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【WPC EXPO 2005 Vol.8】テレビ/ビデオ/オーディオの“デジタルAV機器”を中心に展開する松下電器産業

2005年10月26日 23時52分更新

文● 編集部 内田泰仁

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“D-snap Audio”『SV-SD300』

WPC EXPO 2005の会場全体の傾向として、昨年同様にリビング向けのデジタルAV機器の展示が規模、比率ともに高くなっている。松下電器産業(株)ブースはその典型で、薄型大画面テレビ“VIERA”シリーズとHDD/DVDビデオレコーダー“DIGA”シリーズが大きく取り上げられていた。今回はこれらに加え、18日に発表されたSDオーディオプレーヤー“D-snap Audio”“D-dock”も大々的にアピールしており、日本国内のAV機器メーカー各社が“iPod”シリーズに押されまくっている現状に対して再反攻を仕掛けていく姿勢を強めている。



松下ブースのメインステージ左手側は、65VインチのフルHD PDP搭載モデルを筆頭に“VIERA”シリーズがズラリメインステージ脇のコーナーでは、SDオーディオ関連機器の体験コーナーが設けられている。写真は新製品の“D-dock”シリーズ
『Let'snote W4』(左)と『Let'snote W4 ハイエンドリミテッドモデル』に付属する特製本革インナーバッグ(右)

パソコン関連では、9月に発表済みの“Let'snote”および“TOUGHBOOK”の展示コーナーが設けられていたが、ここでは、普段はなかなか実物を見る機会がないオンライン販売専用のカスタマイズオプションであるカラー天板の実物見本や、WPC EXPO 2005開幕直前の25日に発表された『Let'snote W4 ハイエンドリミテッドモデル』の実機および付属品の特製本革インナーバッグが披露されていた。写真や文章ではなかなか実感しにくい質感や色を直にチェックするいい機会だろう。



ブースで実際に実証実験が公開されていた“HD-PLC”。宅内電力線を使った高速通信技術で、HD-PLC用アダプターを介して最大90Mbpsの通信が可能。電力線自体の工事などは特に必要なく、既存の電力線と電源コンセントでOK

9月から10月にかけての製品発表やCEATEC JAPAN 2005などが立て続きに行なわれたため、今回のブースでのビッグサプライズは少なかったが、将来に向けて興味深かったのは、同社などが現在実証実験を行なっている高速電力線通信“HD-PLC”。これは、宅内の電力線を利用してIPネットワーク通信を行なう技術で、最大90Mbpsの通信が可能だという。利用するには、電源コンセントにHD-PLCアダプターを接続し、このアダプターとパソコンやIP電話、IP対応テレビなどのネットワーク機器をEthernetで接続する。宅内の電力線には特別な工事(電力線の引き直しなど)を行なう必要はないとのことなので、家庭内LANの構築が今までよりも楽になるだろう。米国では年内にアダプターを発売するそうだが、日本では電波法の規制から現時点では製品化はできないという。法律上の問題は早ければ来年中にも解決する見通しで、日本での実用化は来年以降になるという。



WPC EXPO 2005にはNTTドコモがブースを出展していなかったが、松下ブースでは開発発表済みの“FOMA”『P902i』が参考出品という形で展示されていた

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