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マイクロソフト、2006年度のビジネスおよびマーケティング戦略に関する記者説明会を開催――これから1年半の間にこれまでの3年間の倍の製品を発表


2005年9月7日

マイクロソフト(株)は7日、ビジネス&マーケティング部門の2006会計年度(2005年7月〜2006年6月)の活動方針説明会を開催し、同社執行役常務でビジネス&マーケティング担当のアダム・テイラー(Adam Taylor)氏が同部門の2005年度の報告や、2006年度の施策について解説を行なった。テイラー氏は、同社の“ビジネス&マーケティング・オフィサー(BMO)”というポジションで、世界と日本の戦略の整合、ビジネスおよびマーケティングに関する社内リーダーシップ、ブランド広告などを含むマーケティング活動などを指揮する。

執行役常務でビジネス&マーケティング担当のアダム・テイラー(Adam Taylor)氏
マイクロソフトの7つのビジネスグループ。今回の説明会は、MSN、ホーム&エンターテインメント(コンシューマー向けソフトウェアとXbox)を除くグループの方針説明が行なわれた

同社は、7月27日に代表執行役社長兼米マイクロソフト社コーポレートバイスプレジデントのダレン・ヒューストン(Darren Huston)氏が新会計年度の方針説明を行ない、日本法人の戦略方針として“PLAN-J”を発表している。今回の説明会は、テイラー氏が統括する5部門(Windowsビジネス/インフォメーションワーカービジネス/サーバープラットフォームビジネス/モバイル&エンベディッドデバイスビジネス/ビジネスソリューションビジネス)の“PLAN-J”を踏まえての展開についての説明が行なわれた。

テイラー氏はまず、2005年度の活動の進捗状況について報告し、4テーマに分類して活動を総括した。主な内容は次のとおり。

新製品の提供
日本市場向けに21製品を投入
日本で独自に開発/パッケージングした製品を2つ投入
“x64”向けWindows、Windows Media Player 10が高評価
主要製品の好調
ITシステムとしての“Windows Office System”という認識が広まる
SQL Serverがデータベース部門の顧客満足度調査で1位を獲得(調査会社調べ)
Exchange Serverがメッセージング市場でシェア1位を獲得(調査会社調べ)
ITプロフェッショナル/開発者/ビジネス意思決定者向けの支援活動
セキュリティー啓発活動の成功(Windows XP SP2の適用状況は世界第2位)
ダウンタイム軽減とパッチ提供プロセス向上で高い評価を得る
セキュリティー/個人情報保護の支援を強化
ブランドマーケティング
日本におけるブランド知名度調査で1位を獲得(調査会社調べ)
日本市場に即したブランド広告活動を展開
価値訴求キャンペーンを展開

上記にある“ブランドマーケティング”活動として、同社ではこの1年間、テレビCMなどによって積極的なブランド広告やキャンペーン活動を展開しているが、中でも“そろそろ2台目 PCキャンペーン”と銘打ったキャンペーン活動は非常に高い反響を集めているといい、一般的な家庭でも複数台のパソコンが求められる時代に入りつつあるということを強く実感したという。

2006年度の重点施策
2006年度〜2007年度前半に登場予定の製品

1年間で21製品を新規に投入した2005年度だが、テイラー氏は、2006年度から2007年度前半にかけては「これまでの3年間の倍の製品を発表できる」としており、2006年クリスマス商戦時期での発売を予定している新OS『Windows Vista』までの今後1年半はこれまでにない“新製品ラッシュ”になると述べている。このことから、2006年度は、すでにこの期間内での製品投入が決定している製品の展開(SQL Server 2005、Visual Studio 2005、Windows Server 2003 R2、Office Communicatoer、Internet Explorer 7、日本初登場となるビジネスソリューション提供サービスなど)に加え、日本市場に即した形での次世代製品(Windows Vista、次期Office“12”)の準備期間として、各種パートナーとの協業による次世代製品に向けた準備、ベータプログラムや早期導入プログラムの開始などの動きを活発化していくという。

2006年度の重点施策としてはこのほか、

ITインフラ構築および移行への支援強化
ITインフラ最適化サポート
ソフトウェア管理のためのソフトウェアアシュアランスの強化
ITプロフェッショナルの支援、コンシューマー向けの提案活動
ITプロフェッショナルに向けた情報提供/セキュリティー/情報保護ソリューションの拡充
コンシューマーに向けた“デジタルライフスタイル”提案活動の強化

といった内容を挙げ、それぞれの活動を強めていくとしている。

また、説明会終了後に同氏に個別に話を聞いたところによると、現時点でまだ表立った動きの見られないWindows CEをベースとした携帯電話“スマートフォン”の日本での展開については、「日本の市場に即した、コンシューマー向け機能やビジネスユーザー向け機能をいかに組み込んでいくかを検討しながら、向こう2年間を目標に日本市場に搭載製品を投入したい」との見通しを示した。

テイラー氏のプレゼンテーションに続いては、マーケティング活動としてのプラットフォームバリュー戦略(対Linux戦略的な性格のWindows環境の周知活動)/コンシューマー戦略、テイラー氏が統括する製品ジャンルであるWindowsクライアント/Windows Serverおよび開発環境/インフォメーションワーカー向け製品(Microsoft Office System)の各分野についての2006年度の展開方針が各部門の責任者から行なわれた。

プラットフォームバリューの周知活動を担当するサーバープラットフォームビジネス本部CSIリードの梅田成二氏。Windowsプラットフォームの優位性を訴える“Get the Facts”活動を2006年度も継続するほか、ウェブサーバーやHPC分野へのWindowsの進出をさらに強化していくと述べた
コンシューマー向け戦略について説明したWindows本部モバイル&エンベデッドデバイス本部 業務執行役員 シニアディレクターの佐分利ユージン裕氏。コンシューマーに対しては、ライフスタイルに合致した環境/デバイス/使い方を“ソリューション”として提案し、これに向けた日本向けの開発の強化、パートナーとの協業やサポート、導入支援を強化していくという
Windowsクライアントについて説明したWindows本部 本部長のジェイ・ジェイミソン(Jay Jamison)氏。2007年度には「新しい時代の新しいマイルストーンになるOS」と同氏が評するWindows Vistaが控えているが、2006年度は、コンシューマー市場向けにはデジタルエンターテインメント需要の喚起を促す取り組みやシステムビルダー経由での販売が急増したWindows Media Center Editionの再アピール、ビジネス市場向けには企業インフラ分野やTablet PCの積極展開を行なっていくという
Windows Serverおよび開発環境についての説明を行なったサーバープラットフォームビジネス本部 本部長で業務執行役員のガース・フォート氏。2006年度のキーとなるテーマは、次世代製品の開発と投入(Windows Server/開発環境関連は全プロダクトが入れ替わりとなるとなる大規模な「リフレッシュの年」)、エンタープライズ分野での信頼性向上の推進、中小企業向け施策の強化、ITプロフェッショナル/開発者の支援活動の強化。同氏は、この分野においては「企業の意思決定者とともにITを検討するビジネスを展開したい」としている
Windows Office Systemを核とするインフォメーションワーカー向け製品の展開について説明したインフォメーションワーカービジネス本部 本部長の横井伸好氏。1年間で作り出される情報量が5EB(エクサバイト。1EBは1億GB。5EBは、歴史上人類が話したすべての言葉、または世界中の人類のゲノム情報の合計に匹敵する量だという)に達した現状で、いかに情報を有効に活用するかをテーマに、“New World of Work(働き方の新世界)”を目指して、Office製品群の強化を進めていくという。2006年秋を予定している次期Office“12”は、横井氏が12年間Office製品群に関わってきた中で「最もエキサイティングで革新的な製品」になるとの期待を示した


(編集部 内田泰仁)


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