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【FPDI 2005 Vol.4】立体視や覗き込み防止など、応用技術も各種登場――有機ELも着々と進化


2005年10月20日

FPD International 2005(FPDI 2005)のパネルの展示では、大画面TVやパソコン、携帯電話などに搭載されて近々に製品化されるであろう出品が多かったが、まだまだ技術開発の途上にあるものや、まだ実際の製品リリースがアナウンスされていない参考出品モノも各種登場していた。本稿では、それらの中から特に目に留まったものを紹介する。


左右の目で別々の映像を見ることでモノを立体に見せる裸眼立体視の原理を利用した立体映像を1枚のパネルで実現する三洋エプソンイメージングデバイスの製品

液晶パネルを利用した立体表示はこれまでにも各所で紹介されているが、FPDI 2005でもいくつかの参考出品が見受けられた。三洋エプソンイメージングデバイス(株)では、液晶パネルに取り付けられている遮光板により左右の目に対してそれぞれ異なる映像を見せることによって立体感を再現する製品を展示。人間の目のように並んだ2つの小型カメラの映像を使用して、リアルタイムに立体映像を表示できる。


東芝松下ディスプレイテクノロジーの“3Dディスプレイ”。液晶パネルの上に置いた水槽(この枠は実物)に張られた水(これはCG)の中を泳ぐ金魚(これもCG)がリアルに描かれている。特殊なめがねなどは必要としない

一方、東芝松下ディスプレイテクノロジー(株)のブースで展示されていた“3Dディスプレイ”は、ハイビジョン液晶パネルに16方向に光を出せるカマボコ上の遮光板を敷き詰め、光の強さや方向の調整により実際の立体物と同じような反射光を再現することで立体を表現するという。掲載した写真では分かりにくいが、水槽(写真中の水槽の枠はパネル上に実際に置かれたプラスチックパネル)の水の中を泳ぐ金魚の様子が立体的に表現されていた。

立体映像の製作はパソコン上の専用オーサリングソフトを使用し、3Dグラフィックスアニメーション製作ソフトなどのレンダリングデータがあれば、比較的容易に作成できるとのこと。ブースで話を聞いたところ、現時点ではアーケードゲームでの利用に興味を持っているメーカーがあるほか、図鑑や絵本などでの活用といった教育分野での利用も考えられるという。

“ベールビュー液晶”パネルを搭載したノートパソコン。正面から画面を見ているときは通常の映像だが……
角度を変えて横から見てみると、画面表示は見えなくなる。このほかにも、携帯電話用の小型モデルが展示されていた

液晶パネルの進化で“視野角の向上”は大きなテーマのひとつだが、モバイル機器やATMなどではむしろ、周囲から画面を見られたくないというシーンもある。シャープ(株)が展示していた“ベールビュー液晶”は、バックライトからの光を“スイッチ液晶”により左右方向への光を遮蔽して視野角を制限し、左右からの覗き込みを防ぐというもの。“スイッチ液晶”による光の遮蔽は電気的に切り替えられるので、通常視野角/狭視野角のいずれの表示も1枚のパネルで可能だという。

ローム(株)ブースで展示されていた3.5インチ/QVGA表示の有機ELパネル。表示色数は26万色で、ポータブルTVやPDAでの利用を想定しているという
フルカラー表示の有機ELパネルを各種出品していたエルディス(株)/東北パイオニア(株)ブースより。これは3.5インチ/QVGA表示のもの
同じくエルディス/東北パイオニアブースで、カーナビゲーションシステム風のデモが表示されていた6.5インチ/WQVGA(480×234ドット)/フルカラー表示の有機ELパネル

最近では、携帯電話のサブディスプレーやカーオーディオなどに搭載される例が出てきた有機ELパネルだが、大画面化や高解像度化はまだまだ発展途上。FPDI 2005での展示は携帯電話向けサイズのものが多かったが、大画面化/高解像度化の動きも見られた。会場では、製造装置や材料関連の出展も多く、今後の有機ELパネルの進化に期待したい。

(編集部 内田泰仁)


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