESTAR”“LaVie”とブロードバンド事業“BIGLOBE(ビッグローブ)”を連携したシナジー展開の詳細を発表した。

執行役員専務の片山 徹氏
執行役員専務の片山 徹氏

発表会には、執行役員専務の片山 徹氏、BIGLOBEビジネス事業部の下島健彦氏、NECパーソナルプロダクツ(株)のPC事業本部マーケティング本部長の西田久能(にしだひさよし)氏らが出席し、デモンストレーションを交えながら、“ネット映像”(ブロードバンド・インターネット経由で配信される高画質なストリーミング動画)の新たな楽しみを提案した。

TV機能付きパソコンとブロードバンド利用者の増加傾向を示す図 インターネットコンテンツ市場の拡大と、放送事業者のネット映像配信事業への参入意向を示す図
TV機能付きパソコンとブロードバンド利用者の増加傾向を示す図インターネットコンテンツ市場の拡大と、放送事業者のネット映像配信事業への参入意向を示す図
“リモコンでネット映像を楽しむ”という新たな利用提案 パソコン事業とBIGLOBEの相乗効果を狙う
NECのパソコン事業とBIGLOBEが提携して、パソコンを使って“リモコンでネット映像を楽しむ”という新たな利用提案を行なうパソコン事業とBIGLOBEの相乗効果を狙うという

最初に挨拶に立った片山氏は、パソコンの世帯普及率が80%に届くほど伸び(総務省の資料“通信利用動向調査”で2004年現在77.5%)を見せ、ブロードバンド・インターネット接続環境も急速な右肩上がりで家庭に普及しつつあると切り出し、「ブロードバンド環境の普及はコンテンツ市場規模に大きな刺激を与え、市場規模は5000億を超えるまでに急拡大しつつある。また、フジテレビ((株)フジテレビジョン)や日本テレビ(日本テレビ放送網(株))などが自社の映像コンテンツをインターネットで配信することを発表するなど、(映像コンテンツ配信の)動きが急速に強まっている」とインターネット経由の映像配信に明るい見通しを示した。

BIGLOBEビジネス事業部の下島健彦氏 BIGLOBEストリーム MGの画面
BIGLOBEビジネス事業部の下島健彦氏が、リモコンを手にデモンストレーションを交えて説明したBIGLOBEストリーム MGの画面

今回、パソコン事業とBIGLOBEの双方が行なう施策は

パソコン側
BIGLOBEの提供している映像配信サービス“BIGLOBEストリーム”を、キーボードやマウスを使わずにリモコン操作のみで視聴できるように改良されたメディアプレーヤーMediaGarageをプレインストール
TV視聴・録画モデルに標準貼付のリモコンにMediaGarageを起動するための専用ボタン“ネット映像”を追加
BIGLOBE側
MediaGarageから接続してくるユーザー向けにカスタマイズされた専用ポータルサイト“BIGLOBEストリーム MediaGarage版(BIGLOBEストリーム MG)”を提供し、5000本を超える無料視聴可能な動画コンテンツ(ニュース/映画/バラエティー/アニメなど)を、同社パソコンユーザー向けに配信
MediaGarageユーザーのみに提供される専用チャンネル“NEC PCスペシャル”を用意し、3Mbps程度の高画質な映像でドラマなどを配信するとともに、往年の人気アニメ“宇宙戦艦ヤマト”のTV版/劇場版など全作品(総収録時間は50時間超)と、沖縄の海中で撮影した生き物たちのオリジナルコンテンツを同社パソコンユーザーだけに限定配信

というもの。

NECパーソナルプロダクツの西田久能氏 高画質化エンジン“VISITAL”の強化ポイントを説明
NECパーソナルプロダクツのPC事業本部マーケティング本部長の西田久能氏高画質化エンジン“VISITAL”の強化ポイントを説明
第3世代水冷システムの説明図 今回もTV CMなどでは俳優の山本太郎さんと玉木 宏さんの名コンビが出演
第3世代水冷システムの説明図今回もTV CMなどでは俳優の山本太郎さんと玉木 宏さんの名コンビが出演し、リモコンですいすい快適にネット映像を楽しむ、という点をアピールする

片山氏は、今後の事業方針や連携についても、「好きなときに好きな場所で簡単便利に使えるようにするため、ユーザーインターフェースの改良やセキュリティー、認証・決済のシステムを随時開発して搭載していく。またモバイル機器との連携によって、多様なシーンでの情報活用を図る。また、一元的なデータ管理を行なうための“ホームPCサーバー”を企画・開発する」「今後は映像に限らず、より緊密にパソコン(事業)とBIGLOBEの連携を行なっていく。今回の映像配信はNECならではの“ユビキタスソリューション”の一環であり、今後も価値のある提案を行なっていきたい」と締めくくった。

パソコン事業の今後の展開
パソコン事業の今後の展開。“ホームPCサーバー”の開発・活用が強調された

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